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神羅転生物語  作者: watausagi
第2章 学園編 色々な大会編突入
105/217

お久しぶりの死神さん

◇◇◇◇◇

もうすぐ魔物競技大会がある。

だから気分転換として久しぶりに依頼を受けようと思ったんだ。

いつものようにギルドには入り、俺の姿を見ては怯える者が続出。それはシルヴィア以外の受付嬢も同じ。

ちょっとその態度はないんじゃないの? とは思うが口にはしない。

俺のこの格好の所為だからな……

俺は諦めて依頼掲示板の前に向かうと、何か変な子がいた。


「う〜〜〜ん……う〜〜〜ん。

はぁ……う〜〜〜ん………」


何か唸っているが、うるさいから投げ捨ててもいいだろう?

いや、それは流石に非道いな。


「う〜〜〜ん………あっごめんなさい! 私、邪魔でしたね」

「ああ」

「…………正直者、と言えばいいんでしょう?」

「どうでもいい。邪魔だからどいてくれ」

「うっ…すみません………ん?

あれれ? も、もしかして貴方は死神さんですか!?

うわ〜本物? 本物なんですか!?」


変な子は、なんか急に目をキラキラさせながら俺に詰め寄ってきた。


「す、すごいな〜!!

この全身真っ黒という、聞いただけじゃ意味の分からない服装!

一見アホらしい変な形の鎌!

腰にぶら下げてる可笑しな鉄? の塊!

今そんなに寒くないのに、マフラーなんてつけて絶対に暑いだろう!!

全部本物の死神さんじゃ……きゃっ!?」


投げ捨てた。


「いててて……もう、非道いじゃないですか!

お空飛んじゃった気分ですよ……急に何なんですか?」

「人のことバカにしておいて、よくそんな口が聞けるな」

「そんな、とんでもありませんよ!!

私の憧れですよ死神さんは!!」


またこいつは俺に詰め寄ってきた。


「私ことロミナは、死神さんを尊敬しております!!

好きと言っても過言ではありません!」


もう帰ってくんないかなぁ……


「僅かな時間……そう、最短記録でSランク冒険者となった死神!!

その名前、顔は誰も知らず、正直言って胡散臭くて怪しい……きゃっ!?」


投げ捨てた。


「さて、依頼は何にしようかな……

ーーーうん、やっぱりシルヴィアに聞いた方がいいな」


俺がシルヴィアの所に向かおうとすると、誰か……いや、ロミナに足を掴まれた。


「待って下さい〜私の話を聞いて〜……」

「くっ……離れろチビ!」

「なっ…誰がチビですか、誰が!」

「お前以外の誰がいるっていうんだ……よっ!」

「うわっと……ふんっ、私はまだまだこれからです!

胸だってきっと大きくなるんですから!!」

「知るか! お前のその2つの小山に成長なんてない!

いい加減に離さないと、今度こそお空に飛ばせてやろうか!」

「ぐぬぬぬ……離しませんっ!!」


鬱陶しいので魔法を使って強制的に離させようとしたら、ここで救世主が現れた。


「ーーー何をしているんですか、死神さん」

「シルヴィア? よかった、こいつをどうにかしてくれ。邪魔でしょうがない!」

「冒険者は自由ですから……」

「いやいやそんなこと言わないで、お前しか頼れる者がいないんだ!」

「っ……コホン……

ーーーさて、貴女は何故死神さんにしがみついているのですか?」


おおーどうにかしてくれるらしい。

流石シルヴィアだな。


「……」


ーーー何も言わないロミナ。

しかし次の瞬間、こいつはとんでもない事を俺に言った。


「……パパー…私、1人じゃ寂しいの」

「なっ……!?」


ロミナは俺の驚きを無視して、今度はシルヴィアを指差しながら言う。


「ねーねーパパー。今度もまた違うママなのー?」

「お、お前……!」

「ーーー死神さん」

「っ!……は、はい…………」


シルヴィアの今の状態は、怒った時のファナと似ていて怖かった。

おかしいなー……シルヴィア氷魔法使えないはずなのに、俺の体は震えているよ。


「娘さんがいるとは……私、知りませんでした」

「いやちょっと待とうぜ?

少し考えてみれば……」

「違うママ?

一体死神さんは、これまで何人もの……」

「だからおかしいだろ?

これはこいつの冗談……」

「受付……終了です!!」


シ、シルヴィア〜〜〜!!

あっ……あっ……ああ…………救世主は何処かへと消えてしまった。


「……はぁ」

「どうしましたパパ?

ママに捨てられちゃいましたか?

安心してください、私はパパの味方ですよ」

「……………はぁ」


ーーーこの後、俺の必死の説得により、どうにかシルヴィアの誤解は解けたのだった。


◇◇補足◇◇

必死の説得 具体例


まず、耳を塞がれても大丈夫なよう、シルヴィアの頭の中に話し掛ける。

この際、何度も何度も同じ言葉を言うことで、説得力UP

〜〜〜〜〜

俺の年とロミナの見た目を考えて、必然的に子供じゃないという事を説明。

その際、余計なことは言わないようロミナの口は縛る。

〜〜〜〜〜

シルヴィアを褒めまくる。(これが一番効き目が良かったのは、俺の気のせいだろうか?)

〜〜〜〜〜

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