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世代の勇者  作者: グミ
第四章「休日」
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第七十五話 [休日]「ホープラスとラペン」

前回、各自休日に入ったライトとミスリラは、街を歩き雑談を行う。途中現れたカイトの報告を受け、再度カイトは立ち去った。

お店の中で食事を取る少年は、目の前の勇者に質問した。


【ホープラスとラペン】


「良いんですか?!貴重な休日じゃ?!」

▶︎第二勇者パーティ所属【ホープラス】


「それは君も同じだろ?遠慮なく食べてくれ。」

▶︎[盾の勇者]【ラペン】


「では遠慮なく…」

並べられる料理をお皿に取り、ホープラスはエビチリを頬張った。


「…食べながらで良い。何個か質問させてくれ。」

「……ん。はい!!」

「今回の戦争。主力メンバーの勇者一行と勇者候補は、因縁のある戦いとなる。特にノアは……命を失う可能が高い。」

「…第二魔王軍。噂だけだとほぼ白ですよね。話した感じ、コミュニケーションも取れました。勇者様と彼らには、何があったんですか?」

考えるラペンは、目を閉じ口を開いた。


「……実は…そんなに覚えてないんだ。」

「…それはどっちですか?」

「恐らく代償だろう。エンドが襲来し、戦争が終わった頃には、大抵の記憶は抜け落ちてた。」

「…?エンドって昔話のですか?」

「あぁ。……あれ?」

驚いたホープラスは固まり、目をキラキラさせる。


「ラペンさんってお幾つですか?!?!」

「聞いてなかったのか。…何歳だろうな。まぁ、この身体は24歳の時だから、お兄さんだと思って欲しい。」

「…身体……そう言えば、勇者様って皆さんお若く見えます。あれも【ユニークスキル】の一種ですか?」

「いや、これは【スキル】の共有だよ。」

「共有者は…?」

「……第二魔王軍統括の【ジン】と言う男だ。」

「…理解しました。今回の敵は昔の仲間な訳ですね。」

「うん。その中でも、ノア、アキラ、ゼウス……この3人はもっと絆が深い。」

「もしもの時に…手が止まる可能性がある…と。」

「うん。」

ラペンはコーヒーを一口飲み、サンドイッチを食べた。


「…何も……殺さないといけない訳じゃないですよね。」

「…そうだね。勝てばそれで終わりだ。でも、暗黙の停戦を断ち切ったのは向こう。戦争にルールなんてない。…君達は第二魔王軍の見習いに会ったらしいね。」

「……はい」

「内容を聞いても…?」

「……」

手を止め下を向いたホープラスは、第二魔王軍見習いリーダー【カイ】との内容を話し始めた。


-----------------------

カイの試練でボロボロな家の中に飛ばされたホープラスとアイスは、辺りを見回し振り向いた。


「ここは?」

▶︎第二勇者パーティ所属【ホープラス】


「広いね!!秘密基地?」

▶︎第二勇者パーティ所属【アイス】


「…昔、俺と妹が住んでた家だ。…単刀直入に話す。」

▶︎第二魔王軍所属【カイ】

椅子に座ったカイは、真剣な表情でホープラスを見た。


「…さっき話した通り、俺は第二魔王軍に居る。良い話や悪い話も聞くと思うが、それらは全て事実だ。人を殺すことを嫌い、助ける為に作り上げた善人の城。魔王軍を名乗るだけで、犯罪者や他の連中への抑止力となってる。…でも、血を流さず助ける事なんて滅多にない。広まってる悪評も、事実だ。」

「…[虐めや差別をすると、第二魔王軍が殺しにくる]。昔お兄ちゃんに言われてました。」

「私も聞いた事あるよ!!」

「……俺も人を殺した事はある。反勇者の奴らも、まだ幼く目も見えない子供すら武器を持たないと生きていけない。……でも。」

頭を下げたカイに、二人は驚く。


「……妹は…ヒューラは違う。あいつは…何も汚れてない。普通の女の子だ。」

「…」

「第二魔王軍自体、悪い場所じゃない。でも、安全とは言えない。少数精鋭で、いつ襲われてもおかしくない。これは交渉じゃなく、俺からの頼みだ。」

椅子から降り額を地面に付けた男は、誠心誠意。想いをぶつけた。


「ヒューラを第二魔王軍所属じゃなく、ただの一般市民として、王国に住まわせて欲しい。」

「…ごめん。一概に良いよって僕達は言えないんだ。」

「ねぇカイさん。顔を上げて?」

「…」

「カイさんは、妹さんのこと好き?」

「大好きだ。俺の最後の、唯一無二の家族だ。」

「そっか。」

嬉しそうに笑ったアイスは、ホープラスに目を配ると、諦めた様に息を吐いた。


「勇者様にお願いしてみます。また今度会えた時、ヒューラさんは必ず。普通の女の子として迎え入れます。」

「……!!ありがとう!!!!!」

「うん。」

ニッコリ笑うホープラスとアイスに、カイは涙を流した。


-----------------------


「…ヒューラ。その名前はこっちのリストには載っていない。本当に悪い事はした事無いんだろうな。」

上を見上げたラペンは、少し考え回答を出した。


「保護は賛成だ。それと、カイと言う男もこちら側で保護しよう。生きる為に強いられた犯罪は、全て悪いものとは限らない。この話は、皆にも伝えておくね。」

「!!ありがとうございます!!!」

「それほどでも」

再度コーヒーを飲むと、袋を置いて立ち上がった。


「もう行くんですか?」

「あぁ。情報共有は早い方が良い。君はゆっくり休日を楽しんでくれ。この袋には少量だが金を入れてる。」

ホープラスの目の前に渡された袋。


「いや?!悪いですよ?!?!」

「悪くないよ。給料みたいな物だしね。」

「…それズルいです…」

「あはは!ズルいだろ?」

嬉しそうに笑ったラペンに、ホープラスは疑問を話した。


「【支配の魔神】がラペンさんのこと[即ギレ男]って言ってましたけど、全然似合わないですよね。」

「…?そんなこと言われてたの?」

「はい!!認識間違えてると思ってましたけど、思った通りです!!」

「…まぁ、魔神は気まぐれだからね。」

手を振り店を出たラペンは、深くため息を吐き下を向いた。


「…恐らくそれが、僕の代償なんだな。」

バチバチする視界に耐え、激しい頭痛を抑える。



人が必ず持つ感情。喜怒哀楽。

彼の感情には、【怒り】が欠けていた。


次回「休日 リーラとエリックとヒーリェ」

昔のラペンを知る5人の反応


ノア

「昔と比べたら…?…手を抜く様になった」

アイリス

「ごめんなさい…あまり昔の記憶は残ってないの」

ヒーリェ

「常に反抗期だったね。女の子には優しかったけど、ノアとはいっつも喧嘩してた。」

ライト

「今思えばいい記憶だね。俺らはしょっちゅう怒られてたから。」

カイト

「殆どはライトのせいだろ…俺も流れで怒られてた。」




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