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メカヲタ、紅茶を嗜む

ドラグロード王国の北東に広がる大森林フィラルの大森林と呼ばれる地域には数多くの妖精とエルフが住んでいる妖精王国フィーンライヒがあった。

エルフも妖精も森から出る事は少なく、自然調和を是とし森と共にゆったりと生きていく種族だ。


ある意味機械と真逆の性質を持つ為、僕自身なるべく関わらない様にしていた。

しかし最近になって南東国家連邦から入ってくる商人達が言うには、妖精王国はドラグロード王国とハルトアイゼンの同盟をよく思っていないと言う情報が入って来ていた。


ドラグロード王国は今代の守護竜になってから、数多の鉄の巨人を作り出し竜の姿も鋼鉄の様で禍々しいと批判的な声が大きい様だ。


ハルトアイゼンは元々ドワーフの国な為鉄に関してはドラグロード王国より古くから扱いに長けている。

スチーム機関の開発やゴーレムの存在はエルフや妖精にとっては良く映らない様だ。


また精霊魔法を得意とし精霊と語らうエルフや妖精にとって鉄とは禁忌であり、精霊魔法を使う際にも影響がある為装備に鉄は極力使わないとされていた。


しかし機械仕掛けの守護竜としては鉄を始めとする鉱石は必要不可欠だ。

そこまで顔色を伺う事は出来ない。


まあ鉄云々と言うのは実は建前で国交がある神聖国と妖精王国との交易ルートがドラグロード王国とハルトアイゼン王国に阻まれ南東国家連邦経由でないと行けないのが、問題なのだろう。


経路が長くなれば商品価値が下がったり、余計な国を通れば関税がかかる。

南東国家連邦がドラグロード王国を攻めない理由の一つがこの関税にあると言っていい。

もちろんドラグロード王国を南東国家連邦に吸収出来ればより効率的なのは確かだが、現状妖精王国と神聖国の貿易に南東国家連邦は必要不可欠となっている為、無理にドラグロード王国に仕掛けても利益が少ないと考えている。


こうなって来ると南東国家連邦からすれば、ドラグロード王国、ハルトアイゼン王国の同盟と神聖国ゴッテスベフェールと妖精王国フィーンライヒの同盟の戦いという構図が描かれる。

国土面積では圧倒的に神聖国と妖精王国の方が大きいが、近年のドラグロード王国の成長とハルトアイゼン王国がその恩恵を受けて強化されている事を考えるとどちらが勝つかは予測出来ない状況だった。


しかし、ハルトアイゼン王国アイゼン王もドラグロード王も戦いを仕掛ける様な事は無く。あくまで防衛力を高めているに過ぎない。

むしろ積極的に攻めていたのは神聖国で、この数年で戦争被害が出た唯一の国が神聖国である事も皮肉な結果と言える。


妖精王国にも精霊魔法を軸としたエルフ戦士団が有り大型魔獣をテイムする技術もある為、戦力としては十分侮れない。

神聖国は勇者召喚を行い、勇者認定をした事でいつでも「聖戦」を仕掛ける準備が整いつつあるとの噂もまことしやかに話されていた。


神聖国には人間の神が加護を与えており、神の軍団と呼ばれるゴッテスナイツが存在する。

この騎士団は神聖魔法を扱い、神の加護を受けて強化されているという噂だ。

南東国家連邦所属する小国ごとに小さな騎士団を有するが、最も強大な戦力は冒険者と呼ばれる傭兵達の存在だった。

商売を基本とする南東国家連邦では戦争は利用するモノであり、自分で行うのは金の無駄と考えている人口が多く、余程の事が無い限り戦争には参加しない。

参加するとすれば、そこに利益が生まれた時のみだろう。


各国の動きをメルフィーナ王女から聞き、一度魔族と呼ばれる種族と接触するのも良いかと考えていた。


ハルトアイゼン王国を北に抜ければ魔族が住む地域に入る事は可能だ。

しかしその為には長い時間国を留守にする事になり、留守中を狙って戦争を仕掛けられると困ると言う問題点もあった。


こちらから仕掛けるつもりは無いが、状況がこうなって来ると牽制は必要になる。

妖精王国との国交を諦める気はないが、相手にその気が無いなら仕方ない。

お互い不干渉いる事が平和だと相手も思ってくれればいいが、そうも行かないだろう。

いっその事圧倒的な戦力で叩き潰して属国にしてしまうという過激な案も考えたが守護竜の発想では無いなと思い直した。


しかしドラグロード王国の国土の狭さは問題の一つではあるし、神聖国が奪った土地は元々ドラグロード王国だった訳だし返して貰ってもいい気がする。


奪われたのは200年程前らしいが、報復に出るだけの戦力が無いまま200年経ってしまったとの事だ。


先代の竜は何やってたんだ!と不満はあるが、実際それだけ時間が経つと奪い返すのも難しいものだ。

理想的には攻めて来た所を駆逐し、反撃に出た勢いで奪い返すのがいいかなと考えていた。


まあそう言った戦略についてはドラグロード王の指示次第なので、僕が勝手に奪い返してしまう訳にもいかないのだが。


メルフィーナが紅茶のおかわりを注いでくれた。ダージリンのセカンドフラッシュに似た強めの香りがするフルーティな紅茶だ。

僕はダージリンならオータムフラッシュが好きかな。甘みが強い方が好きだなんてメルフィーナに話していたら機嫌が良くなっていた。

こちらの紅茶も似た様な感じなのだろうか?

ターニャは紅茶には疎い様でメルフィーナに色々聞いて教えて貰っている。

紅茶の話をしていたら、メルフィーナとターニャの関係が良くなった。

謎である。が、良かった...

一口啜った紅茶は心地よい風味を鼻腔に届け喉から下へと温もりを運んでくれる。


このままこんな風に暮らして行けたら幸せだろう、が戦いの刻はすぐそこまで来ているのかもしれない。



読んで頂きありがとうございました!

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(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク

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