人物紹介・用語解説
本編更新に従い随時追加します。
ネタバレは(極力)しません。
年齢は初登場時のものです。
【人物紹介】
《統一機関の人々》
●リュンヌ・バレンシア(ルナ) Lune
本作の主人公。統一機関の研修生。19歳。身長160cm。事なかれ主義で厭世的、消極的でごく少数の人間としか関わりを持とうとしないが、物語の中で次第に変化していく。本を読むのが好きで、抜群の記憶力がある。長い三つ編みと月を象ったイヤリングが特徴。開発部所属。
●ソレイユ・バレンシア(ソル) Soleil
統一機関の研修生。リュンヌの相方で幼馴染。19歳。身長160cm。リュンヌとは対照的に非常に社交的で、人間関係を大切にする。利他的で、時折、身の危険を顧みない行動を取る。明るいオレンジの髪と太陽を象ったイヤリングが特徴。開発部所属。
●アルシュ・ラ・ロシェル Arche
統一機関の研修生。政治部所属。19歳。身長164cm。リュンヌの友人で同室のルームメイト。気が弱く様々なことで悩みがちだが、優しい性格と芯の強さを兼ね備えている。
●カノン・スーチェン Canon
統一機関の研修生。軍部所属。19歳。身長187cm。リュンヌによく話しかけるが、あまり好意的に思われていない。与えられた自分の「役割」に忠実であり、向学心も高いが、人に話しかけるときの態度から誤解されがち。
●ラム・サン・パウロ Lame
統一機関の研修生を管理する立場。44歳。身長167cm。かつて幹部候補生だったが現在は研修生の指導にあたっており、厳格だが褒めるときは褒める指導者。研修生一人ひとりを慮っており尊敬を寄せられている。開発部所属。
●エリザ Eliza
かつてラ・ロシェルにいた、リュンヌの記憶の中に現れる女性。身長155cm。素性は不明だが「役割のない世界」からやってきたという。リュンヌと話すのを好み、よく図書館で彼女と語らっていた。笑顔が印象的。
●ティア・フィラデルフィア Tear
とある朝、突然統一機関のカフェテリアに現れた謎の少年。10歳手前と思われる。身長130程度。ラピスの名簿に記録されておらず、人々の話す言葉を理解できない。
●サジェス・ヴォルシスキー Sagesse
かつて統一機関の幹部候補生だったが、今の立場は不明。21歳。身長172cm。リュンヌたちの前に現れたときはゼロという名で呼ばれていた。赤いバンダナで首元を隠している。
●カシェ・ハイデラバード Cache
統一機関政治部所属の重役幹部。44歳。身長169cm。有能で敏腕と噂されるがその姿を知る者は多くない。見る者を威圧する空気をまとっている。ラムとは古い知り合い。
《バレンシア第43宿舎の住人》
●リヤン Lien
第43宿舎の住人。17歳であり宿舎の中で最年少。身長152cm。年上に囲まれているためか年齢に反して無邪気だが、気も遣える性格の素朴な少女。
●アンクル Ancre
第43宿舎の宿長。21歳。身長168cm。サテリットと恋仲。道具の制作や修繕を自分の「役割」に持つ、穏やかな雰囲気の青年。宿舎の平穏な生活を愛する。
●シャルル Chaleur
第43宿舎の住人。21歳。身長176cm。普段はリヤンと共に農業に従事し、宿舎では毎食の調理を主に担当する料理長。感情豊かな性格であり、仲間たちを守る意識が強い。
●サテリット Satellite
第43宿舎の副宿長。21歳。身長155cm。アンクルと恋仲。バレンシア公立図書館の司書をしている。とある理由により左足が不自由。あまり表に現れないが好奇心旺盛。
●リゼ Risée
かつて第43宿舎に住んでいた少年。以前は彼が宿長だった。
《メトル・デ・ポルティ構成員》
●フルル Fleur
MDP総責任者の護衛及び身の回りの世話を担当する少女。17歳。身長165cm。統一機関の軍部出身。気が強いが優しく、MDP総責任者に強い信頼を寄せている。
●レゾン Raison
MDPスーチェン支部に在住している構成員。16歳。身長163cm。統一機関の政治部出身。
●オーブ Aube
MDPラ・ロシェル本部に在住している構成員。14歳。
●エスト Est
MDP総責任者代理。
《牢獄グラス・ノワール関係者》
●アドミン Admin
牢獄グラス・ノワールの看守。21歳。身長158cm。アドミンとは本名ではなく「管理人」という意味。囚人の前では冷酷に振る舞っているが、普通の感性と優しさを持った人間。
●アルク Arc
グラス・ノワールに収監されている囚人。
●ローズ Rose
グラス・ノワールに収監されている囚人。
《コラル・ルミエール団員》
●アックス Axe
唱歌団の一員。20歳。身長185cm。温厚で怒らない性格だが、それゆえ周囲に振り回されがち。
●ロマン Roman
唱歌団の一員で指揮者のひとり。15歳。身長165cm。気難しく直情的だが、自分のことを認めてくれた相手には素直に接する。
●ルージュ Rouge
唱歌団の一員。16歳。身長149cm。本音を包み隠す性格。面白そうなことには自分から向かっていく。
《ハイバネイターズの一味》
●リジェラ Rigela
ラ・ロシェルで発見されたハイバネイターズの一味。22歳。身長157cm。
●グライン Gline
中間層を徘徊するハイバネイターズの一味。
●ヴィルダ Vilda
ハイバネイターズの一味。味方の暴走を密かに警戒している。
●イルド Yielde
ハイバネイターズの一味。
●ダイカ Dyca
●メグ Meg
●プルーネ Prunae
《その他》
●ロンガ Langage
●シェル Ciel
●ブラス Brass
●カルム Calme
●フィリシア Filicia
【用語解説】
●新都ラピス
人口8万弱の都市。300年前に7人の祖によって作られたという伝承がある。人々は生まれつき「役割」を与えられて生産される。中心区のラ・ロシェルと、それを取り囲む六つの街であるスーチェン、フィラデルフィア、ハイデラバード、ヴォルシスキー、サン・パウロ、バレンシアの合計七つの街から構成される。街はそれぞれ役割を持っており、以下の通り。カッコ内は各街の出身者。
ラ・ロシェル (アルシュ)
統治を司る。最高権力機関である統一機関を擁する。
サン・パウロ (ラム他)
文化を司る。芸術関係者を多く輩出。
スーチェン (カノン、フルル他)
防衛を司る。牢獄や消防施設などがある。
フィラデルフィア (ティア)
動力を司る。石炭発電所があり、別名【灰雲の街】。
ハイデラバード (カシェ)
製造を司る。水晶の産出量が多く工業の中心地。
ヴォルシスキー (サジェス)
生命を司る。ラピスで唯一人間を生産する施設がある。
バレンシア (リュンヌ、ソレイユ他)
耕種を司る。農業や畜産業を営む。
●祖の言葉
ラピスを創都したとされる七人の祖によって記された一連の文章。ラピスのあるべき姿について語ったものであり、統治において何よりも優先される掟とされる。例として「新都において必要なものは第一に力、そして第二に叡知。しかしながらこれらは言わば銃と書籍である。銃を操り、書籍を読むものこそ第三の要素、統治である」など。
●統一機関
ラピスの中央に鎮座する最高権力機関。「力と叡知と統治を重んじるべし」という祖の言葉に則り、政治部・軍部・開発部の3部門に分かれている。
●ソヴァージュ
市民の間に産まれた子供。生まれ持っての「役割」を持たない。
●相方
まだ政情が安定していなかったころの名残で、統一機関の所属員に限り、二人ひと組を基本単位として人間が生産される。その相手を指して相方と呼ばれるが、現在では形骸化している。
●水晶端末
携帯型情報デバイス。統一機関構成員に配布されている。
●幻像
時空間異常を指してこう呼ぶ。元々ソレイユが名付けた。