隣のあなたなら……
忘れられた記憶は
寂しいよ
悲しいよ
そんな言葉を吐いては
私の胸を締め付ける
思い出さないように
思い出さないように
南京錠で記憶の部屋を
固く閉ざしていた
なのに……
それなのに……
あなたの存在はそれを許さない……
何度も何度も
あなたはドアをノックする
挙げ句の果てに
あなたはそのドアを蹴り破る……
必死に守ってきたもの
バカみたいに守ってきたものを
壊してしまう……
私は締め付けられる胸をおさえて
うずくまる……
零れ落ちる涙は
地面に落ちることなく
あなたへと吸い込まれる……
全てを
やっと
やっと
さらけ出せた……
あなたがいたから……
苦しみも悲しみも
あなたの隣にいれば
きっと乗り越えられるはず……