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甦る魔王

 ソークがひと騒ぎ起こしていたころ、魔王城の地下室では魔族による会議が行われていた。


 魔族とは、モンスターの中でも知能があってかつ強大な力を持つ者のことである。


 彼らは邪心が人間に比べてとても強く、いつかモンスターたちが世界を支配することを望んでいた。


 そんな彼らも、この間の魔王討伐作戦で大幅に数を減らした。


 魔王の次に偉い役職である四天王も、全滅してしまった。


 そんな中、魔族の今後を決めるための会議が開かれた。


 しかし、残ったのは無能な人材ばかりであったため、会議は一向に進まなかった。


 


 そんな時、突如として魔族のネクロマンサー部隊の者達が会議に乱入してきた。


 ネクロマンサー部隊は魔族の中ではいずれも下っ端の者達であった。


 しかし、彼らは堂々として乱入した。


 まるで、後ろ盾があるかのように。


「ほう…会議にいきなり乱入とはずいぶんと無礼な」


 上流階級の魔族が苦言を言う。


「あなたたちも今にそんな口がきけなくなりますよ」


 部隊のうちの一体が生意気に返す。


「それで、どうして会議に乱入しようと思ったのかね」


 別の上流階級の魔族が質問する。


「それはですね…我々ネクロマンサー隊が魔王様をふっかギャアアアアアア!!!!」


「前置きが長すぎる」


 喋っていた最中の部隊の者が魔法で燃やし尽くされた。


 そして、そこには骸骨姿で復活した魔王がいた。


「ま、魔王様!」


「皆の者、魔王様に敬礼を!」


 上流階級を含めた魔族たちが一斉に頭を下げる。


「ほう……なるほど。無能な連中しか残ってないじゃないか。せっかく角二本だけから復活してやったというのに……」


 そう言ってから、魔王は自信が復活した経緯を話し始めた。


「ワシは、角二本を残して一度は消滅した。そして、角はゼルエン王国の国庫に保管された。しかし、実体を持たない魔族たちがこっそり俺の角を盗み出してくれたのだ」


「そして、我々ネクロマンサー部隊が復活させたのです」


「そしてワシは、痛みを感じない身体を手に入れた!ありがとうネクロマンサー部隊ども!」


 そして魔王は高笑いした。



 

「さて、俺は早速だがゼルエン王国へ行こうと思う」


「どうしてですか?!まだ我々魔族は混乱状態にあるというのに!」


 魔族のうちの一体が魔王を引き留めようとする。


「実はな……近いうちに仕留めないといけない者がいてな。もしそいつを野放しにしていたら後々大変なことになるだろう」


「なるほど…わかりました。では、お気をつけて」


「うむ」


 魔王は人間の姿に化けたあと、地下室を後にした。


「待ってろよ……あの痛覚魔法をかけて俺を倒した男よ……ぶち殺すか再起不能にしてやる……」


 そう言って魔王は笑みを浮かべた。

新章開始!


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本日はあと二回投稿します!

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