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コネクトゲーム~デスゲームへようこそ~  作者: 雨のち晴れ


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1/5

始まり

【西暦2145年】


突如、宇宙(そら)から195本の柱が降ってきた。それは、世界各国に着弾し、世界を破滅へと導いた。これを人類は、Unknown(アンノウン)と名付け、今も脅威をふるっている。


そして、西暦2160年。大浜市にて、


「かまわねぇ、あの女を囮に使え!」


「本気で言ってるの?あの子まだ子供よ?」


「しょうがねーだろ、使えるものは使わねーと俺たちが死ぬぞ!」


「お兄ちゃん!助けて!私、死にたくない!ゲホッ、ゲホッ。」


モニターの中では、1人の少女が自分の兄に向けて必死に助けを求め、叫ぶ。


「桜!」


「ガガガガガガァァァァァァァァ。」


「いやぁぁぁぁああああああああああああああああああ!」


「お兄ちゃん、助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」


「キュィィィィィィィィィィィィン」


【ド――――――――ンッ】


「さくらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


【パリィン】


音と共に人型の人工知能からビームが放たれ、それが少女に当たる。そしてその直後、少女の姿が消え、そこには何も残っていなかった。


「よし!今だ!あいつを倒せば、俺たちの勝ちだ!やれぇぇぇぇぇぇ!」


「うおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」


【バンッ】【バンッ】【バンッ】【バンッ】【バンッ】


【ギ・・・ギギ・・・・ギ・・・・・・・・パリンッ!】


こちらも音と共にUnknownの姿が消えた。


「お、俺達・・・・か、勝ったのか?」


「どうやらそうみたいだ。」


「い、よっしゃー!」


「うおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」


【ピィィィィィィィィィィィィ!】


【人間側の勝利です。これにて本日のコネクトゲームを終了致します。】


「そ、そんな。嘘だろ・・・・・・。桜・・・・。な、何でお前が死ななくちゃならないんだ。」


冬夜(とうや)・・・・・。」


【ドンッ!】


勢いよく机を叩く冬夜。


「くそぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」


「マジかよ。何であいつらあんな事が出来るんだよ。」


「あいつら、人の心は持ってないのかよ。まだ10歳の女の子だぞ。それを・・・・。」


「なぁ、今回のコネクトゲームの中にさぁ、岬高の奴いたよなぁ?」


「あぁ。あの制服は間違いないな。」


「くそ!見つけ出して、ボコボコにしてやる。今から行くぞ、冬夜!あそこにいた奴等全員探し出して、殺してやる!」


「・・・・・・・・・・・・・・。」


「おい冬夜!?聞いてるのか?何とか言え!」


「・・・・・・・・・・・・・・。」


「冬夜くん・・・・・・・・。」


「・・・・・・・帰る。」


「あぁん?」


「もういい。何もかもうんざりだ。」


「てめー!妹の桜ちゃんが見殺しにされて黙ってられるのかよ!」


「・・・・・・・・・・・・・・。」


「何とか言えって言ってんだろ!」


男子生徒は冬夜の胸ぐらを掴み睨みつける。彼の名前は、時透俊介。冬夜の1番の親友で、病気の桜の事を自分の妹の様に可愛がって来た。


冬夜の妹は、生まれつき体が弱く、入退院を繰り返して来た。冬夜の両親は共働きで帰りが遅く、妹の面倒はいつも冬夜が見ていた。


冬夜がバイトで忙しい時は、代わりに時透が面倒を見ている。


桜は自分の病気など気にせず、いつも明るい子だった。そんな桜は、冬夜のクラスメイト男女共に可愛がられていた。


それなのに今回、クラスメイト達は学校のモニターで、コネクトゲームの中継を見ていて絶句した。


参加者が人数に満たなかった為、ランダムに選ばれた7名の中に桜が入っていた。


デスゲーム中に死亡した場合、仮想空間から戻って来れず、魂もろとも消滅するのだ。


仮想空間の中では、プレイヤーを攻撃出来ないが、やり方によっては、プレイヤーを囮に使う事も出来る。今回は、桜が囮に使われた。


今までにそう言ったことは何度もあった。プレイヤーは皆、善人ではない。命のかかった戦いで、いかに自分だけが生き残る事を最優先で考える者ばかりだ。


桜の時も、皆その考えで使えない者は囮に使う。そんな流れが出来てしまっている。そして、


「もう、ほっておいてくれ。何も考えたくはない。」


「てめー!」


【ドガッ!】


俊介が冬夜の顔面を殴り、冬夜はその場に倒れ込む。


「止めなよ、俊介!」


「うるせー!」


「誰か、俊介を止めて!」


クラスメイトの男子が慌てて俊介を止める。


「離せ!このクソヤローを殴らねーと気がすまねぇ!」


「落ち着けって俊介!冬夜は、妹の桜ちゃんを殺さられたんだぞ、その事もわかってやれよ!」


「うっせーって言ってんだろ!妹の無念もはらさねーで、何が兄貴だ!お前が桜ちゃんの兄貴を語るんじゃねー!」


【パチンッ】


「いい加減にしなさいよ!あんた、妹を殺された冬夜の気持ちわかるの?勝手な事言ってんじゃ無いわよ!」


「てめーは黙ってろ、美鈴!」


時透をビンタした少女。名前は桜島美鈴。冬夜と時透の幼馴染。いつも3人で行動している。


「冬夜を殴っても何の解決にはならないわよ!」


「うるせ――――――――――――――――!」


「落ち着け俊介!美鈴の言う通りだ、冬夜を殴っても桜ちゃんは帰って来ないんだよ!」


「んなのは、わかってんだよ!でもな、妹をあんな風に殺されて、何もしねーこいつが許せねぇんだよ!こいつをボコボコにした後、岬高に行ってあいつもボコボコにしてやる!」


「んだよそれ・・・・・・・・・。」


「あぁん!?」


「桜は死んだんだ。それで終いだろうが。」


「て、てめぇ・・・・・・・・・。」


「もういいだろ。頼むから今日は1人にしてくれ。」


「クソが!てめーの顔なんか二度と見たくねー!もう、学校にくんな!いいな!」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


冬夜は自分の机からカバンを取り、教室のドアに向かう途中に美鈴に話しかける。


「ありがとう美鈴。じゃぁな。」


「冬夜・・・・・・・・・。」


そのまま黙って冬夜は教室を後にした。他のクラスメイト達は、何も言えずそのまま冬夜を見送った。

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