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ing(進行形)  作者: ぷなな
2/5

2.告白

1.の続きです


『ん?どしたの?』


『………ハッ』


気がついたらユリに見惚れてた。可愛いとかきれいとか言われそうな顔ではなかったが、なぜかボーッと見続けてしまった。


『い…いやっ、なんでもないっす』


『私の顔になにかついてるの?』


そういって手で顔を払う仕草、その一挙手一投足を見逃さないようにしていた。


『ならいいんだけどさぁ』


『そですよ(笑)てか、なんか初めて会った気がしないんですけどwwww』


『そりゃ、メールである程度は教えあってたからね(笑)』


ユリは、メールのときと話してるときねノリがほとんどかわらない。

俺は、かなり違うらしいが…。



『ぁっ、そろそろ迎え呼ばなきゃ』


『ちょっと遅くなりましたね。すいませんでした』


『気にしないで☆彡楽しかったから(笑)』


『…迎えが来るまで一緒にいていいですか??『いいケド、なんで?(笑)』



俺は心の準備をしたかったのだ。

少し前に、ユリから好きな人がいて、その相手は1コ下だということを聞いていたからだ。こんなことを言われたら、十中八九俺のことだと思うだろう。そして、少しばかり自信もあった。


だから俺は初めてユリに会ったその日に


『好きだ』


と言ってしまった。

運命を感じたのだ。


だが、ユリの反応は思っていたのとは違っていた。


『えっ、いきなり?まだ会ったばっかりじゃん。てか、そんな…えっ…』


『あっ、いや、返事は後ででいいですから。気をつけて帰ってください。』


『あ、うん、ありがと』


ユリのテンションが明らかに下がっているのがわかった。

どうやら判断を誤ったらしい。…当たり前だ。普通、会ったその日に告白するなんてありえないだろう。

そして、ユリが好意を寄せてるヒトが俺ではないという可能性が高まった。



次の日、ユリからメールが入っていた。


『明後日ひざの靱帯の手術があるから、今日から入院するんだぁ。暇だったらお見舞いにきてね☆彡』


『俺が行っても迷惑じゃないんですか?』


『当たり前じゃん(笑)むしろ来て欲しいし』


このメールでほぼ確信した。やはりユリも俺に好意を寄せてたんだ、と。


まだ返事も聞いていないのに、俺はいいほうにばかり考えていた。


『いつ行けばいいっすかね?』


『んー、明日これる?』


『余裕です(笑)じゃあ明日、授業が終わったら行きますから☆』


『うん、待ってるね』


この時は、これからの展開なんてまったく読めなかった。

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