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村娘の行方

剣が必要か? 魔が必要か?

私はーー



私は旅をしている。目的は妥当魔王! だとうまおう! って語呂がいいわ。

じゃなくて、メンツね。じゃなくてメンバーね!

一人は剣士。幼い頃から剣の修行をしてて、それを見初められて今回のメンバーに。この人がかなり強い。民からは勇者って呼ばれてる。

もう一人は魔法使い。この人もかなり強いみたい。みたいってのはまだ魔法を見てないからね! 何だか魔王に魔法を取り上げてしまわれたみたい! しかも旅の途中。


でももう引き返せないし、メンバー登録してしまったら取り直し出来ないのね。だから今は杖と素手で戦ってる。

そして私。この二人が訪れた村に住んでいた、しがない村娘です。ちなみに魔法とか剣とかその他も一切修行とかしてないし、出来るのは簡単な家事だけ!

でも何でメンバーにいるかだよね。それはね。

実はこの二人、もう魔王城まで行ったんだよね。でも入れなくて。入り口の扉を剣で何度ぶっ叩いても開かなかったらしい。まぁ、魔法は使えないし......

で、空からヒラヒラと紙が落ちてきたらしいの。そこには、「ここをくぐり抜けたければ一般人を連れてくるべし。第百一条に書いてあるぞ!」と。


この二人は知らなかったんだよね。旅の途中で新たに付け加えられたらしく、まぁそれを上の人が知らせないのはどうかと思うけど......


それで慌てて伝書鳩で確認して事態を知って、急遽近くの村で一般人を確保して魔王城に着いたってわけで。


で、一同はまた再び魔王城に到着。私が扉を押すと、それは簡単に開いた。

お役ごめんと回れ右をしたら突風が吹いて、私は気づいたら魔王城の中にいた。嘘でしょと扉を押しても引いても、体当たりしても開かない。

扉に寄りかかってメソメソしてたらもう勇者は真ん中にある豪華な広い造りの階段を中程まで登っていたし、魔法使いは戻った魔法に感激していて浮きながらあちらこちらを破壊してた。



私は色々諦めて、大人しく勇者の後を着いていった。


途中の雑魚は二人が突っ張りで倒していった。

魔王の部屋についた私たちは、息をのんでその扉を開ける。

そこにいたのは、なんと十数人の美女たちで。

その美しい姿からの妖しい瞳に、二人はフラフラと歩き出していた。私は慌てて止めようと手を伸ばしたら、後ろから誰かにその手を掴まれた。

黒くて長い爪。ひんやりとした体温。背筋がゾッとして、反射的に振り払おうともびくともしない!

辿るように振り向いたら、すっごい近くに赤い瞳が待ち構えていた。



ーー勇者とその仲間は未だ行方不明。

共に戦った村娘は魔王の生け贄となったーー




というのが通説で。

実際は今魔王城で皆楽しんでます。何か色々あってテーマパークみたいなの!

魔王が私に惚れて、一般人を連れてこいって勇者達に私の姿を映像で見せて、暗示をかけていたらしい!

なぜかはわからないけど、唯一魔王に直に触れるということで、世界に悪さをしないという条件で魔王と結婚しました。

え?生け贄にみえる?

のんのん、なぜなら私も魔王がすっごいタイプの人だったのです。



え?勇者とその仲間?

別部屋でサキュバス達と楽しんでまーす!



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