第六十一話「出会いと恋 その2」
過去、ホープラスに助けられた少女【ヒューラ】は、第二魔王軍でありながらホープラスに恋をする。念願の村巡回にて、予想外の来訪者に息を潜めた。
テン村へと歩き始めたホープラスに、ヴァートとアイスは抱き着き止める。
「わぁ?!」
「先にご飯食べない?!」
「それな?!あと宿!!」
「ん~……まぁお2人が言うなら!リーラさんもそれで良いですか?」
「うん(汗)…えっと……(動揺)」
明らかに動揺しているリーラは、テン村に入った段階からソワソワしていた。
「リーラさん?顔色が優れないですけど……」
「その……や、約11人程…魔力を纏って居る人が居ます(怖い)」
「?!魔力?!?!」
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魔力解説
【魔力】とは、人を殺した時に出現する負のエネルギーの事である。
自在に扱う者には、相応の魔力(魔法)を宿す。
負のエネルギーが多い場所に長く滞在すると、魔力が付着する。
この際、【魔力感知】【マナリンク】【過剰摂取】などのスキルを有して入れば気付く事が可能。
戦い慣れしている人は、違和感に気付きやすい。
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「魔力の付着で…体内の……マナまでは達してないですけど……(恐)」
辺りを見渡すリーラは、目を瞑り下を向いた。
「……3人に…見られてます」
「?!」
即座に辺りを見渡す。スキル【120%】で見るが、特に反応は無い。
「あの!!」
「「「?!?!」」」
声が聞こえ正面を見ると、黒髪の男が話しかけて来た。
「……ホープラス…さんですよね。勇者学校の…」
「?!え?」
「えっと……あれ?ごめんなさい。どこかでお会いしましたかね?」
動揺するホープラスの横で、警戒をとかないヴァートとアイスは、ゆっくりリーラに目配せする。
「……まぁ。怪しみますよね。んん!!…俺の名前は【カイ】。第二魔王軍幹部見習いリーダーだ。」
「?!魔王軍?!?!」
「焦るな。…ここだと分が悪いだろ…場所変えるぞ」
「……なにを…」
「いいから……折り入って話がある。」
カイは頭を下げると、手を前に出した。
「一刻も早く場所を変えたい…俺にとってはありがたいが、あいつに取っては宿敵だ。手を触れ。……俺の試練内で話をしよう。」
「…信じろと?」
「…話が通じると…信じてる。」
「それってみんなじゃなきゃ駄目かな?」
「……ホープラス。ヴァート。アイスは来て欲しい。君はまだ、誰にもバレていない筈だ。」
「えっと(困惑)」
「…ふぅーー…アイス?ホープラスと行ってくれ。」
「…分かった」
「……条件は、俺はリーラさんと一緒に残る事。1人の時に襲われたらいけないからな。それだけは絶対だ。」
「…ありがたい。」
頷いたアイスとホープラスは、カイの手に触れる。瞬間二人は消え、カイはヴァートに注意を促した。
「出来るだけ被害は最小限に頼む。すぐ来るぞ。」
続いてカイも消える。
静寂が残り、ヴァートはリーラに話しかけた。
「…宿探します?」
「え?!ま、待たないの?!(驚)」
「……待ちたいですけど…多分。彼は大丈夫だと…」
「み~~~~~つけた!!!」
「「?!」」
「会いたかったぜクソ野郎!!あ"ーいてぇ。傷が疼くなぁ!!おい!!!!」
「リーラさん!!下がって?!?!」
「え?!で、でも!(困惑)」
「範囲攻撃が来ます!!建物の裏に!!」
「覚えてくれてんのか!!忘れらんねぇよなぁ!!!」
近付く声は音を上げる。リーラが走り出し、ヴァートが剣を構えた瞬間。
ドガンッッッ!!!!!!!!!!!!
「あはっ!!」
「ぐっ?!?!」
剣が交差し、金属音が奏でる。
白髪の男は顔を近づけると、嬉しそうに叫んだ。
「会いたかったぜ!!ヴァートくぅん!!」
「!!!バン!!!!!!」
次回「出会いと恋 その3」
▶︎反勇者組織【バン】
過去サード村にて、ヴァートと衝突したSランクの炎魔法使い。スキル【爆発】と身体能力を有し、その攻撃スタイルとしつこさに、ヴァートは苦戦を強いられた。
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