第二十二話「勇者パーティー その1」
前回。ライトに連れられ現れた4人の勇者によってカイトの模擬戦は終了した。後輩呼びの「ノア」。優しい顔立ちの「ラペン」。傷を癒す「ヒーリェ」。アイスと瓜二つの「アイリス」。ノアの発言により、ヴァート達は全勇者と王が参加する会議に参加する事になった。
木々が倒れ、冷たい風が吹き抜ける。森の中心に、推薦入学者。勇者候補。勇者が揃い、ライトとカイトが準備運動をしていた。
「別に準備なんて要らないのに」
「ライト。勇者様の命令だ。」
「…本音は?」
「さっきまで散々楽しんだからな。正直必要ないかと。」
「ほら!な?」
「聞こえてるぞ後輩。」
「「すいません」」
「はっはっは!!ほんと変わらないなぁ!!ゼロと言い、エデンと言い!!」
「ちょっと安心かな。ちゃんと強くなってるし。…カッコいいし。」
「そこまでにしないと調子乗るよ?ヒーリェ。」
「惚れた?」
「ほら。」
「惚れたよ。昔よりも。」
「やったぁ!」
「はぁ…」
準備運動をする2人の勇者候補を見守る4人の勇者を見る8人の推薦入学者達。
「勇者…」
「おい。レーチ?戻ってこい」
「いやいや…これに関してはレーチの反応が正しいと思う…」
「?そうか?」
「そうだよ!!本当にいるんだ!!みたいな?」
「分かる(分かる)」
「スーちゃんが2人(*'▽'*)」
「…あの!!」
呆然とする7人にホープラスが声を上げた。
「んだよ。うるせぇ」
「ごめんなさい!!…自己紹介させて下さい!!」
「ん?あっそだな。俺はヘルア。コイツレーチ。あいつゴード。」
「私ミール!!(*⁰▿⁰*)」
「リーラです…(初めまして)」
「あと…」
「ヴァートさんとアイスさんですよね!」
「…そう言えば知り合いだったか。いかんな。今日だけで…脳の負担が酷い。」
ヘルアが両手で目を擦りながら空を見上げる。ホープラスは満面の笑顔で自己紹介を始めた。
「僕はホープラスです!カンド村出身で盾使いです!!色々と迷惑をかけると思いますが!!宜しくお願いします!!」
「っ?!?!」
「どしたの?ヘルア?」
「いや…やっとまともな仲間が来たな…と。少し感動してしまった。」
「あ"?!?!」
「僕まともでしょ!!」
「あはは…(?)」
「俺達は?!」「私達は?!」
「うるさ。…お前らは距離が近い。」
「「なっ?!」」
「アハハ!!確かにそうですね!!すごい仲良しです!」
「お似合いだよね(*´꒳`*)」
「お似合いです!」
8人の推薦入学者達は楽しく会話していた。そこにノア立ち入る。
「準備出来たか?」
「!はい!!完了済です!!」
「よし。行くぞ。後輩達。目指すは王宮。後。目は閉じてろ。」
「はい!!」
8人の推薦入学者達はライトにしがみ付く。
「重い?!?!」
「近い…(恥ずかしい…)」
「暑い!離れろ!!」
「うるさ。我慢しろ。」
「勇者…」
「レーチくん?…大丈夫かな?」
「大丈夫だ!ホープラス!いつもそんな感じだから!」
「ハーレムだぁ!!!!(*⁰▿⁰*)」
「ヴァート〜ミールちゃんがぁぁ!!」
一方。カイト側。
「……」
「楽しそうだね。私達も騒ぐ?」
「良いね!」
「やめろ」
「大丈夫かな。」
「はぁ…いつでも良いぞ。ライト。カイト。」
「はい」
「オッケー!!!」
瞬間とてつもない突風が吹き、気付けば王宮の中にいた。
「……はや…」
「お!大人しくなったな!」
「早く戻ろ」
「肩凝りやばいって!!」
一瞬の出来事にヴァート達は混乱していた。目の前の大きな扉が開き、複数人の人が椅子に座っている。そして見覚えのある顔が複数人。その中にはシャルの姿もあった。しかしそれ以上の衝撃がヴァート達を襲った。
第二十二話「勇者パーティー その1」
扉が開くと同時に赤い髪の男がみんなに笑いながら話していた。
「そこで一言!!現実を見せてやるw……ダァハッハッハw!!!!面白すぎるwwヒィw」
「殺す」
「ノア?!悪かったw!!許してくれww」
「まぁまぁ!落ち着いて。」
扉の奥の部屋。それは[再生の王国]の王宮内。その中でも一部の関係者しか入れない特別な部屋。[1stランク会議部屋]である。しかし、全勇者が揃う光景よりもヴァート達には無視できない要素があった。
「何でお前がここにいる?!」
「!!お前は?!」
「ヴァート!!落ち着いて!」
「離れてろアイス!!」
「ひぃ?!」
「どうした?レーチ?」
「いや…その…」
「何で…(恐怖)」
「あれ?( ・∇・)」
アイス、ホープラス、ヘルアを除く推薦入学者は視界に映る[見た事のある顔]に警戒していた。
青髪の男性。赤髪の男。虹色髪の青年。緑色の男。赤髪の女性。
彼らはライトの試練に現れた魔王軍の幹部であり、ヘルアとホープラスを除く、推薦入学者に[死]のイメージを植え付けた者達だった。
「うるさいな…少し黙ってくれ…」
青髪の男性。名は[ソーディア]。魔神名[剣の魔神]。以前ヴァート、ゴードの試練に登場し、二重人格を持つ彼は、スキル[再生]と[ソード]を有し、二人に七回と九回の死を齎した。剣術と魔力操作。特に彼が放つ自滅魔法は、初見殺しも良い所である。本人が自害すると、もう一人の人格に交代し、身体は再生。戦い方も大きく変わる。
「ここまで警戒されたら流石にイラつくな…」
赤髪の女性。名は「ヴァティ」。魔神名[力の魔神]。彼女はアイスの試練に登場した。スキル[再生]と脅威の身体能力を持ち、痛みに鈍感な彼女は真っ向からの殴り合いが得意。一度でも攻撃を受ければ致命傷になるほど攻撃力も高い。
「殺すか?」
「そうだね。」
「待て待て待て!!殺すなんて物騒だなぁ!駄目だぞ!」
赤髪の男性。名は「レッド」。魔神名[武器の魔神]。彼はリーラの試練に登場し、その時のリーラの死亡回数は脅威の43回。今は温厚な性格だが、昔はヤンチャだったらしい(自称)
「彼らが次の世代かい?」
虹色髪の青年。名は「ラック」。魔神名[運の魔神]。彼はレーチの試練に登場した。弱者を嫌うラックは一見優しそうにも見えるが、怒らせる行為はしない方が良い。しかし、本人が気分屋な為、ちょっとしたことでも地雷になる事がある。
「良いね!勇者のオーラが溢れてる…特に君と君!!!」
ラックはホープラスとヘルアに指を向けた
「僕ですか?!」
「……」
「ぁあ…素晴らしい…いつぶりだろうか。勇者の枠に新しい顔が入るのは……そう!!!グレーくん以来だね!!」
「あはは…どうも。」
灰色髪の男性。名は「グレー」。勇者名[普通の勇者]。勇者の中では一番若手だが、実力は本物であり、現勇者ランキングTOP4に君臨している。普段はレッドと行動しており、互いに腕を磨いている。
「そっか〜。俺にも後輩が出来るのか!宜しくな!」
「待て待て待て!何勝手に認めてんだよ。[俺]はまだ認めてねぇからな!!!」
白髪の男。名は「ライシ」。魔神名[未来の魔神]。彼はライトの試練には登場しなかったが、他の魔王軍同様、スキル[再生]を有しており、元魔王軍の中でTOP3の実力者である。
「あ"?グレーさんに歯向かうのか?」
「んだよレッド?寝不足か?どう考えてもコイツらに勇者の器はない」
「はいはいストップストップ!やり合うなら[かくれんぼ]か[鬼ごっこ]で決着つけな!平和的解決ハイドーーン!!」
赤髪の男。名は「ジョーカー」。勇者名[笑いの勇者]。彼の会話には必ずジョークが入る。多くの仲間はウンザリしているが、唯一シャルだけが、このジョークにハマっている。
「フッ……んん"。失礼しました。」
「シャーちゃん!!」
「アイス。昨日から今日。1日も立っていないのに懐かしく感じますね。」
「本当にそう!!会いたかったぁぁぁ」
「……」
「アイリス?シャルが取られてるぞ??」
「…べつに…」
「大丈夫。アイリスは私が慰めるから。」
シャルはアイスを、ヒーリェはアイリスの頭を撫でる。
勇者9人。元魔王軍幹部7人。勇者候補3人。推薦入学者8人。会議に参加する最後の1人は、この国の王。個性豊かな勇者パーティーに流されながらヴァート達は会議に出席した。
しかし。
この時王は。
寝坊していた。
次回「勇者パーティー その2」
「ノアがこの前こけたんたよ!!その後なんって行ったと思う?!」
「……」
「いてぇ…とか?」
「違う違う!!ノァッ!!!って言ったんだよ!!」
「フッ…」
「シャル?」
「しょーもな」
「ほらほら!!シャルも言ってやれよ!!」
「無理しなくて良いぞ〜」
「やります。」
「マジか!」
「へいへいへい!!」
「…この前。推薦入学者を特別寮に案内しました。」
「?おう」
「その時。ライト様が…ライト(松明)を持っていました。」
「っ?!?!」
「あはは!!面白い!ジョーカーより面白い!!」
「え?!役交代?!」
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