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神羅転生物語  作者: watausagi
第2章 学園編 色々な大会編突入
123/217

雪合戦 罰

◇◇◇◇◇


「お兄様、今日こそ勝ってみせます……

クーネ! 修行の成果を見せる時よ!

〈セクス……フローズンカレント〉!!」


キュュュュン……シューブォォォン!!


氷魔法を習得したクーネが、最大威力の技をもってシンラに襲いかかる。


「それもう、雪じゃないだろ!?」


ドバッッンンンン!!


《………ゴクリ……さっきの衝撃で雪が舞い、よくシンラ選手の周りが見えませんね……

一体どうなったんでしょうか?》


「やったか?」


《いけません! エド選手の「やったか?」発言が出ました!

これはもしや…………》


そう簡単に、最強は負けない。


「ーーーフ…フフ……凄いぞファナ。まさか……本当に氷魔法を習得させるとは思ってもいなかった。

おかげで危うく凍るところだったよ……だが、俺も兄として…男としての威厳がある!」


《な、なんとぉぉお!!

シンラ選手無傷! 無傷です!!

あの威力をどうやってこんな……うん? 周りにあるのは……黒い……なんでしょうかアレは?》

《あれは……時空間移動魔法(適当です)。その名も[黒穴(ブラックホール)]。

シンラくんが、黒皇の銀狼……フェンリルを使役した時に使った魔法ね》

《何故そんな事を知っているのかは別として、その黒穴とはどんな効果があるのでしょう?》

《[黒穴]の真の力は、[白穴(ホワイトホール)]が揃って、初めてその真価が発揮される……!!》


シンラが使った黒穴、これは最強の防御をイメージして作った魔法だが、ペルセフォネが言った通りそこで終わることはない。


「……っ…上!?」


《危ない!! 巨大な6つの氷の玉が、青コーナーの真上に!!》


「任せて! マネマネ!!」


《あぁぁあっあ! これは予想外!! ……というか私にとっては予想通り、ミミックが黒穴と白穴を真似た!!

今度はシンラ選手の右から氷の玉が……》


「甘い!

[黒穴]からの[白穴]!」

「マネマネ!」

「まだだ!

[黒穴][白穴]!」

「マネマネ!!」

「[黒……](詠唱破棄!)」


《あぁ……終わりなき戦いが、今始まったのね》

《見てるこっちとしては、欠片も面白くないですね》

《それをどうにかするのが、私たちの役割よ》

《っ…分かりました。

ーーー対をなす2つの黒穴と白穴! 互いに一歩も譲らないその精神力は、我々の理解を越えている!

2人の戦いは最早、誰にも止めることなどできはしない!!》


ある時は右からある時は左から、6つの氷の玉が、終わりを知らない力が互いを攻め合う。


「くそっ……きりがないな。

しょうがない……」


《っっっ………あれは一体!?

青コーナーの頭上に、もう笑うしかない程大きすぎる雪玉が急に現れた!!》


「創造魔法で俺が創った、物理無効魔法無効の超特大雪玉……絶対に勝利の雪(スノー・ウィン)だ。

……無駄なんだよシェリー。何を真似たところで、今それを防ぐ事は出来ない。

時魔法を使っても意味はなし。黒穴は論外。例えスノー・ウィンを真似たところで、それは上から下に落ちるだけの代物。相殺は不可能だ」


《もう何でもアリだー!!》

《本編じゃハーレム人生で男友達はエド君しかいないし、ストレスも溜まってるのよ。許してあげて》


無駄にこの世界で最強に近い雪玉が、青コーナーに迫る。

ファナ達は必死になってそれを防ごうとするものの、物理無効魔法無効は伊達じゃない。


「さ、さすがです…お兄様……」


ズドォォォーン!!!!


《…き…決まったぁぁ!! 勝者はシンラ選手!!

正直に言うと、彼が負けるのを見てみたいと思ってたりする私です》

《そんなの、神様(・・)くらいが相手じゃないと無理よ》

《ハハハ、そうですよねー》


◇◇◇◇◇


「さーて、負けた方は買った方の命令を、絶っ対に聞かないといけないんだったよな?

そうだよな? うん?」

「「「ひぃぃっ」」」

「泣いたって許さないぞ。1人だけっていうのは自分でも意外なほどイラっときたからな。何の罰がいいかな?

じゃあ……まずはファナ」

「は…はい……」

「そうだなぁ……1週間、俺が寝ている間に、俺の部屋に忍び寄ることを禁止する」

「き、気付いていたんですか!?」

「流石に毎日来られちゃあな……」

「はぅぅ……」


気配がしたと思ったら、目の前とかすぐ隣にいたりするから、びっくりするんだよ。

俺は気にしなかったんだが、気配がしたら起きてしまうのはもう反射的で、最近寝不足気味だったから禁止する事にした。


「続いてセレナ。1週間、蒼月紅陽輪を見てウットリするのを禁止する」

「知ってたの!?」

「流石に毎日してたらなあ……」

「うゔっ」


セレナはこれでよし。

次は……


「レティス……」

「……ん?」

「えっと……抱きつくの禁…」

「……(ふるふる)」←うるうるとした目で、横に首をふっている。

「じゃ…じゃあ……チョコ食べるの…」

「……(ふるふる)」

「コタツで丸くなるの….」

「……(ふるふる)」

「もう、許す!!」

「……ん」


負けたよ。俺は可愛さに負けちまったよ。

こんなの誰だって無理だろ……罰? そんなのレティスにある訳ないじゃないか。


「アティはチーズ1週間禁止だな」

「うっ………(ふるふる)」

「いや禁止だぞ? 何やってんだか……」

「……」


次は……


「シェリーはマネマネ禁止な」

「えっ、何で!?」

「だってさ、あれはズルいもん」

「自分の事は棚に上げて!?」


最後に……


「エドとレミーは、1週間、互いに口をきくこと禁止」

「そんなぁぁ〜!?」

「んん? 変な罰だな」


これで、よしとっ。

色々あった雪合戦だが、今日はこれで終わりかな。


「ーーーあれ……お兄様、エステルがいませんよ」

「えっ…?」


………確かに。

今日は1回もエステル見なかったぞ。あいつ何やってんだ?


◇◇◇◇◇


「ーーーおっ、いたいた。

なぁ、メリーとやら」

《何でしょう? 》

「起きたら皆が居なかったのだが……どこに行ったか知ってるか?」

《さぁ〜? クスクスクス》

「そうか………まぁいいだろう。

みかんだっけ、あれでも食べるか……」

《コタツに入りながら?》

「お前……話のわかる奴だな。

どうだ、一緒に食べないか?」

《…………クスクスクス……残念です。

今日は………無理、みたいです。またいつか誘ってください》

「なら仕方がない。気にするな。

ーーーそれにしても、本当にあいつらはどこに行ったんだ?」

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