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神羅転生物語  作者: watausagi
第1章 神羅転生編
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エレナの不安

◇◇◇◇◇ー6歳1ヶ月ー

「お兄様。」

「ん?どうした、ファナ?」

「もうすぐご飯の支度ができますから、お呼びに参りました。」

俺は【創造魔法】で作った(これからは、創造魔法で作ったものは、創造スキルと呼ぶことにした。俺のステータスの欄に創造スキルを加えた)仮想空間ならぬ【仮()空間】で魔法の練習をしていた。

「ん、もうそんな時間か、ファナ一緒に行こうか。」

「はい♪」

6歳になったファナはずいぶん女の子らしくなった。

エレナとミーニャが〈貴族たる淑女の常識〉を読ませたのが最たる理由だろう。

それにしても、よくあんな本を読んだな。ファナもまだ6歳だし、まだ早すぎる気がするんだが……これも貴族であるが故の宿命なのだろうか?

ファナと俺の誕生日パーティーは、この言葉遣いの為随分驚かれていた。

よくよく考えてみれば、俺はともかくファナは賢すぎじゃないか?……そうか、天才か。

周りの貴族たちも

『あの兄弟は天才だ!!』

とか

『本当に6歳か!?』

とか言ってたしな。やっぱりファナは天才なのだろう。さすがだが少し困っていることがある。

父さんの親バカがひどくなる一方なのだ。

あれでも貴族だからな……この村が心配だ。

◇◇◇◇◇ーティファナsideー

私は〈貴族たる淑女の常識〉という本を、エレナたちに読んで教えてもらった。

最初は嫌がったが(お兄様といる時間が少なくなるなんて愚の骨頂です!!)エレナとミーニャが、

「これをするとシンラ様が、きっと褒めてくれますよ?」

「きっと撫でてくれるはず。」

「私、頑張る!!」

すっかり丸めこまれてしまった。

まぁ、本当にお兄様から頭を優しく撫でてもらい、

「頑張ったな、偉いぞファナ。」

と、抱きしめられて耳元で囁かれました。

天にも昇る……とはこのことでしょう。頑張ってよかった。

本の中に、「尊敬する者には様をつける」と書いてあった。

だったら私は、この世で最も尊敬する私の「お兄様」につけるのが当たり前というものです。

母様もとても優しく、それに美人で私も早くああなりたいです。

父様に様をつけるのは嫌だったのですが、お兄様に

「ファナ、お前は父さんを涙で溺れさせる気か?」

確かに泣き顔が鬱陶しかったので、仕方なくです。

父様は少しうるさいし、それに毎回抱きついてくるのは痛いので止めてもらいたいです……でも、そんな時にはお兄様が、さりげなく私の前に立ち守ってくれるのです。

お兄様……私が尊敬する最愛の人です。

◇◇◇◇◇ーエレナsideー

『おぎゃあぁ、おんぎゃあぁ』

『ぎゃあぁ、おんぎゃあぁ』

ーーーあの時、シンラ様とティファナお嬢様が産まれになったあの日の事はよく覚えています。

もうあと数ヶ月で私も自分の子が生まれる体。

アリー様は休んでよいと言ってたのですが、ミーニャ1人に任せるのは、いろいろと不安で無理を言わせてもらいました。

ですが、きついのはやはりきつい。

そんな時、シンラ様とティファナお嬢様を目にした瞬間、そんなものは吹っ飛んでしまうくらい感動しました。

私もやがて自分の子を産むのだと思ったら、感慨深いものがありました。

シンラ様とティファナお嬢様は、一体どんな風に育つのでしょうか?

◇◇◇◇◇

シンラ様とティファナお嬢様はすくすく育っています。特にシンラ様はすくすくすくすく育ってます。

最初はあまりにも泣かないもので、少し不安だったのですが、他の子供たちとは明らかに早すぎるくらいに立って、早すぎるくらいに言葉を話し、所々の言動は、その異常なくらいの賢さをみせている。

周りでは、アリエルト家の兄弟は天才だなんて言ってるが、私たちは知っている。シンラ様は天才だなんて枠に収まる事がないなんて事を……

前なんて、私が教えた数学を(本来教えることすら早すぎることなのだが)1度で理解し、自分で新しく解答までの行程を作り出し、逆に教えさせてもらった。

たった1度でシンラ様は全てを理解する。

1を教えて10を知るのが天才ならば、

1を教えて100も1000も知るのがシンラ様だ。

そんなシンラ様も可愛いところがあります。

とっても妹思いなのです。

シンラ様はいつもティファナお嬢様を可愛がっています。

ティファナお嬢様も兄思いで仲良くしてます。恋人を越えて夫婦なんじゃないかと思うくらいに………あれ?大丈夫ですかね?今、少し不安になったのは私だけですかね?

ーーーシンラ様とティファナお嬢様は、本当に一体どんな風に育つのでしょうか?

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