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それ本当に彼でした?

作者: ルセイ

「ふう〜疲れた・・・」


俺は油山幸一郎、高校1年生。俺はいつものように下校していた。友人と一緒に


「疲れたよな〜」


「そうだね。疲れたよ〜」


2人もいつものように疲れている顔をしていた


「愛菜も大変だな、生徒役員に入れられたんだろ?」


「うん・・・もう疲れたよ〜頭撫ぜて!」


「よしよし〜」


頭を撫ぜる。同級生の頭に撫ぜるのはなんかおかしいところがあるが彼女は甘えん坊なのだ


「やれやれ・・・お前らは何をしているんだよ」


「何言ってもいつものようにだよな」


「ね〜幸一郎は本当私に甘いんだから〜」


なんとも普通な会話。龍斗は呆れている顔をしているが何故か寂しそうな顔をしていた。なんでだろうかはよく分からなかった


分からなかっただけではない。なんとなく・・・違うような・・・何か違うような気がする。彼が彼として違うような・・・そんなわけがないか


「〜んでさ、私も頑張っているんだけどね」


「ふ〜ん、そうなのか」


「頑張っているみたいだな」


「反応するだけなの?なんか悲しいな〜」


何が悲しいのか分かんねえ。龍斗反応して頑張っているとか言っているじゃん。いや、反応するだけだな返事の仕方的に


「まあ、なんやらかんやら頑張ってもね。私、頑張れるのか分からないんだよ幸一郎」


「俺に振るのかよ」


「あんたに言っているんだからそうでしょ?」


そうかい


「学校は面倒だな」


「まあ、面倒だよなそう言うの。よく、生徒役員になれたよ」


龍斗が学校面倒とか言っているけど・・・まあ、大変だよな


「はっ・・・私の知略があってこそだよ。こう言う時にクラス会長になったりしているのさ」


「そうなのかよ」


「策士め」


「そうなのかよってしか言わないじゃん。反応としてもっと面白くしてよ」


「反応が面白いとかなんだよそれ」


反応面白くやって欲しいとか何を言っているのやら。自分からやったことで立候補したことに反応が面白いとかそう言うのは求めるものなのか?


「面白いとはよく分からん」


「分からないってさ」


「分からないって・・・う〜ん」


歩いているとスマホでニュースを見る。見ていると近くで事故が起きたらしい。朝の時間だったがなにやら学生が事故で車にはねられて亡くなったとか。近くの高校生だったって話だからこの周辺の学生なんだろうか?


まさか事故が起きるとは思わなかったがどうやら、うちの学校らしい?いや、そんなわけがないか。警察なんて来ていた記憶がないし・・・放課後とかで話とかしているのか?いや、どうなんだろう。そこら辺は知らないよね


「どうしたの?」


「ああ、なんか朝に事件が起きたらしいよ」


「あっこの事故、私達のクラスの人が亡くなったんだよね」


え?そうだったっけ?


「ああ、そうだったな。花束置いていたようだからな」


「花束あったじゃん、忘れていたの?」


「ああ・・・忘れていたかも・・・」


記憶にないような気がする・・・いつものようにみんながいた記憶があるんだが・・・俺の記憶の間違いか?


「忘れやすいんだから〜流石に酷いよそれ」


「そうだな。すまない」


流石にこれは謝らないと倫理的に終わっている。いや、そんなことを考えなくても謝らないといけない。本当にすみません。すみませんでした


「それじゃ、俺はそろそろ別れる」


龍斗は俺達が歩こうとした道とは違う道に向けて足を運ぶ。彼の家に行く道だからだ


「ああ、またな龍斗」


手を振って歩く。2人で話し合っていた


「家でゲームする?」


「う〜ん、今日はやめておくかな」


「そうね・・・不謹慎だし」


クラスメイトが亡くなったのに呑気にゲームできねえよな。俺だってゲームは無理だ。気分が悪いしね


「そんなことを言っていたら・・・そうだね・・・う〜ん・・・」


「まあ、今日は私の家に来る?」


「まあ、今日はじゃねえだろ・・・」


そんな気分じゃないんだよな。あんまりと言うか・・・なんて言うか・・・


「ねえ、少しいい?」


「?」


どうした?


「なんで手振っていたの?」


「・・・は?」


どう言うこと?


「なんか龍斗のことを言っていたけど・・・亡くなったクラスメイトは龍斗なんだよ?」


「・・・・・・」


そんなわけがない・・・あいつ見えて・・・そういや、愛菜は・・・龍斗の言葉に反応していない。策士という言葉にも反応していなかった・・・あいつの言葉に反応したような感じはなかった・・・それじゃ、俺が見ていたのは誰なんだ?


ゾワッと背中が何かに襲われてビクッとなる。何か感じたというか思い返して恐怖を感じる・・・


「それじゃ・・・俺が見えていたのって・・・」


俺の言葉に愛菜は反応して


「それ本当に彼でした?」


と見えていないからよく分かっていない顔をしている

まさか・・・まさか・・・


「俺が見えていたのって・・・あいつの霊?」


俺の言葉に誰も反応しなかった。いなくなった龍斗も隣で話してくれていた愛菜も


この春は・・・俺が思った以上に怖いことが起きた


それは彼が幽霊なのか怨霊なのか分からない

けど怖いという恐怖があった


「・・・・・・」


3月

彼が怯える怖い経験だった

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