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神羅転生物語  作者: watausagi
最終章 降臨
134/217

2度目の入学式

◇◇◇◇◇


見事! ……というか、当然というか、ステラは特待生となった。しかも主席入学。

それを知った時のステラは、本当に嬉しそうだった。


俺たちは、やんのやんのなマイホームでステラのお祝いパーティをしたりで、あっという間に入学式となった。


緊張と期待が顔に表れている1年生を見て、そういえばエドってこんな感じだったけ。と、1年前の事を思い出していた。

……あれから1年も経つんだなぁ。


「ーーーで、あるからして……」


今回の先生の話は面白くない。

レティスなんか最初の方で、


『……分かってた』


とか言って、一瞬で寝ちゃったよ。去年も思たっが一体何を分かっているんだろう? 隣でファナが呆れている。


ーーーそうそう、クラスが変わった。

俺とファナとレティスとセレナとアティとシェリーとエステルとエドとレミーは2ー2だ。

え? なんかおかしいって?

……ご想像にお任せしよう。最初からこうすればよかった。



「では、学園長のお言葉」


どうやら、自分の世界に浸っているうちに、話は終わり、ハイエルフ学園長の番になったらしい。

ここでも俺は去年を思い出す。確か、苦い思いをさせられたんだっけ。

ん? という事は、今年の場合……


「新入生の諸君、入学おめでとう。

なーに、そんなに緊張しなくてもいいさ。むしろ今はこの場にいることを誇りに思ってもいい。

君たちはこの学園で多くのことを学び、様々なことを経験するんだ。

分からないことがあったら先輩に聞けばいい。もちろん教師一同手助けするよ。

……さ、私の久しぶりな真面目の話はこれでお終いだ。

次は、主席入学のステラ、おいで」


『ひゃいっ!?』


どこからか悲鳴にも似た驚きの声が聞こえてきた。


「さあ、早くおいでな」


『えっ、えっと?

……う、うぅ〜……はい……』


しばらくして、遠くに渋々といった感じで歩いているステラが見えた。

分かる。お前の気持ちはよーく分かるぞ。きっと学園長をぶん殴りたくなってると思ってるに違いない。


「やっときたね。ほら、みんな待ってるよ」

「分かってますぅ。

え〜と、コホン。私は……ん? 私は…………んん? 私ん?」


きっとこんな機会は初めてなのだろう。見てるこっちがもどかしくなるほど、ステラは誰が見ても分かるほどに落ち着きがなかった。


「ほら、頑張りな」

「は、はい……そのぉ……えっと……あっ、私はイリーとお友達になりました! 」


……そういえば、嬉しそうに話してたなぁ。

同世代の同性と仲良くなれるなんて、きっとステラが良い子だからなんだろう。俺は悪い子だった。

それにしても、そんな話を今するなんて、よほどテンパってるみたいだ。


『なにあの子、かわゆい』

『ステラちゃんは俺が守る!』

『なんで私を……』


どうやらステラの好感度は急上昇しているらしい。

俺としては、そのイリーって子が可哀想だ。今日1番の被害者のはず。


「へぇ〜、去年よりよっぽど面白いね」


悪かったな面白くなくて。


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