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神羅転生物語  作者: watausagi
最終章 降臨
151/217

メリーは本音を漏らす

◇◇◇◇◇ただの上級神(自称)


行動には結果が待っている。

生きるという行動は、死という結果が待ち受ける。そこに例外はない。

出会うという行動は、別れという結果だけが残る。そこに意思はない。


醒めない夢はない。例えそれが悪夢でも、心地の良い夢だったとしても。


 

止まない雨はない。例えそれが害ある雨でも、恵みの雨だったとしても。


それは偶然か、はたまた必然か? 奇跡だったのか、喜劇だったのか?


終わりのないものはない。何故なら世界は、いつも始まっているのだから。



ーーーとある壊れた柱時計

止まっていた針が、今、動き出す。


「ーーーラファエナ、貴女が彼に教えてあげるのよ」

「……はい」

◇◇◇◇◇7月 25日


今、俺は必死に戦っていた。どれだけの時間が過ぎたのかは、分からない。



「っ〜〜〜ぁぁ………」


強い、強すぎる。

あの悪魔と匹敵する。


「くっ、はぁぁぁ………」


勝てない。俺にもこれは無理だ。

もう、諦めよう。


「んぅぅ〜〜〜……眠たい!」




俺も眠気には勝てなかった。



ベッドから動ことするものの、本能がそれに抗う。 理性などゴミに等しい。ゴミ箱にでも捨てられるくらいに。


さっき《適応しま……》なんて聞こえたので強制的にとめた。 きっと低血圧じゃなくなるとか、朝スッキリ起きれるようになるとか、そういうのだったんだろう。

勝手に俺の楽しみを取らなで欲しい。


二度寝は最高。


二度寝の前のベッドとは、冬のコタツ(悪魔)と同じ効力を持っている。


「っ〜〜〜ふぅ………」


俺は変な声を出しながら、次なる眠りにつこうとするとーー壁からニョキッとメリーが現れた。

ちょっとしたホラー、いやマジでリアルなホラーだ。ノンフィクションの幽霊だ。


「何の用ですかメリーさんや、ちょいと寝かせておくれよ」

《クスクスクス

だったら私もお邪魔します》


メリーはすいーっと俺の隣に来た。もちろんそこはベッドだから、微妙な気持ちになる。


《襲いたくなっちゃいましたか?》

「そんな訳ない」


むしろ逆だから気まずいんだ。自分にはそっち方面の魅力(エロス)がないのだと、早く自覚してくれ。

胸が痛むんだよ。


《食べたくなっちゃいましたか? えっちですお兄さん》

「いや違うって」


もう寝よう。おませさんに付き合う気力は、今の俺にない。


「お休みメリー……」


《ーーねぇ、お兄さん。覚えてますか? 私たちが初めて会った頃を》


メリーが何かを言っている……


「んぅ、覚えて…る」

《楽しかったですよ。本当に……そうだ、1つ問題です》

「……」

《心の中ではそれがいっぱいなのに、中々口に出せない。態度で示そうとするけど、いつも誤魔化してしまう。

そんな気持ちって、何でしょう?》


もうメリーが何を言ってるか分からないし、自分が何を言ってるかも分からない。

睡眠って状態異常の1つだな。


《正解はーー幸せです。楽しかったです。嬉しかったです。寂しくなかったです。

だから、だから……》


…………………………………………………………………


《寂しくなんか、ないですよ》

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