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世代の勇者  作者: グミ
第三章「第二魔王軍 前編」
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第六十五話「実感」

前回、第一魔王軍[支配の魔神]クーストと戦闘を行うヴァートとレト達の元へ、過去に戦った反勇者のギルが現れる。

戦闘の中、守るはずだったバンを殺され、ヴァートとレトは走り出した。

飛び散る肉片に疑問すら浮かばなかった。

2人の少年が叫び走り出す横で、黒髪白メッシュの男はただただ声を漏らす。


「は?」

▶︎反勇者組織[青ローブ]ギル


少なくとも3年近くは共に過ごしてきた。

意見が食い違う事も、言い争いも何度でも起きてきた。それでも…


「エンチャント【物理反射】付与!!」

「?!」

「くっそぉ!!!!!」

-----------------------

反勇者組織[青ローブ]ギル 能力解説

多くの魔法の中で彼が選ばれたのは【エンチャント魔法】。元魔王軍幹部【サオ】の使用していたスキル【フルエンチャント】と同様に、【スキル付与】が可能。現段階での付与上限は同時に2回まで。

-----------------------

光が消え、ローブは明るみを失う。

クーストを睨みつけるギルは、拳を握りながら叫んだ。


「あーーもうくそ!!!これで【反射】3だ!!」

「…助かる。」

触手を【反射】する黒髪の少年は、冷静にかつ冷酷に、【支配の魔神】の倒し方を考えていた。


(この触手は……スキルじゃないのか…?いくら反射しても体力の底が見えない……そう言う種族なのか?…)

▶︎第二勇者パーティ所属【ヴァート】


「…恐らく、首を跳ねたぐらいじゃ死なないだろう……」


パンッ!!!!


「だったら死ぬまで殺す」

▶︎第二魔王軍所属【レト】


「【殺す】ねぇ…【実力】を伴わない者の遠吠えほど、耳が痛いものはないよね……」

▶︎第一魔王軍[支配の魔神]【クースト】


加速する触手を弾き距離を詰める。未だに攻撃の底を見せないクーストに、ヴァートは剣を振るった。


「くそ…」

ガラ空きだった胴にすら届かない剣先は、左下から右上へ空被る。瞬間、三本に伸びる触手はヴァートの反射外、肌を狙う。


「っ!!」

手首を切り返し流す。弾いて捌いて反射する。連続する攻撃の連鎖と、移り変わる【120%】の攻撃情報を、ヴァートは落ち着いて対処した。


「すっご…」

振り向き再度攻撃を狙う。剣先は加速し、【120%】の速度で切り崩す。

しかし、刀身を素手で掴んだそれは、薄目で覗き込む。


「身体能力を底上げするスキルだよね…それ使うってさ?よっぽど戦闘に【自信】が無いんだろうね」

「無いならここには居ないだろ」

「【まぐれ】と【環境】が産んだ哀れな【生き物】…心のどこかで【罪悪感】と戦っているだろう?」

「?!」

「【俺のせいで】【最初からしていれば】【気付けなかった】勇者を目指して…君の目の前で何人の人が死んだかなぁ?」

「……俺は」

「何人の人を【不幸】にした?」

「人を……」

「ヴァート!!!」

未来を察知したレトは咄嗟に叫んだ。と同時に、それはレトをも視界に捕らえる。


「試してあげようか?」

景色が一変し、夜の世界からどす黒い大地へと変わる。


「【試練】」


-----------------------

「?!?!」

ふと顔を上げると、頬に雫が流れていた。酷く疲労した身体に、筋肉の繊維がちぎれる痛みが走る。


「生きてるか……」

後ろから聴こえたか弱い声に反応し、体を回す。視界には、赤と青のオッドアイを持つ少年が安堵のため息を吐いた。

-----------------------


「おぇぇぇぇ?!?!?!」

頭がカチ割れるほど痛い。痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛

何だこの記憶。何何何何何何何何何何何何何何何何

地面に頭を伏せ、頭頭頭頭頭頭頭頭頭頭頭頭頭頭頭

頬に流れる涙に心が傷んだ。傷傷傷傷傷傷傷傷傷傷

指先が震え、力が抜ける。震震震震震震震震震震震


「ん?…君……【記憶持ち】かい?」

「なん……ごれ……」

(やべぇ……隙しか与えてない…体制を早く……)

「いいね。【興味】をそそられるよ。」

掘り出し物を見つけたクーストは嬉しそうにヴァートを見下した後、ゴミを見る目でレトを物色する。


「君は…在り来りな【過去】だね…【話題性】も無い」

棒立ちするレトは涙を流しながら空を見上げていた


-----------------------

「ありがとう!!」

賑やかな村には子供達の愛らしい声が響く。

赤髪の少女は花を受け取ると、笑顔で笑った。


「これぐらいならいくらでも。…俺も…[なんでだよ?!?!俺の言う通りにしてたら!!みんな死は!!]花を…」

突如走った光景と土砂崩れに飲まれた村に、脳が理解を拒む。息を飲んだレトは、赤髪の少女に必死に状況を伝えた。

-----------------------


「……俺は」

「…【記憶(メモリー)】!!レーチ!!」

叫んだヴァートは【盤上】を展開しレトを弾く。

瞬間脳に激痛が走り、ヴァートは意識を失った。


「?!……ヴァート…」

吹き飛んだレトは、戦線から強制的に離された。


「ふざけ…?!」

焦ったギルは【エンチャント魔法】を解除し、改めてヴァートと自身に【物理反射】を付与する。


「近接はお前らの仕事だろ?!」

「【逃亡】は万死に値する…と言いたいところだけど。そうだね…面白い物も見れた事だし許してあげよう。」

「……!!はっ!逃亡はお前だろバーカ!!人数多くてビビったか?!」

「…?予想外だ。君は【命】が要らないら…」


グサッ


「…?」

首裏から喉に貫通する剣は、血に染まる。

突如現れた赤ローブの男は、笑いながら叫んだ。


「第2ラウンドだ!!!」

▶︎反勇者組織[赤ローブ]ザーク


次回「集結」


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