表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/25

6,自重しない。お金を稼ぐぞ。

 

家から出た私はまず【無属性魔法】の【透明化】魔法を使って姿を消した。

そして【風属性魔法】の【飛行】で空へ飛ぶ。

私が狙うのは大物だ。

ゴブリンやビッグラビットやウルフなんて何十ガルにしかならない物をチマチマ狩っている暇なんて無い。

せめて1体1万ガル超え希望。

それを100体狩れば100万ガルだ。


そんなに上手くいけば良いけどね。

ともかく強そうな魔物を見かけたら狩ってみる。


【飛行】魔法でぐんぐん村から離れて短時間で辺境の方へ向かった私は魔物の捜索を開始した。

確かこっちに村や町は無いはず。

つまり魔物は繁殖し放題。入れ食い状態だ。


上から見渡すだけでも結構な数の魔物が確認できる。

よーし、片っ端から倒……ちょっと待って、別に倒さなくても収納しちゃえば良いんじゃない?

【インベントリ】の説明にはなんでも入るって書いてあったし、生き物も入るんじゃないだろうか。

やってみよっか。収納っと。あ、できた。生き物も入るんだね。


ザクザク手当たり次第に魔物を収納していく。

しばらく収納してから【インベントリ】の中身を確認する。

おおー、いっぱい入ってる。

しかしこの辺にいる魔物は全て安価な売値だったのでまとめて全部売却してしまおう。

それでも8万ガルになった。土地を買うには到底足りないけれど、大金には違いない。


しかーし、これで満足しない。

目標は高く設定しておくに越したことはないもんね。

もっと高値で売れるのいないかな?

あ、向こうの方にものすごく高い山が見える。

山ならもっと強い魔物いるかな。

私は一目散に空を飛んで山の頂上へ向かった。



短時間で山の頂上に到着した私は息を呑んだ。

そこにはいかにもファンタジーって感じのドラゴンがいたのだ。

赤黒く輝く鱗、何メートルもある巨体、ぎょろりと動く鋭い瞳。

そう、このドラゴンは私を探している。

私は透明で姿が見えないはずなのだけれど、私がここに着いた途端首を持ち上げて何かを探す仕草をしだしたのだ。

気配でも感じ取られてるのかな?


しかし残念でしたねドラゴンさん。

貴方は私と戦う前に敗北するのです。

収納!

シュンッと一瞬であの巨体が消える。

【インベントリ】を確認すると、ちゃんとあのドラゴンがいた。

名前は……カイザーファイアードラゴン。

カイザーって皇帝って意味だったっけ。

これって結構凄いんじゃない?

早速わくわくしながら売却機能で金額を見てみる。

そこに表示された金額を見て一瞬思考が停止した。


このドラゴン、こんなに高値で売れるんだ。

それでこの売却機能だと基本的に相場より低く設定されてるから……きちんとこの世界で正規の値段で売ることができればもっと高値になる。

土地代なんて夢じゃない!


このドラゴンは売却機能では売らずに取っておこう。

計画は第二フェーズへ以降する!


村に訪れた冒険者の人から聞いたことがある。

冒険者ギルドは魔物の素材を買い取ってくれる、と。

だからこのドラゴンを売るのは冒険者ギルドで良いと思う。

冒険者ギルドは町ならどこにでもあるけど、王都のギルドが1番大きいらしい。

どうせなら王都で売ろう。


しかーし、今のままではドラゴンを売ることはできない。

何故なら今の私は幼女だから。

いくらなんでも5歳の女の子がドラゴンを倒しましたって言って買い取ってもらい、大金を手に入れるのは多分不可能だ。

そもそも信じてもらえないだろうし、幼女に大金を渡すはずがない。


……あ!そういえばこのドラゴン、生きたまま収納したんだった。

1度出して倒してから収納し直さないと。

どうやって倒そう?素材に傷がついたら価値が下がるだろうし、できるだけ綺麗に倒したいよね。

心臓を一突きだと心臓が傷つくし、首を刎ねたら血が零れちゃうからやっぱり窒息死だろうか?


そうと決まれば早速実行。

【土属性魔法】であの巨体が入るだけの箱を作る。

魔力をたくさん込めて、絶対に傷もつかない壊れないように強度を補強。

もちろん隙間なくぴっちりと閉めてしまう。

この中で暴れられては鱗に傷がついてしまうので、できるだけ箱のサイズはぴったり合うように調整した。


万が一に備えてしっかり自分に結界を張っていることを確認。

ちょっとドキドキしつつも、箱の中にドラゴンを出した。

……しばらく待たないといけないよね。

たくさん魔力を込めて強度を上げたから壊されないとは思うけど、もし箱を破壊されて逃げられたら困るから見張っておかないと。


何の物音も聞こえないし振動すら伝わってこない。

私の作った壁の性能凄いなぁ。

……体感で30分ぐらい待ったかな。

暇になってきたのでドラゴンを箱ごと収納してしまう。

【インベントリ】を確認すると、なんとまだ生きていた。

また箱ごとドラゴンを出して待つこと1時間。

収納してみると、今度はカイザーファイアードラゴン(死体)になっていた。

1時間30分も空気が無い状態で生きてたなんて凄いなぁ。


ともかく話を戻そう。

そうそう、今のままじゃドラゴンを売れないって話だったよね。

それは私が幼女だから。

代わりにお父さんに売ってきてもらう?

でもお父さんには悪いけど多分お父さんにこのドラゴンは倒せないと思う。

お父さんの実力をよくは知らないけど、狩りの時スキルを数発使っただけで息切れしていたから多分燃費も良くないし威力も私ほど高くは出せないみたいだった。


実力が伴わない獲物を売りに出してしまうと、本当にお父さんが狩ったのか疑われる。

そして盗んだとか他の人の手柄を横取りしたとか言いがかりをつけられるだろう。

なのでお父さんに売ってきてもらうわけにはいかない。


なら実力のある者が売りに行けば良いんだよね。

そこで今まで使ったことのないスキル、【キャラクターチェンジ】の出番。

これは自分の容姿を好きに弄って違う人物として振舞うことができるスキルだ。

これで私が大人の実力のありそうな人になって、ドラゴンを売れば良い!


それじゃあ試してみよう。

【キャラクターチェンジ】を使用すると、目の前にウィンドウが表示される。

ふむふむ、こうしたいと念じればウィンドウの中のキャラの容姿が変更されるんだね。


強そうに作るのは大前提。

だけど剣は私は全然分からないから大魔導師っぽく。

輝く銀色の長い髪に青い瞳で神秘的に。

大魔導師っぽく長身で細身。

せっかくなので憂いを帯びた感じのイケメンにしておこう。

うん、ファンタジーゲームとかに出てくる魔法が得意なキャラっぽい。

『決定』ボタンを押すと、私の姿が一瞬で変わった。


あら、服着てない。

パンツは履いているので全裸じゃないのはスキルの優しさだろうか。

あ、この『解除』ボタンを押せば元の姿に戻れるのね。

このキャラの姿をプリセットに登録できるみたいだから登録しておこう。


服はどうにかしないといけないよね。

弱い魔物を売却して得た8万があるからこれで見た目を整えよう。

この世界の服は着心地が悪い……と言っても貧乏人が着る中古服しか知らないけど……ので服は日本製にしよう。

異端に映らないように上下をシンプルに揃えて、足元はオシャレな革のブーツ。

この上に魔法使いみたいなローブを着たいんだけど……どうせだからオーダーメイド機能を使ってみようかな。


ふむふむ、素材や形状なんかも1から設定できるし、ある程度のイメージを反映させれば細かく指定しなくても自動的に最適な物を指定してくれるみたい。

素材はリネンで、色は高級感のある黒。大きさは細身な体にぶかっと着れる程度の大きさ。

柄はイメージを反映させて……青白い色でラインを引いて、天体をイメージした幾何学模様を描く。

うんうん、なんか神秘的っぽい。


土台は完成したね。これに魔法の効果をつけていこう。

【耐暑】【耐寒】【防汚】【防臭】ぐらいで良いかな。

【不壊】とか【斬撃耐性】とか【打撃耐性】とかはいらないよね。

どうせ常に結界を展開してるから攻撃受けないし。


えーと、これで見積もり……ああ、服自体は特別な素材を使ってないから安価で済むけど魔法効果をつけると値段が高くなるんだね。

これで良いや、買っちゃえ。

購入した物を身に着ける。

うんうん、整ったんじゃない?


私がこれから演じるキャラのイメージを固める。

強者感を出すために小さなことに動じず少しぶっきらぼうな感じで良いかな?

感情を顔に出さないように頑張ろう。キリッ。


よし、準備は整った。

王都に向かおう!

……王都ってどっち?

えっと、まずは【空間属性魔法】の【転移】魔法で私たちが住んでいる村の上空に転移。

えーと、確かあっちに行くと他の村があるんだよね。

その先には町があるはず。私は行ったことがないけど。

つまりあっちに行くほど栄えてるってことだから、王都もあっちの方向にあるはず。

私は空の旅を楽しみつつ、ジェットコースターみたいにびゅんびゅん飛んで栄えている方向へ向かった。



しばらく進んでいると、周囲を城壁で囲まれたとても大きな町を見つけた。

町の中央には大きなお城がある。あそこに王様が住んでるのかな。

ってことはあれが王都だよね。

よし、作戦決行!


そのまま空から冒険者ギルドの場所を探す。

んー、どれだろう。

あ、あれかな?

剣と盾の看板を掲げた3階建ての大きな建物。

そこに冒険者らしき格好をした人たちが出入りしていた。


路地裏に降りて、誰も見ていないことを確認してから透明化を解除。

結界がちゃんと張ってあることを再確認。

ドキドキする気持ちを抑えつつ、何食わぬ顔で冒険者ギルドへ向かった。

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ