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メカヲタ、不安を感じる

3年の月日が流れた。

この3年間で僕はドラグロード王国を大きく変えて来た。

食料の自給率を上げる為にゴーレムによって農地開拓を行い寒冷地に適した作物、ムギ類、ダイズ、ジャガイモ、白菜、大根、人参、リンゴやすもも等を取り寄せ育てた。

食料事情の改善は冬を越す大きな力となって国民の生存率を高める結果になった。

また魔石加工に雷属性を付加する事で電池に似たエネルギー源の確保が出来た為、冬の寒さ対策にシーズヒーターを作成した。

シーズヒーターは金属パイプ内に発熱体となるコイル状のニクロム線を通して絶縁体粉末で密閉したヒーターの事で、空気だけでなく水や油などの加熱にも使える為、薪が無くても料理が出来るという特徴がある。

部屋の密閉度にもよるが非常に高い熱効率によって温まるまで多少かかるが、色々な用途にも使えるので便利で寒くない冬を越せるようになった。

防衛力の強化に関してはゲパルトとの研究の結果銃火器のレベルを一気に上げて14世紀レベルだった銃技術を500年分は進めた事になる。

ボルトアクション方式のナガンライフルをベースに再設計したライフルを作成し命中率の向上の為レンズではなく魔石加工によって拡大望遠(X10-X50)または最大倍率を高めたX80も作ってみた。

射程は500mは有り、狙撃手の熟練によってはそれ以上での命中も可能な性能だ。

カートリッジ式弾倉よって薬室内に一発と弾倉5発の装填が可能。

敵魔法使いにとって非常に有効な攻撃手段となっている。

このスナイパースコープを取り付けたライフルの運用を軍として初めて取り入れたガンナー師団を設立。

近衛騎士団を除く近距離戦闘用員を減らし銃火器を装備した遠距離特化部隊になっていった。

近距離戦はサイクロプスを改良した物をデチューンして、サイズダウンする事で数を増やしコストカットしたトロールと名付けたゴーレム部隊を量産した。

これにはチタンの発見が大きく寄与しており、一部素材をチタンに変える事で軽量化と剛性靱性を共に上げる結果となった。

トロール部隊はシールドは変わらずラミネート装甲を施し高い対物、対魔防御を維持しつつポールウェポンに統一する事で高い生産性で武器を作り出した。

このトロール部隊を小隊単位で分け、小隊毎にサイクロプス改を一体振り分けてある。

対人、対大型、対小型モンスターに対し十分な戦果を叩き出せる戦力となった。

そしてアートによって半壊されたタイタンはハルトアイゼン王国によって改造を施され現在では試験用大型ゴーレムとして全高5mまで巨大化されている。

ラバーメタルを使った人工筋肉を1本を太くし本数を大幅に減らす事で単純なパワーのみを重視したゴーレム作りにアイゼン王は没頭しているそうだ。

やがて20m級を作る気だろうと思う。


またストーンキャノンにも手を加え、単素材で作られていたストーンキャノンを再設計しより投石に適した素材と形状を追求する事で射程と命中率、威力を上げる事に成功した。このストーンキャノン改を自動迎撃様に主要な都市や村等にも設置し魔獣などの接近に対し有効な迎撃手段とした。


他にも医療用具の開発や採掘用掘削ドリルを装備したゴーレム等も作り各分野の発展を高めた。


最後に各分野に精通した指揮官やオペレーター、技術者や研究者を目指す人員をドラグロード王国とハルトアイゼン王国から募り訓練学校を建設、運用を開始している。


人々の生活と防衛力の強化に注力してきた3年だったが、そのお陰で国民の死亡率は年々下がり「豊か」な生活を送れるようになった事で移民してくる人々が増え、人口も着実に増えている。


その分最近ではメルフィーナ王女が外交関係でも力を発揮し色々な内政から外交までを取りまとめてくれる頼れる参謀的な感じになって来ていた。

また彼女は回復魔法をかなり高レベルまでおさめている様で銃の暴発や開発実験での事故、小競り合い等での負傷にも大きく貢献してくれている。

何でも僕の話にあった衛生兵という兵種に思うところがあったらしい。

メディックは重要な役割であり、守護竜として回復魔法が使える訳では無い僕にとって彼女の回復魔法は非常にありがたい。


皆この3年で大きく成長し、各分野で活躍する者達が増えて来ている。

僕も次の段階に進む時なのかもしれない。

僕はインベントリから束ねられた図案を取り出した。

この3年で考えて来た僕が成竜になった際に装備する武装や装甲等の草案だ。

守ると決めた以上、僕は最強であるべきだ。

理想論は理想論で大事だと思うが、実質的に守れなければ意味が無い。

この世界の科学力や戦術レベルを考えれば、ただの人種にゴーレム部隊が倒されるとは考えていない。

しかし3年経った今、沈黙していた神聖国がまた動き出してもおかしくない。

むしろこの平和な時間で彼らもまた準備していはずだ。

未だ接触が少ない妖精王国フィーンライヒの動向も気になる。

戦力を揃えてもなお不安が消えない。

僕は何かを見落としているのだろうか?


それとも成竜化が近い事による不安なのだろうか?


図案を見つめ考えてもその答えは見つからない。

「守る」と言う言葉では単純なことがとても難しい事だと感じる。

僕は不安を消す為に開発に没頭し、実は不安から目を背けているだけではないか?

そんな考えが頭を過ぎる。

頭を振り、僕はもう一度図案に目をやり一心不乱に草案を詰めていく。

やれる事はやっておく、出来る事から手をつける、まずはそれからだ。

読んで頂きありがとうございました!

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感想やご意見有れば是非お聞かせくださいね!

(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク

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