表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世代の勇者  作者: グミ
第三章「第二魔王軍 前編」
65/84

第六十四話「因縁」

前回、第二魔王軍の見習いと仲良くなったヴァート達だったが、バンの爆発音にて食事を止める。

暴れるバンを止めるためレトと共に向かうが、バンの目の前に【支配の魔神】クーストが現れていた。

【テン村】正面入口


「…」(【120%】で情報が見えない…)

汗を流すヴァートは、深呼吸する。


「先に言っておく…俺は実戦経験初めてだ……」

▶︎第二魔王軍所属【レト】


「…了解」

「…俺のスキルは【未来予知】。狙って使えるわけじゃないが、基本ピンチの時は発動する。」

「!助かる。仲間の情報は知っておきたい。」

▶︎第二勇者パーティ所属【ヴァート】


「ごちゃごちゃと煩いなぁ。僕の目的は【玩具】の回収のみだった。それを【悪化】させて…【勝手】に【被害】を増やそうとしてる…【理解】出来ないなぁ。」

▶︎第一魔王軍幹部[支配の魔神]【クースト】


右手の人差し指を曲げると、触手が2本出現する。


「仕事は少ない方がいい。分かるだろ?」

瞬間、1本目の触手が動き始めた。

軌道の見えないそれに、薄緑髪の少年は対応する。


「【反射】」

▶︎第二魔王軍所属【アイ】


「それ…腹立たしいよね……【実力】の伴ってない【弱者】が、スキルの能力だけで【強い】と【錯覚】する。……スキルがなければ…もう既に死んでるってのにさぁ?」

地面に倒れているバンに右足を乗せると、笑いながら評価する。


「その点この子は良い。やたらスキルを発動するが、身体能力の才は目を見張る物がある。口さえ閉じさせれば、良い【道具】になるだろう」

2本目の触手がうねり始めると、瞬時に伸びアイを攻撃する。瞬間アイは消え、黒髪に白いメッシュの男が出現した。


「はぁ?!?!」

動揺する男。彼の着る青色をしたローブに触手が触れる寸前、目に止まらぬ速さで伸びた触手がクーストへ【反射】した。


「またこれか」


ドンッ!!!!!!!!!


「おい待てやソラ!!状況説明せず呼び出す事はねぇだろ?!?!」

▶︎反勇者組織[青ローブ]ギル


「ナイスソラ!!ギル協力しろ!!評価挽回可能だぞ!!!」

「ガキに指図されて溜まるか……って?!お前あの時の?!」

ギルはヴァートを見るなり怒りをあらわにした。


「…え?」

「言っとくが!!俺はお前には負けてねぇからな!!!」

「えっと……」

見たことない顔に戸惑うヴァートだったが、ローブを見るなり理解する。


「あんたか……」

(【物理反射】と【魔法反射】持ちの奴か…)

剣を強く握り、呼吸を整える。


(アイくんが消えてこいつが出現した……恐らくキザさんと同じ【位置交換】を持つ人がいる…【反射】二人と【未来予知】、リーラさんの回復と【異常回復】。【位置交換】によるカバー……時間を稼げばホープラスとアイスも戻ってくる。)

息を飲み、汗を流すレトに覚悟を決めて問いかけた。


「ここの村にいる中で、近接戦闘が得意な仲間の数は?」

「5人。バンと俺とカイ。1人は過去に戦ったことがあるはずだ。」

「……反勇……【赤ローブ】か?」

「正解。昼間はそこまでだが、【暗殺】スキルは夜に牙を剥く。もう1人は【位置交換】が通じない……」

「って事は、ランクが2つぐらい上って事か……頼もしいな。」

「その点すぐ連れて来れない。騒ぎに気付いてくれればいいけど……」

「ごちゃごちゃと……」

「「?!」」

煙を手で払ったクーストは、土を払いながら歩き始めた。


「寄ってたかって…弱い生き物はすぐ【集まる】。光源に集まる蛾の様に、自ら光を放つことが出来ない【無能】の集まり。【変化】を試みず【進化】を止める。どうせ【協力】したら倒せる~とか【甘い】【幻想】抱いてるんだろうけど……」

ニヤニヤしていた口はゆっくり閉じ、半目になったクーストは呟いた。


「一人でやる気力すら無いのなら、それはもう出来ない事なんだ。諦めなよ。」

「理解出来ないな」

「……はぁ?」

「ずっと一人で生きていくより……」

---------

(行ってらっしゃい)

---------

「誰かと生きて、助け合って…」

-------------------

(僕をパーティに入れてくれませんか?!)

-------------------

「辛い時に背中を押してくれる」

--------------------

(笑顔!!)

(仲間が笑ってたら大丈夫って思うでしょ?)

(大丈夫?!?!)

--------------------

「みんながいないと。俺は今ここに居ない。」

「で?何が言いたい訳?この子にも言われてたけど……また【助けて貰う】のかな?【助ける】側に回ることは無い。と?」

イラつきを見せ始めたクーストに、ヴァートは笑顔で回答した。


「不甲斐ないけどな!!俺は助けて貰う事が得意みたいだ。でも絶対勇者になる!!人を助ける英雄になる!!」

「…ぅざ」

▶︎反勇者組織[緑ローブ]バン


「はは!だとよ魔神!!」

「……なんだ。意識あったんだね。」

「おいヴァート!!!俺とお前はまだ正式に勝敗着いてねぇんだ!!!俺に殺されるまで死ぬんじゃねぇぞ!!!!」

「…君は…口だけがどうしても【必要無い】みたいだ」


パンッ


まるで日常の様に、不思議とすら思わせないモーションで放たれた触手は、バンの頭を貫通した。

肉片と血が飛び散り、静かになった【それ】にクーストは喜びの声を漏らした。


「…うん。いいね。凄く良くなったよ。」

「……え」

「バン!!!!!!!!!」

剣を構え走り出したレト。それに反応して触手が伸びる。


「お前!!お前!!!!!」

「そんなに【大切】だったかな?第二魔王軍は相変わらず…【仲間思い】だねぇ。」

「【120%】!!!」

剣を強く握ったヴァートは、背中に駆け巡る鳥肌と湧き上がる怒りに身を任せ、走った



次回「実感」

ご覧いただきありがとうございます。いいねと感想。ブックマーク登録も是非是非。それでは。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ