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神羅転生物語  作者: watausagi
第2章 学園編 色々な大会編突入
103/217

世界のシステム 後編

◇◇◇◇◇

ふぅ〜……全く、新しく生徒となった人間を屋上に連れてくる? 一体どこの漫画だ。


「……それで、これはどういうことなんだ、ラファエナ?」

「なんか……伝えてこい〜〜〜。なんて言われちゃって、それで私もシンラさんに会いたかったですし、丁度いいかなーなんで思ったり……あっ、でも本題はちゃんと伝える事があって……というか少し会いたいなーなんで思ったり……」


お前は話し下手か。


「伝えたいことって?」

「そうそう、それがですね…………何から話せばいいんでしょう?」


いや知らないよ。


「そうですね〜……ではシンラさんが転生された訳を説明しましょう」


転生された訳?

『それはラ、ランダムですね。』


「ランダムって言ってたじゃないか」

「……まず、神という存在から説明しましょう」


おい。


「神とは、皆さんが思ってるよりも全知全能ではありません。

タンスの角に小指をぶつければ痛いですし、目に砂が入れば涙がでます。」


へえ……ゼウスとかいないのかな。


「神とは大きく分けて4つに分かれます。

下級神、中級神、上級神、それに最上級神。

私は下級神ですね。

ちなみに言うと、下級神と中級神の力の差は約10倍。

中級神と上級神の力の差は約100倍。

上級神と最上級神の力の差は……測定不可能」

「測定不可能……」

「はい。最上級神様の力は比べることすらおこがましく、認める事すら図々しいんです。

その圧倒的存在……最上級神〈創造神カムラ〉」

「カムラ……一度会ってみたいな」

「今はいませんよ」

「……は?」

「何年か前に消えてしまったそうです」

「そうですって………そっか、そういえば記憶喪失だったけな」

「はい。今までの話も全て受け売りです」

「ふーん……それで結局俺の転生の訳は?」

「〈神様プロジェクト〉というのをご存知ですか?」


知る訳ないだろ。なんだそのふざけた名前は? せめて神様も英語にしてゴッドプロジェクト……いや、神様プロジェクトでいいや。


「本来なら神様に寿命はありません。

ですが、その神様も輪廻転生の輪に組み込まれなければいけない時があります」

「死なないんだろ? なんで……」

「邪な感情……見下したりとかそんな事ですね。その邪なる感情が神に芽生え、それが増えると邪神となっしまいます。

神様は下界に手を出してはいけません。でも、それを邪神なら出来てしまう。

故にそれを防ぐ為にも、そうなる前に神という座から降りてもらい、輪廻転生の輪に組み込まれるのです」

「なんで神様は下界に手を出せないんだ?」

「そういうルールなんです。システムなんです。

生物が生まれて死ぬように、時が止まらず進むように、神様は下界に手を出せない。これは私でも分かる本能みたいなものです」

「よく分からないが……邪神なら手を出せる」

「はい。輪廻転生の輪を拒み、下界に逃げた邪神ははっきり言ってただの害。排除するべき存在です。

ですが私達は手を出せない……そこで、間接的に神話級の武具をどうにかしたり、力ある者……勇者を呼び寄せたりしています」


間接的ならいいんだ……なんか甘いな。


「実は100年前、邪神となった元中級神がいたのですが、力を使ってないわけか行方が追えません」

「ふーん……それで? ここまで聞いて俺の転生の理由がまだ分からない」

「さっき邪神となった神は、輪廻転生の輪に組み込まれると言いましたよね?

でも、そこで問題が起きるんです」

「問題?」

「はい………シンラさん、今ここで私と交尾をしましょう」


なるほど、確かに問題(発言)だ。


「実は、神様は性行為をしても子は為せません」

「………」

「だから試してみます?」

「話を進めろ」

「冗談ですよ。えーと……そうそう、子が為せない。案外神様って不完全な生き物かもしれませんね。

繁殖ができない……なのに邪神となって減ってしまう……このままじゃヤバいと、もうよく分からないくらい昔から、下界の神となる可能性を秘めた者を、神となるまで転生を繰り返す、これが〈神様プロジェクト〉!」

「……ということは、俺に神となる可能性が?」

「はい♪」


いやだよ面倒くさい。


「大体下界に手は出せないんじゃないのか?ルールとかシステム?とかで」

「んー……シンラさん、今からじゃんけんをしましょう。

じゃんけん……」

「はっ…ちょ……」


よく分からないまま俺はグーを出す。

すると、ファナは3秒後くらいにパーを……て、


「後出しじゃないか」

「すいませんでした、後出ししてはいけないというルールはなかったものですか」

「確かに後出ししてはいけないなんて言わなかったが、常識に考えて……っ!」

「気づきましたか? 〈神様プロジェクト〉という案が出た時点で、この世界に新たなルールが刻まれたということです」

「……いや、やっぱりよく分からない」

「だったら間接的だからーと思ってればいいんです」


限りなく直接的だろ……


「まあなんとなくは理解した。

ーーーん? そういえば……俺の【創造魔法】というチートをもらったのもランダムではないと?」

「創造神。つまり最上級神となる可能性があるからだそうです」


うっわ、もっと面倒くさくなってきた。


「大体、シンラさんは今の時点でも、力だけでいうなら中級神に勝てますよ? 上級神はまだ厳しいかもしれませんが」

「俺が神に勝つ? 俺は下級神であるラファエナにすら勝てそうにないんだが?」

「私は気配を消すのだけは得意なんですよ。

隠れんぼなら誰にも負けない自信があります!」


何情報だよ……


「人から神様になった例なんて、今では結構あるんですよ?

私だってそうらしいですし、後は創造神様や武神様、他にはトイレの……」


何やら創造神までもが元々は人だった、なんて馬鹿げた話が聞こえた。

カムラ化け物じゃないかよ。


「……とか、まあそんな感じですね。

ふぅ〜これで伝える事は全て伝えたような気がします」

「色々とありがとうな…………いや、というかなんで先生になってるんだよ? 下界に手は出せないんじゃないのか?」

「私は下級神ですし、更には神と呼べる力も今はありません。一時的なものですが……まぁ裏技みたいなものですね」

「そっか……神にはなりたくないと今改めて思った」

「そうですね……それと、これも大事な話なんですが…………私、今は無一文なんですよね。1ヶ月の間ですが、シンラさんの家に泊まらせてもらいます」


な、なんだと……俺の家に幽霊が住み着いたと思ったら、今度は神様……だと?


〜〜〜〜〜


教室に戻ると、沢山の奴から質問されて、最後にはエステルが


『宿代がもうないのだ。お前の家に住まわせてもらう』


…………俺の家に住民がどんどん増えてきている。

来年はステラを誘うつもりなんだけどなぁ……

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