02 「接触、そして…」
毎回の文字数はあまり、統一出来ていない状況です。申し訳ございません!
いつからそこに居たのだろう―――そこに宙に浮く若い女がいた。
「(幽霊か……?)」
「幽霊じゃないのですよ♪」
えっ…!?声に出したか?いや、出していないはず…そしたらなんだ、心を読まれたのか?
「私は心を読めるのですよ♪あとぉ〜ここに連れてきたのも私なのですよ♪」
「どうして俺達が連れてこられたんだ?元の場所に帰してくれ!」
心を読める?今はどうでもいい。帰り方法を知る事が先だ!女は淡々と話を進めていた。
「それは無理なのですよ♪ちゃんと目的があって連れてきたのですよ♪」
「目的ってなんだ。そもそも君は誰なんだ?」
「あら、自己紹介がまだだったのですよ♪私の名はイース、今から貴方達が向かってもらう異世界の神様なのですよ♪」
唖然とした。異世界?それに、神とも言った。こちらにいる神の方を見た。しかし、何かを考え込んでいる様子で何も答えなかった。
「貴方達はこれから、異世界転移してもらうのですよ♪……はて、そこに倒れてる2人は異世界転生の希望者なのです?♪」
「違う、ここに連れてた影響でこうなったんだ」
そもそも、2人が倒れたのはお前のせいだろうと、皮肉を込めて言った。
「それは申し訳なかったのですよ♪」
全く反省の色を見せない様子で告げた。さらには、こんな事まで言い出した。
「お詫びに、向こうの世界で使えるスキルをさずけてあげるのですよ♪」
なんだか嫌な予感がした。本当にこの女は神なのか……?ふと、イースに影がかった笑みが見えた気がした…
「さぁ、こちらに来るのですよ♪」
「そちらに行ってはダメだ。」
まさに、イースのもとに警戒しながらも向かおうとした時だった。今まで考え込んでいた神が声をあげた。
「イースといったか?おぬし、本当に神なのか?」
イースの表情が揺らいだ――
「…神様の言葉が信じられないのですの♪?」
サヨリは、それだ!と言わんばかりにイースを問い詰めた。
「神はのぅ、どこの世界でも自分のことを神様とは言わん――貴様は何者だ!?」
さっきまでニコニコとしていた笑顔が見るも無残に崩れ去った。ここまで急変するのかと、俺は恐ろしく感じた。
「―――バレたか」
口調もさっきまでの、イキイキとしたものから、影がかった様な口調に変わっていた。
「さっさと、呪いを貰って行けばいいものを……こうなれば、無理やりにも授けてやる」
イースの手が俺達に向けて飛んできた。まずいな…そう感じ、サヨリに助けを求めた。はぁ…と、ため息をつかれた。
「神というのはな、本来あまり人に肩入れしてはならんのだ…だがまぁ、ここは元の世界ではないだろうから、いいじゃろう!我は平和好きだからのぅ、闘いは好かん!逃げの一手じゃ」
俺達の足下が光だし、魔法陣が描き出された。初めて見る、あまりの綺麗さに見とれてしまった…
「逃がさんぞ、お前達にはまだ呪いをかけておらん!いや、もういい――殺してやる」
鬼の形相だった。やばいやばいやばい―――頭が真っ白になりかけたその時、
「それ、1番安全なところに転移じゃ!」
風景がガラリと変わった…
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「ちっ、逃げられたか…」
さっきまで優太達がいた空間に、2人の影があった。イースともう1人―――イースより少し背の低い男の姿が―――
「早く言葉遣い直しなよ、結構こわいんだから」
「メストか…ちょっと待つのです…...よし、元通りなのです♪でも、見ていたなら手伝って欲しかったのです♪」
「いつもは、姉ちゃん1人で大丈夫って言ってたじゃないか、まぁ、この世界には連れてきたんだし、世界の様子を見てたら、そのうちみつかるでしょ!」
どこから出てきたのか、そこには、椅子とかなり大きな、地球ではない地形の3Dの地図が置かれていた。
さて、このイースとメストの正体とは!?
次回もよろしくお願いします!