第四十七話「それぞれ」
前回。[防具の魔神]サオの特訓にて、ヴァートはサオに勝利した。結果に気に入ったサオは、ヴァートとアイスの長期間特訓に付き合う事を決める。
特訓開始から一日が経過した。推薦入学者達はそれぞれの課題を背負い、全員の心を抉る。
二日目--ゴード/国王による課題
→選別戦までに全ての村の巡回。移動方法は走りオンリーの単独行動。村の依頼を最低20個クリア。
「はぁ!!はぁ!!これ…本当に強くなんのかよ?!…はぁぁぁぁあ!!!死ぬ!!!」
三日目--ホープラス/二日目に王宮にてエデンと合流。
→各勇者候補の試練突破チャレンジ
「#############」
「…ぐ?!?!?!」
「#######」
「ハァハァ!!」
四日目--ヴァート、アイス/サオとの特訓
→スキルの理解度上昇と新技の獲得練習
「この前の威勢はどしたんや?」
「ハァハァ…すいません!!」
「……。そっちは?」
「ごめんなさい!!まだです!!」
「はぁ…ゆっくりやるなら止めんけど?…時間は待ってくれへんで?」
五日目--ミール、リーラ/ホワイトの試練
→同レベルに進化し続ける鏡の存在との特訓。
「…私。可愛い子が傷付くのは好きじゃない…」
「…でも…これが最優先(勇者になる為に…)」
「リーちゃん?!他の方法はないの?!?!」
六日目--ヘルア、レーチ/アルベの課題
→王国ガンマでのトーナメント優勝/決勝戦
「…幻滅させないでね?」
「……」
「…まぁ。負ける気なんてさらさら無いし…せいぜい足掻いてみてよ」
「…言う様になったな…本気で行く。覚悟しろレーチ」
------------------------
「…取り敢えずは、オッケーか?」
嬉しそうに笑うサオは、夜空の下でヴァートとアイスに呟いた。ジョーカーのスキル[120%]の使い方を理解したヴァートは、嬉しそうに頭を下げる。
「はい!!!本当にありがとうございました!!」
「いやいや…感謝はグレーさんにや。それに強なったのは二人の努力やで?」
「!!ありがとうございます!!」
息の上がる白髪の少女も頭を下げた。振り向いたサオは、再び話す。
「だから感謝はグレーさんにやってくれや。…明日やな。選抜戦。」
「はい!!」
「勝ちます!!」
「…おう。当たり前や。俺が教えたんやからなぁ。勝っても負けても配属場所は俺には関係ない。でもなぁ…」
「?」
「…魔神にも、情があるもんやから…期待しとくで?勝利の報告をな!」
「「…!!!はい!!!」」
「…。なら!ゆっくり休みや?選抜戦の会場は王国デルタ。アキラの守る国や。明日アルベが向かい来る筈やから、それまでに気持ち作っとき。」
「アルベ?」
「あ〜。国王の横におった変な顔の男や。意外と切れやすいから気をつける事やな。」
「はい!!」
「…よし。解散な?…あ!これ忘れとったわ」
振り向いたサオは、一本の鍵をヴァートに投げた。
「鍵?」
「…宿屋の鍵や。これもグレーさんからのお恵みな?…ハッスルし過ぎん様にな〜。」
「なっ?!?!」
「?ありがとうございます!!」
「ん〜。」
手を振りながらサオは王国に入った。顔を真っ赤にするアイスに、ヴァートは嬉しそうに話しかけた。
「お疲れ様!!」
「…ぅん。…」
「?」
「…何でも無いよ!!!取り敢えず行こっか?」
「うん。」
アイスを視界に映したヴァートは、目の前の情報を遮断し、笑顔で頷いた。
「おう!あっ!!抱き締める約束守れてなかったよな??今抱き着こうか?」
「へ??」
咄嗟の事で頭がパンクしたアイスは、汗が流れてる事に気付き叫んだ。
「?!?!さ、先に!!お風呂に入ってから!!」
「そっか!!」
「うん……?!いや?!違くて!!」
「え?」
「あ〜もう!!この話は一旦無し!!」
「??????」
「…ばか…」
2人はクスクスと笑いながら歩き出した。選抜戦まであと8時間。推薦入学者達は、各自気持ちを整えていた。
ただ1人を除いては…
「…破壊!!!!崩壊!!!……ぐ…あ"あ"クソ!!!!…置いて行かれてたまるか…絶対に選ばれてやる……弱いままで終わりたく無い…」
次回「鼓動する心」
推薦入学者の各自特訓は、今後短編小説にて出そうと思います。気になる方は、是非ご覧下さい!!
ご覧頂きありがとうございます。いいねと感想。ブックマーク登録も是非是非。それでは!




