なんで帰ってきちゃったの
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「あれ?なんで?」
小川澄香は驚いていた。
ついさっきまで自分の理想の世界にいたのに、その世界でなぜか寝てしまってから目を開けると見覚えのある男が抱きついているのだ。
その男は聞き覚えのある声を聞き状況を理解し始めたのかしばらく動かなかったが急にびくっと体を震わせるとすごい勢いで離れ、シャキッと背筋を伸ばすと
「は、早まるなよ。とりあえず、怒るなら理由を聞いてからにしてもらえないか!?」
まあ、そりゃあ目をさますと異性が抱きついていたなんてなれば助けを求めるために携帯電話へと手が伸びてしまうわけで…。
しかし、宮古誠司というこの男とは顔見知り程度の中であることも考えひとまず理由を聞いてみることにした。
まあ、誤解されてると思ったのか彼の話は遠回りではあったがなんとなくだが事情はわかった。
「えー、では宮古さん。あれはセクハラ的なやつではなく、ベットの上で私が突然暴れ出し、機械が壊されてしまいそうだったから不可抗力であったと?」
「はい、その通りです。あ、あと不可抗力ってのはマシンのためじゃなくて途中で壊れると小川さんの体がどうなるかわからなかったからてことで考えておいてもらえるとありがたいです。」
なんとなくではあるがわかってきた。
しかし、まだわからないことが多すぎる。
「あの、宮古さん。私は理想の世界で眠ってから起きたら現実の方に帰ってきてたんですけど、なんでこうなったか知りたいんですけど教えてもらえませんか?」
「わかった。それについては長くなるかもしれないから今度教えるよ。今はもう遅いから帰ったほうがいいよ。」
さっきから少し難しそうな顔をしていたが、突然帰そうとするのは何かありそうだと思いながらも、本当に日も暮れて外は真っ暗なので帰ることにした小川澄香はもともと少なかった荷物を手早くまとめると
「それでは、今日はありがとうございました。また明日来ますね!」
一方的に時間を決めるとドアを開けて帰ってしまった。
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