異世界帰りたて高校生と仲間を描くギャグアクション!!
「1999年人類は滅亡する・・・」
1999年かの有名なノストラダムスによる予言は、人々を脅威に震え上がらせた。しかしその予言は外れ、地球崩壊は免れた。パラレルワールドというのはご存じだろうか。世界にはこの世界と並んで無数の平行世界が存在する。今この瞬間、選択肢によって次々と平行世界ができる。この平行世界が、あらゆる可能性を生み出すのだ。この世界を第1世界と呼び、ほかの世界を第2世界、第3世界と呼ぶことにしよう。もちろんこの後の世界にも第4、第5、第6と永遠に続いていく。その中の第9世界の異世界の地球で、恐るべきことが予言されていた。これは異世界から来た帰ったばかりの少年と、その仲間たちの戦いだ。
『第9世界12の月31日AM8:00』
今川地区13丁目の路地裏に動く一人の影。お尋ね者の『大里工事』は警察に見つかったため逃走中。だがさすがはお尋ね者、警察の手を巻き上手くいったところだ。工事は電柱の隅に隠れ、警察が通り過ぎるのを待つ。まもなくして、パタパタと足音がしたと思いきやすぐにその足音もすぐ近くの十字路へと消える。いなくなったのを確認した工事は全身の力を抜きその場にしゃがみ込む。
「ブッははははは!バ、馬鹿なサツだぜ!うまく巻いてやったのに気づきもしねー。は、腹が痛い~。あはははははは~」
と笑い転げるその男の行動を1つのひんやりとした声が止めた。
「何がそんなに面白いの?」
ピタリと動きを止め、恐る恐る振り返るとそこには、高校生と思えるくらいの少年が宙を浮いていた。その少年が口を開く。
「見つけたぞ。大里工事」
工事が震える唇を開けその少年の名前をよぶ。
「お、お前は・・・軽北風磨!!」
その少年風磨は地面に降り立つと数歩歩み寄る。
「クッくそぉぉ!こ、こんな所でお縄になって、たまるかああああああああ!」
突然工事の周りを禍々しい紫色のオーラが包む。
「やるしかないか」
そう言うと体の全身に力をこめる。その瞬間風磨の周りにも黄色いオーラが包んだ。紫のオーラと黄色のオーラが徐々に大きくなる。風磨は鋭い目で工事を見ると勢い良く唇から声を発した。
「行くぞ」
「ぐおおおおおおおお!!」
【完】