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真相

全ては五年前、片桐七菜香との出会いが始まりだった。

写真という共通の趣味から知り合った、

由良麻衣子、宮岸佐紀、浦西とわ、片桐七菜香は、

徐々にお互いに美しいものを撮り、見せ合う事が楽しみとなっていった。

そんなおり、

浦西と由良の二人は自身の中にある狂気に気づいてしまった。

由良は、血を見ることとその流れる様の美しさを。

浦西は、蛇の魅力と死への興奮を。

そして二人は、

共に、自分達とは違い純粋でキレイな片桐七菜香への偏愛という

共通の利害が一致してしまった。


五年前、七菜香と宮岸と共に各自で写真を撮り合う事にしたあの当時、

二人は協力して七菜香を殺害後、

互いにデコレーションをし、

初めて『蛇喰華』を創り出した。

そして処理を施し、

二人で隠れ家にしていた場所で、

七菜香を保管していた。

五年後、唯一この事実を知らなかった宮岸が、

それを知ってしまった。

すぐに警察に通報しようとする彼女を見て、

二人はある結論に達した。

それは、

『自分達の作品をもっと増やして、もっとたくさんの人に観てもらいたい』

という歪んだ結論に。

だから、大胆な行動に出たのだ。

由良は、以前から好意的だった朝倉に、

浦西は、七菜香の兄である片桐に、

それぞれの方法で、行動で。


そして、作品とする人間は

インスタグラムで自分をアピールする事に必死な、それでいて中々伸びきれない、

自分達が気にいる女性達を選んだ。

その人物達とは捨てアカを利用し、接触。

そうして、『蛇喰華』を造っては、

わざと朝倉達が発見するよう仕向けていた。

宮岸は、七菜香の事がバレてから、

二人でずっと監禁していた。

そして、

最後に発見された犠牲者、佐倉美波(さくらみなみ)

を『蛇喰華』にし、

敢えて七菜香の遺体と共にデコレーションした後、

宮岸佐紀を『蛇喰華』にしたのだった。

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