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神羅転生物語  作者: watausagi
最終章 降臨
137/217

ヒカリタツ洞穴

◇◇◇◇◇


ステラとイリア。新1年生。つまり、なんの学科を受けるのかという事なんだが……


「先輩と一緒がいいです」「私も」


……うん、別にいいんだ。いいんだけど、同じ学科を受けたって意味ない。学年が違うんだから。

あ、いや、冒険科に関していえばその限りじゃなかったか。


「だったら魔物科と冒険科だな。

2人はもちろん使役魔物は……」


「「(……ニコニコ)」」


「ないんだな。オーケー 分かってた。

じゃあ今の内に使役したいところだし、早速出かけよう」


早めに行かないと、たった1日で使役魔物が出来ることなんて滅多にないんだ。力づくは好きじゃないし、だったら魔物の意思を尊重しないといけないから。


「使役魔物に何か要望はないか?」


俺の質問に、ステラが元気よく答える。


「はい先生!」

「……なんだねステラ君」

「私は〜美味しい魔物がいいです!」

「減点。使役魔物は非常食じゃないんだぞ。もっと真面目に答えさない」

「だったら……美味しくなくともいいので、私の闇魔法と相性のいい魔物がいいです」


美味しくなくともは無視して、

闇魔法と相性がいい、か。

つまり、影が魔力と簡単に混ざり合えばいいってことだな。というかそれ以上の条件がない。

闇魔法の、あまり好まれていない件、に少なからず影響している。


「とりあえず分かった。

イリアは?」

「私は、ティファナ先輩が使役していた魔物のように、水系統がいいです」


水系統……か。これまた厄介だ。

ファナだったら、たとえ金魚でも自分の熟達した水魔法を使って自由自在に移動させることができる。


でもイリアは無理。


必然的にクーネのような、自分だけで移動できるような魔物じゃないと、死んでしまう。

でも、そんな都合のいい魔物がいるとは思えないんだけどなぁ。


◇◇◇◇◇ステラの場合


恐怖。

誰もがそう感じるに違いないほど、目の前の洞窟の入り口は、それほどのものだった。


小さな風が暗い穴(入り口)吸い込まれ、低く唸るような声を轟かせる。


暗い穴から蠢くような暗闇のせいで、もはやそれは黒い穴となっている。


「先輩、この洞窟に入るんですか?」

「ステラの条件にぴったりな奴がここにいる。否、ここにしかいない!」

「そう、ですか……」


どうしたというのだろう?

さっきからステラの元気がない。

まあいいか、早く中に入ろう。


〜〜〜〜〜


中は暗闇で、俺はすぐに、昔、適応していたように気がする【暗視】で不自由なく見えるものの、イリアとステラはそれが出来ない。


なので、【創造魔法】で創った暗視ゴーグルを貸し、2人の視界はまるで昼のように見えるはずだが……


「ステラ〜遅いぞ」

「は、はい……ひゃっ!?」


ステラは、横の地面から這い寄る影に、ビクビク反応している。

いくら視界が昼のようだと言っても、それは暗闇を昼にしただけ。

ここの魔物の能力がその影を生み出しているのだ。


「……まさかステラ、怖いのか?」

「え、そんなまさかですよ」

「だよな? いつも自分で影を動かしてるっていうのに、怖いわけあるはずないもんな」

「その通りで…ひゃぁ〜〜ぁ!」

「……」

「……」


どうやら怖いらしい。

このままじゃ埒があかないと、ステラの手を掴み一緒に行動する。

ステラは上下左右から迫る影に忙しいようで、特に気にしていなかった。


と、思っていたら、今度は腕に新たな感触が……イリアだった。


「シンラ先輩、私も怖いです」

「……そっか」


〜〜〜〜〜


しばらく歩いていると、目的の魔物の巣についた。


「せ、先輩、あんなにいっぱい……」

「ステラ、大きな声を出すなよ。あれはダーカヤド。こちらが何も手出ししなければ、向こうも何もしない温厚な魔物だ」


実はこの魔物。

ギルドで完璧な使役の仕方が確立されている。そんなに人気の魔物じゃないから意味はないんだけど。

で、その方法が何かというと……


「ステラ、俺が今からあの場所に光を出すから、そこに群がるダーカヤドを使役するんだぞ。出来るな?」

「が、頑張ります」


俺は光魔法を近くに出す。

すると、ダーカヤドの群れの中から、比較的小さなダーカヤドがその光に近づいた。ダーカヤドは常に闇を生み出しているので、その光が徐々に消えていく。

もうすぐで完全に光が消えるというところで、ステラはどれかを選んだらしい。

一体使役して連れてきた。



「先輩、私この子にします。

名前は先輩から取って、ヤミガミです」


俺から?

……()神→()神→ヤミガミ。

なるほど大層な名前だ。


なんにせよ、これでステラの使役魔物は見つかった。

次は、イリアだ。


/\/\/\ダーカヤド/\/\/\


名前:ダーカヤド


説明: 光が大好きダーカヤド。友達になろうと近づいて、自分の闇で消していく。消したくなくとも消えていく。

大人になったダーカヤド、もう、光には近づかない。


説明2:常に一定の闇を生み出し続ける魔物。以上は出せても、以下に抑えることは出来ない。

温厚で、特にこれといってない魔物だが、怒らせるとその闇でチクチク攻撃してくる。


/\/\/\ヤミガミ/\/\/\

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