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《ミケゾウ》3

「あら~、メール送ったばっかりなのに、偉いわねぇミケゾウちゃん?」


 いったいどの辺りから私の接近を感知していたのだか、野太い声が店の扉を貫いてきた。

 おかげでやっとのこと動いていた私の足が入店寸前で完全停止である。


 来たくなかった。

 だが来てしまった。


「……帰りたい。」


 思わず口をつく言葉。


 それにしても、どれだけ大気汚染が酷ければこんな空間が生まれるのだろうか。

 腕時計はまだ真っ昼間を指しているというのに、お天道様は上空を漂うガス状の何かに遮られ辺りは夜道の如く薄暗い。

 一応このゲームの世界観は『核兵器や生物兵器の乱用により荒廃した世界』という風になってはいるのだが。


「ここ……なんか体内時計狂う」


 マップでは《エリアナンバー05:常夜の町》とされているエリア。

 名前通りいつ来ても暗く、プレイヤーが個人でやっている買い取り屋、修理改造屋などが軒を連ねている。

 まだ解放前のキュウを手に入れたのもここだ。


 ちなみにエリアナンバー二桁までが戦闘区域外の施設で、それ以上は戦闘や特殊ルールなどの発生する特殊マップとなっている。


 その一角、私は紫だかピンクだかのネオン煌めく看板を前に、全身全霊を持って入店を渋っていた。

 この店は苦手だ。店が苦手というより、ここの店主が苦手だ。


 そんな背中をレミィの声が急かす。


「嬢、ママさんをお待たせしています。急ぎましょう。」


 レミィめ、お前は酒場へは行くなと言うわりにはこんなやらしげなネオン光源をぎらつかせる店には入れと言うのか。

 今世紀最大の矛盾だ。


「屁理屈は聞きませんよ?」

「分かったってば……あぁ」


 私が店の扉を上げると、からんからんと鈴がなった。

 少し暗めの照明と、壁やショーウィンドウに陳列された火器や装備が私たちの入店を歓迎する。

 同時にまたあの声が。


「ミケゾウちゃんご一行、ご案内~。こんな時間に呼び出しちゃってごめんね~?お昼きちんと食べてきたかしらぁ?」


 声の主を見上げて、私は後悔した。

 また不用意にいらぬ化け物を視界に収めてしまった。

 あれは構え無しには少々辛いものがある。


「ちょっと待っててね、すぐ行くわよ~!」


 分厚い化粧に顔を塗り固めた馬鹿でかい筋肉男が、ちょうどカウンターの向こうからのっしのっし出てくる。


 私は絶対に視線を合わせまいとパーカーのフードを極限まで深く被るが、その仕草を何と勘違いしたか、化け物は虫酸の走るような笑顔を近付けてきた。


「あら~、相変わらず恥ずかしがり屋さんねぇ?フフフ、そこも可愛いわよミケゾウちゃん。」

「か……帰りたい……」


 本日二度目。

 もはやコミュニケーションを取ることを諦めてしまった私に代わって、レミィが頭を下げる。


「メールを頂き参上しました、ママさん。

 先日は挨拶もできないまま申し訳ありません。レミントンM11-87、マスターから頂いた名は『レミィ』です。」


 レミィよ、何故お前はこんな化け物を前にしても折り目正しくいられる。


「んもぅ、畏まっちゃって。いいのよあれくらい、アタシは好きでやってるんたから。それよりレミィちゃん、調子は戻ったの?」

「ええ、好調です。」


 さて、紹介しよう。このギガンテスみたいなオネエは『ママ』である。

 違う、私の母親という意味ではない。

 これが愛称なのか、それともきちんとした名前なのかは誰にも分からないが、それ以外に呼ぶ名を思い付けないので私もそう呼んでいる。

 ちなみに過去に一度「やい、オカマ」と呼んだことがあるが、そのあとカンカンに怒ったママから『オネエとはなんたるか』について長々と説教を食らったので、そうとだけは呼ばないよう心掛けている。


 先程からレミィが彼女……彼……?に対して頻りに礼を口にしているが、それにはまた少し前の話が絡んでくる。


 この世界に閉じ込められてまだ日の浅い頃。

 色々と自棄を起こした私は、無理な喧嘩でレミィに致命傷を負わせてしまった。

 危うくロストを食らう所で助けてくれたのがこのママなるオネエだ。


 この店はそのママが一人で切り盛りしている。

 軽い肴と酒が味わえるプレイヤー営業の居酒屋兼アイテム屋で、店先の看板には《スナック&ガンショップ~ロマンス~》とある。

 果たして、こんな化け物と酒を飲みたがる強者がこの世界にいるのか。

 その辺りは気になるところだが、いるとしたら私はそいつをスサノオと呼ぼう。

 《ガンショップ》という名に関しては、他のプレイヤーから買い取った品や、ママ本人がフィールドやオークションに出向いて手に入れた品を売る他、要らない装備の買い取りや、破損したアイテムの修理、改造等も請け負ってくれる。


「ところでミケゾウちゃん、早速お願い良いかしら?」

「……ぅ……うす」


 駄目だ、こいつの前だと声がでない。

 そんな私の代わりにレミィが応える。


「私たちに出来ることならなんでもお手伝いします。貴女は私たちの恩人です。」

「やだわぁ~照れ臭いわよレミィちゃん。アタシは困ってる子をほっとけないタチなの。何て言うのかしら~……母性本能?」


 ふざけてろ化け物め。

 私の魂の叫びなど聞こえるわけもなく、ママは切り出す。


「近頃はすごく物騒じゃない?

 PK(プレイヤーキル)や強奪で生計を立てる犯罪プレイヤーも増えてきたし、最近新しく『新規プレイヤー参戦』もあったし……」


『新規プレイヤー参戦』

 私はその単語に舌打ちした。

 また何人もの人間がこの世界に追加で放り込まれたということだ。


 そうやって囚われた新規プレイヤーたちも初めにここへ囚われた私たちと同様、例の『ver5.0.0』を適応したのが前世最後の記憶らしい。

 だが不可解なのが、彼らがその広告に触った日付が驚くほどばらばらだったということだ。

 二日三日の差は珍しくもなく、中には私が囚われる数年後や、それよりも過去から来たと言う奴まで、てんで統一性がない。


「……ああ、畜生。」


 何となく呟いた。


 この世界は謎だらけだ。

 ログアウト不能という事態を最もとし、不気味なほどのリアルさも、時間的な矛盾も。

 だが、確信していることはひとつだけある。


 この世界には何者かの意識が働いている。

 プレイヤーをこの空間に閉じ込め、数が減れば追加、盛り上がりに欠ければ強制イベントの挿入。

 動機や目的はてんで不明だが、何者かがこの世界を操っているのは確かだ。


 私は憂鬱なため息で思考を打ち切った。


「で……私らに何させるんすか……?」

「あらぁ、きちんとおしゃべりできるじゃない?かわいい声なんだから、もっとママに聞かせなさいよ!」


 ぼそりと言った私に、ママは両手を握り合わせて食いついてきた。

 ああ、止めときゃよかった。

 心底うるさい。


 私の発声にテンションが上がったようで、ママはカウンターの裏からマップを出してきた。


「今日、あなたたちには『仕入れ』を手伝ってもらいたいの!」

「仕入れ、ですか?」


 レミィが聞くと、ママはマップを指差す。


「ここ、《エリアナンバー131:旧市街地北東》で狩りをしてもらうわ。今イベントで使い勝手のいい自動小銃なんかのドロップ率が上がってるのよ?」

「なるほど……」


 要はそこに潜って、取れるだけ取ってこいと言うわけか。


「もちろん、ただでとは言わないから安心して?三人分のリュックサックと弾薬引換券1500pt分、銅の錠前三つもつけといてあげる。」


「ほう……」


 リュックサックはどうせアイテムを持って帰る為の物だろうが、錠前と弾薬引換券はありがたい。

 弾薬引換券とは、名前通り表記されたポイントと同じ額の弾薬と交換できるという、いくらあっても困らないステキな品である。

 ちなみに、錠前は武器と特殊アバターの回復に使うものだとだけ説明しておこう。こいつは説明が面倒なので追い追いに。


「分かりました、お請けします。」


「ちょ、レミィ……」


 私がうなずく前にレミィが答えてしまった。

 これだからレミィは困る。

 とりあえず、私も黙っている訳にもいかないので口を開く。


「何でまた私たちに頼んでまで……?

 ……ていうか、そもそもママの考えてることがてんでわからない。商売やってく分にはまだまだ潤ってるでしょ?」


 すると、ママはいつになく真剣な目付きになる。


「そうね……たしかに、アタシ一人の為の仕事なら今のままで十分。でもそれじゃいけないの。アタシはね、みんなの為になる仕事をしたいの。」

「みんな……すか」

「そう。今このSOGOの世界は大変な時期でしょ?その被害を真っ先に受けるのは、ここに来て日が浅かったりする、まだ経験や力の足りないプレイヤーたちなの。」


 何となく理解した。

 なにせ、私も少し前までそれだったのだから。


「その子たちが抵抗する手段を持たないから、こんな事に歯止めが掛からなくなるし、それが更なる現状の悪化を招くの。大変な負のループよ。」

「ママは、そんな現状を変えたいと?」


 レミィの問いにママはしっかりと頷いた。


「そう。その為にアタシが出来るのは、装備物資の流通よ。」

「また、とんちかなぞかけみたいに……」


 目を細めた私にママは言う。


「今この状況を変えようとたくさんのプレイヤーたちが動いているのは知ってるわ。犯罪プレイヤーの討伐や捕獲、その為に戦力を蓄えてるの。

 でも、きっとそれだけじゃ根本的な解決には至らないわ。」

「と、言うと?」

「被害者は何も強奪にあったプレイヤーだけじゃないわ。そうせざるを得なくなったプレイヤー達も、ある意味では被害者の一部なの。」

「なるほど。」

「現状を変えるのは暴力なんかじゃない、潤いを隅々まで行き渡らせる流通なのよ。

 装備や物資が揃えば弱いプレイヤーたちが被害に遭う確率も減るし、後々犯罪プレイに手を染めることもきっと出なくなるわ。」

「そう簡単にいくもんすかねぇ……」


 私が溢すと、意外にもママも頷く。


「確かに、そう簡単に事が運ぶとは思ってないわ。アタシ一人でやるのにも限界はある。

 でも、だからってアタシがやらなかったら何も変わらない。それだけは絶対に駄目なのよ。」


 うむ。

 言いたいことは分かるが、どうにも私は参加しかねる。

 かなり面倒だし、何より私はこういう慈善活動じみたことは苦手だ。


 そもそも私は他所様の損得にまで真剣になれるほど、出来た人間ではない。


「どうよレミィ……って」


 だが、レミィは違う様だ。


 なんと、目元を熱く拭い拳を握りしめているではないか。


「素晴らしい……感動しました、ママ!

 是非私たちにも協力させてください!」

「分かってくれるのレミィちゃん、ミケゾウちゃん!?

 ああ、あなたたちに頼んで正解だった……アタシの目に狂いはなかったのよ!」


 ママも感極まったような熱い口調。


 というか、頼むから私をその輪の中に入れないでくれ。

 頭をごそごそ掻いている私の肩をレミィが掴む。


「では、嬢!早速行きましょう!」


 仕方ない、どうせいつかは返すことになる借りだ。

 話が変に腐る前に、きちんと始末をつけておこうではないか。


「……わかったってば、ひきずるな、レミィひきずるな。あぁ、キューちゃん、行くんだってさ」

「え、なに?なにするの?」


 座席の割り箸を重ねて塔を作っていたり、意味もなく品書きを眺めていたり、とにかくその辺をうろちょろしていたキュウが顔を上げた。


 ああ、興味なさそうにしてると思ったらやはり聞いていなかったかこいつは。

 とりあえず道すがら大雑把に説明してやるとしよう、たぶん理解してはくれないが。


 私たちはモチベーションマックスのレミィに引きずられるようにして店を後にした。





 所変わって、乙女若干三名が町の外の無制限空間を行軍中だ。


「ああ……車両ほしい。何でもいいから乗り物がほしい。バギーとか乗り回せたらきっと楽しいだろうな……ハンヴィーとかもいいよね装甲車。たまにこの辺で見るやつ。早いし強いし。

 レミィ、そのうちゲットしよう。でっかい機関銃なり火炎放射機なり載っけてさ、この平野を荒らし回ってやるんだ。」

「駄目ですよ、何を考えているんですか。」


 私の溢す小言に、レミィは呆れて首を振る。


「というより無理です。あれを落とすにはかなりの強敵を狩る必要があります。最低でも特殊アバター契約者2~3人ときちんとスクワッドを組まないと、危険すぎて戦えません。

 それに、維持費だってとんでもないことになります。」

「うわ、無理。」

「そもそもあれは一個人で有するような代物ではなく……。」


 私の愚痴は平たい大地に消える。

 常夜の町北方の無制限空間、タイプ平原、天候晴れ。

 この『無制限空間』とは、拠点や町、特殊マップの間を埋めて繋ぐ空間で、戦闘区域外のダメージカットも働かなければ、特殊エリアのように何かルールや目的が発生するわけでもない。撃ってもよし殺してもよし、何をやってもゲーム側からのお咎めは無し。


 つまりそういう空間だ。


 たまにエネミーキャラや追い剥ぎプレイヤーが湧くが、それ以外に面白いものはない。

 特にこの辺りは見渡す限りの荒れ地で、からからに乾いた枯木や何十年も放置されていそうなトタン屋根の小屋ぐらいしかない。

 お陰でこの馬鹿みたいな面積が更に厭らしく感じる。


 それでも、ここを歩かないとお目当ての場所にはつけない。

 公式な依頼やミッションなどでは輸送車両が用意されている事が多いが、個人でとなると自らの足に頼るしかない。


「ああ……オカマにトラックとか借りれば良かった」


 三人分の空のリュックを小脇に、私はため息をついた。


「ねえねえ、ミケ。お花におっきい蝶々が止まってるよ!キュウあの色始めて見た!」


 ちなみに、キュウは相変わらず馬鹿に元気だ。

 やはりよく食べるやつはよく動く。


「追っかけてっちゃ駄目だよ、迷子になったら堪らないし。」


 ひらひらと舞い始めた蝶に目を取られるキュウに注意していると、横から声。


「嬢、見えましたよ」

「本当?」


 レミィが指差した方を見ると、うっすらと霧がかった空間が見えた。

 あれが特殊マップ、もしくは特殊エリア。


 今は霧でよく見えないが、だからといって近付いても霧でよく見えない。

「結局見えないんかい」他のつっこみはよしてほしい、そういう仕様だ。

 あの霧に突っ込むと《特殊エリア突入:マップ自動選択》と表示されるか、特定のミッション受注時は《特殊エリア突入:専用マップ選択》と出る。


 私たちは霧の壁に飛び込むと、迷わずそれを突っ切った。



 《特殊エリア:マップ自動選択》



「……到着です。」


 さて、今まで聞こえなかったのが不思議なくらいの戦場ノイズ。


 所々煙が上がり、四方八方から銃声や爆発音が聞こえる。


 《エリアナンバー131:旧市街地北東》

 マップ内では白軍黒軍に分かれたNPCたちが絶えず衝突を続けていて、前者はプレイヤー達の味方、後者が敵という設定になっている。


 そしてちょうど、その白軍の兵士らしきキャラクターたちの乗った輸送車が市街地の中心地へと走っていった。


「……うるさ、火薬くさ。乗せて行ってもらえばよかった。もう帰りたい。」


 文脈も糞もない愚痴が溢れる。


 難易度は中の下と私たちにとっては取るにも足らないステージ。

 こんなイベントでもない限りは近付きさえしないだろう。


 名前通り打ち捨てられた市街地で、崩れかけた高い壁や建造物などの遮蔽物、障害物に囲まれているので、不意の遭遇戦が多発する。

 トラップなども仕掛けやすいフィールドなので、索敵能力と近距離での瞬間的な火力が鍵となる。


「マップパターンはC。

 高レアリティのドロップは期待できませんが、今回は仕入れですし、難易度を考えれば好都合かと。」


 レミィが周りを見渡しながら報告する。

 なるほど、悪くない。


 特殊エリアの特徴にして、外から内部が確認できない理由がこれだ。

 特殊エリアは多重空間構成になっていて、地形や敵の配置、ドロップ率などが若干異なる幾つかのパターンのマップによって成されている。


 プレイヤーがエリアに侵入すると、そこから自動的にひとつが選択され、パーティーやスクワッドごとに分配方式で転送されるという仕組みだ。


 ちなみに、そのパターンは確認されているだけでも数百以上。

 マップの傾向別にABCDEまでに分けられているが、それでも毎回世界が違って見える。


「こっちは全員ショットガン持ちだし……まあザコなら楽に狩れるんじゃないかな」


 確かこのマップには車両や迫撃砲なんかを使う敵はいなかった筈なので、まあ返り討ちに遭う問題は無いだろう。


 一応レミィにはバランス要員としてAR-15A1(M16A1)とかいうアサルトライフルを持たせている。

「持たせている」と言っても、レミィが自ら「いくらなんでも編成が片寄り過ぎです」と持ちたがるようになったもので、今やマガジンをねじ込んだ銃の横っ面を叩くような操作が妙に様になっている。

 銃そのものは少々型が古いし、手に入れたっきりの使いっぱなしでカスタマイズも為されていない。レアリティも3止まりなので、そのうち良いものが手に入ったらそれと換えてやろうと思っている。


 ちなみにキュウには、予備の弾薬(OOB(ダブルオーバック)32発弾倉たくさん、スラッグ8発弾倉少々、FRAG-12榴弾(HE)20発弾倉いくつか)と、隠れた敵を炙り出す為のグレネード系アイテムをしこたま詰め込んだポーチを持たせてある。

 普通に渡すと間違えたりするので、グレネードやマガジンはなるべく種類ごとに違いの分かりやすい物を選んで、さらに油性ペンやビニールテープで色分けして持たせた。


 しかし、それでもこのカオティック娘に違いを覚えさせるのにはレミィと二人で苦労した。


『ねえレミィ、この青いテープはなに?"なみだ"と"たま"は読める……悲しいの?』

『キュウ、それは催涙弾。このピンを……』

『さいるい?なにそれおもしろそう!キュウこれ使ってみたい!』

『ちょっ、キューちゃん待っ……げっほげほ!?』


 途中自宅のリビングで催涙ガスをまくことになったのはいい思い出だ。


「じゃ、行きますかねー……」


 二人に空のリュックを持たせて、私は伸びをする。


 レミィが射撃準備の整った小銃のスリングをかけ、キュウはいつも通り迷彩塗装の全自動散弾銃を抱く。


「了解です。」

「いえっさー!」


「"サー"じゃない。私、"(ミス)"。」


 さて、狩りの時間だ。


「さっさとリュックいっぱいにして、貰うもの貰って帰ろう。」




レミィのM16A1……軍用色が強いライフルですけど、スーツと合わせてもかっこいいですよね。

昔見た映画でロス市警ダンディーおじさんが町中で悪いやつら(うろ覚え)とドンパチやるシーンを見まして、なんとなく思い出したので書きたくなりました。


感想やアドバイス、お待ちしています。

それでは、次回もお付き合いください。

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