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世代の勇者  作者: グミ
第一章 「王国」
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第二十八話「違和感」

前回。ゴード、リーラ、ヒーリェは3ランク[エルドラ]と戦闘を開始する。[毒素]を操るエルドラにゴードは戦闘不能にまで追い詰められるが、間一髪でヒーリェに助けられた。一方で…

南部。ライト&エデン


「ふぅ」

「?。ひと段落かな?。心強かったよ!!。」

「ばーか!お前のお陰だろ?」

「?。ありがとう?。」

呑気に話すライトとエデンの周りには5000を超える魔王軍が拘束されていた。


「ん〜〜〜。加勢…みんながどこにいるかはアキラさん以外分からないからなぁ…」

「大丈夫だよ。アキラさんなら送ってくれる。」

「確かにな。って!早速だな!」

「ライト!。また後で!!。」

「おう!!」



-------------------

東部 カイト


「[光速]」

ライトのスキルを[再現]したカイトは第三魔王軍幹部[ブラッド]と戦闘を行っていた。


ギャンッ!!!!!


「…」

(どんな身体能力してるんだ…)

「さっきから小賢しいな」

「クッ!!」

[光速]で加速し、左脇を足で狙うが元魔王軍幹部[ライシ]のスキル[三人称未来]が見せる予言のせいで攻撃出来ない状況にいた。


(光速にすら反撃してくる反射神経…どうやら、一人で魔王軍を壊滅させた話は本当の様だな…)

「…!」

「?!」

(予備動作なしで?!)

警戒していたカイトですら反応が遅れる攻撃。左手に握られた剣は空気を裂きながらカイトの首を狙う。


(早過ぎだろ?!)

「[光速]!!」

首に少し切り傷が入ったが、時間差で再生する。ブラッドの剣はカイトの血を吸収し、少し赤みが増した。


「はぁ!はぁ!!」

激しい戦いの中防御に全振りしていたカイトは敵と距離を取り、呼吸を整える。


「もう一度質問する。お前は何処の幹部だ?」

「はぁ!……俺は勇者候補だ。もう一度言うが、魔王軍じゃない」

「……んなわけあるかよ。お前の魔力。オーラ。何しろその肉体。勇者なんて嘘が通じると思うのか?」

「嘘ついてる様に見えるか?」

「黙れ。お前ら魔王軍が何人の善人を殺したと思ってる…」

「はぁ……?」

(しくじった…軽い気持ちで来てみればまさか[ブラッド]と出くわすなんて…)

「そう言うお前こそ…第三魔王軍幹部だろ?」

「!!!!!」

「善人が死んだ?攻めて来たのはお前の方だ」

「俺らな訳ねぇだろ…」

ブラッドは左手に持つ剣を握り潰す勢いで握った。


「?さっきからお前…話が噛み合わないぞ」

「そんな事はどうでも良い!!!お前が魔王軍なのか!!!魔王軍じゃないのか!!証明出来ないなら殺す。魔王軍でも殺す!!!!ただ……」

「?」

「[ビット]の居場所を知っているなら教えてくれ…」

「?!」

([ビット]まで来てるのか?!)

「知って…どうする?」

体制を整え、カイトは攻撃に集中する。下を向いたブラッドは目を見開き、小さな声で囁いた。


「殺すに決まってんだろ…」

「?!」

(何だ…)


カイトが感じた異質な空気。殺意、オーラ、強さ。全てが馴染みのある人物と重なる。


「ノアさん…?」

「あ?」

「まさか…」

カイトが口を滑らせた瞬間。カイトの後ろから陽気な男の声が響いた。


「カイト!!!」

「…!!ライト!」

「また増援か…」

空から現れ、カイトの横に着地したライトは目の前にいる第三魔王軍幹部[ブラッド]に警戒する。が…


「おいおいマジかよ」

「恐怖は捨てろ。今この瞬間。俺達のどちらかの首が飛んでもおかしくない状況だ。」

「ご親切にどうも。くそ…下手したらノアさん以上じゃねぇか?」

「……!貴方は勇者様ですか?!」

「あ?!」

「ライト!!気を抜くな!!」

「って言われても……俺は勇者候補だ!!勇者じゃない!」

「勇者候補…そこにいる魔神も…本当に勇者候補なんですか」

「そうだ。俺とカイトは昔からの同僚!!体質が魔神と同じなだけだ!!」

話を聴き、少し考えたブラッドは頭を下げ、嬉しそうに話し始めた。


「勇者候補様!!増援をお待ちしておりました!現在!第三魔王軍幹部[ビット]を名乗るものが我々の村を襲って来た所なのです!!」


「「は?!?!」」


       

        第二十八話「違和感」



南東部。ミール&ノア


「おかしいな」

「!ごめん(°▽°)聞こえなかった!!( ・∇・)」

「いや良い」

(俺と元気な後輩で1万3000人ほどは拘束してる…それなのに魔王軍が減るどころか…)

「元気な後輩!!」

[魅力(チャーム)]!!(*'▽'*)はい!!(*⁰▿⁰*)」

「アキラには悪いが今から俺たちは単独行動だ!」

「え?!(*⁰▿⁰*)」

「元気な後輩なら5ランクぐらい余裕で倒せる!二手に分かれて破壊の後輩かカイトを探せ!!」

「破壊の後輩?( ・∇・)ヘルア?(*⁰▿⁰*)」

「見つけたらこう伝えろ」


--------------------

北東部。ラペン


「ホープラスくん?!何処だ!!近くにいるなら返事をしてくれ!!!」


--------------------

北西部。ヴァート&ジョーカー


「間違いないね」

「そんな事あり得るんですか?!?!」

「うん。それもかなり少ない人物に限る話でもあるけどね」


--------------------

王国入り口。ゼウスVSビット


「……」

「クソ!!!!解け!!」

「ビット。お前のその右腕は再生出来たのか?」

「は?」

ゼウスは倒れた魔王軍の上に座り、壁に張り付けたビットを見上げる。ビットは抵抗しながら大きな声で叫んだ。


「俺の右腕?一度だって失った事はねぇよ!!クソ…いつもの俺なら!お前なんかに!!」

「言い訳は良い。なるほどな…」

ゼウスは立ち上がると王宮内に歩き始める。


「ゼウス!!何処に行くつもりだ!!!」

「…話す必要はない」


--------------------

王国 ホープラス


異質な雰囲気を感じたホープラスはすぐにラペンに報告する。しかし、ラペンはその場には居なく、静まり返っていた王国は突如国民の声で溢れた。


「ママー今日のご飯は?」

「今日はトマトが安いな…」

「ねぇ聞いた?今日勇者様が…」


「な!」

辺りを見渡し、魔王軍を警戒する。


(今魔王軍のことをみんなに話すと、混乱が起こる…でも)

「!!今は確認だ!」

人混みから外れ、地面に手を付く。直後、青色の長方形のバリアがホープラスを高台に持ち上げた。


「そんな!!」

ホープラスが目にした物。否。ホープラスは何も目にしなかった。普段の生活。王国。国民。魔王軍の一人すら確認する事が出来なかった。


「あんなに大群だったのに…一体何が?!」

バリアを縮め、地面に降りる。直後、後ろから女性の大きな声で叫び声が聞こえた。


「やめて!!」

「!!」

すぐ振り向き、状況を確認する。そこには石を持った大人二人と猫を庇う一人の女性がいた。


「猫…」

「何でこんな事が出来るの!!」

「うるせえなぁガキ!!俺達の勝手だろうが!」

「そうだそうだ!!」

「あの!」

「あ?」

ホープラスは猫と女性をバリアで囲い、大人二人から石を取り上げた。


「お前!」

「僕は勇者学校の推薦入学者です。立場上。この様な事を見逃す訳にはいかない」

「げっ!勇者学校…クソ!!おいずらかるぞ!」

「ま、待ってくれよ!!」

「…」

(そんなに怯える事かなぁ…)

バリアを解除し、震える女性に手を伸ばす。


「大丈夫ですか?」

「…はい!あっ!猫ちゃん…」

「うん。すぐに医療施設に連れて行くよ。」

猫を持ち上げ、優しく包む。魔王軍の件について、まだ分からない事もあるが、今は困っている人を助けようと、ホープラスは動いた。そこに…


「ヒューラ!!!何処だ!!」

「お兄ちゃん!!」

「え?」

「ヒューラ!!!良かった!怪我はないか?」

息を荒立てて現れた男性は女性の肩を触り、一息ついた。


「良かったぁ…」

「心配しすぎだよ。お兄ちゃん!」

「心配するさ。…そこの君は?」

「あ!この人は私を…」

「僕は勇者学校推薦入学者のホープラスです。先程いじめられていた猫をそちらの妹さんが匿っていまして…」

「勇者?!?!」

「?」

突如男性は女性の手を引っ張り、慌てる様に喋り始めた。


「は!はは!そうだヒューラ?時間も時間だし!帰るぞ!!」

「え?うん」

「?」

「ありがとう〜勇者様〜!」

「……勇者様ではないです。」

そそくさに二人は消えた。疑問に思いながらもホープラスは猫を医療施設へ送るために走った。




次回「規格外」













--------------------

「お兄ちゃん?大丈夫?」

「大丈夫!大丈夫だ。でも…」

「…ごめんね?」

「謝ることはない!全部俺のミスだ。…ジンさんになんて報告知れば…」

来週は休みます。2週間後に投稿します!ご覧頂きありがとう御座います。いいねと感想。ブックマーク登録も是非是非。それでは。

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