異世界に来ちゃった
「う、う~ん。どこだ、ここ」
チュンチュンと鳥の声が聞こえる。
周りは木々が広がっていて鳥が気持ちよさそうに鳴きながら飛んでいる。
「確か頭が痛くなって倒れちゃったんだよな。それから気を失って・・・」
周りを見渡してみる。
「どっかで見たことあるよな、ここ・・・って夢に出てきたとこじゃないかよ!?
な、なんで・・・・・」
そう、ここはヒロが毎日見ている夢に出てくる風景だったのだ。
何もかもがそっくりである。
「僕、死んだんだよね?」
そう思い、頬をつねってみる。
「い、いったあーーーーー!!!」
そう、痛みがあった。
これが夢なら痛みは感じないはずだ。
しかし、痛みがあるということはこれは現実に起きているということになる。
それならば、ここはどこだ。
何で生きている・・・・。
何もわからない。
一体何が起きたのか。
何で夢で見たところにいるのか。
「ああ、もう!!何なんだ一体・・・」
それから何度も考えたのだが結局何も分からず、考えるのも疲れたので、とりあえず調べたら何かわかるかもしれないと思い、周りを見て回ることにした。
・・・・
・・・
・・
・
「何もかも夢とそっくり・・・か。だけどあの生物は・・・」
そう、ヒロが見て回った先には今まで見たことのない生物が数えきれない程いたのだ。
どう呼んだらいいのかわからない生物ばかりだったが、唯一名前だけは知っている生物がいた。
「ドラゴン・・・だよね、あれ。ということは、この世界は」
目を覚ました時から思ってはいたのだ。
本当にあるとは想像できないこと。
あくまで小説やゲームで見たことがあるだけの世界だと思っていた。
「僕の知っている世界じゃない。ここは異世界だ」