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寿町の星  作者: 播磨王65
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24話:池田君の肺がん手術

 やがて夏になると新型のエスティマに夢想家の3人と池田君の4人で冨士五胡と冨士高原に出かけて高原ドライブを楽しんで日帰りした。また7月の暑い日には野辺山のホテルに1泊して、清里公園、八ヶ岳の高原をドライブして、新鮮な夏野菜を買い込んで帰って来た。そして10月、秋に入った。そんな時、夢想が池田君に定期検診してるのと聞くと、いやと言い、どこも悪くないと笑いながら言うので、もう65歳になるのだから検診受けるべきだよと言った。


 そして夢想家の3人と近くのけいゆう病院に10月4日検診に行った。その1週間後、池田君だけに病院に来るようにとの通知が来たので、世之介に一緒について行ってくれと言われ、出かけた。徒歩数分でついて、内科外来で順番を待ち、外来に入り、親しい友人ですが聞いても良いですかと聞くとかまないと言われ入った。検査値を見ると2割位の所にマークがついていた。そして、いきなり、MRIとCTスキャンの検査をした方が良いと言われた。


 その理由はレントゲンに嫌な影のようなものが映ってるようにも見える点と血糖値、血圧、心拍数、ヘモグロビンなどが異常値に入っているので、運動と薬を飲み始めていただきますと言われ4種類の薬を処方された。それを見て、そんな悪いのですかと池田が言うと、正確には悪い可能性が高いので、白か黒かはっきりさせた方があなたのためだと冷静に言った。そして煙草は吸ってますかと言われ、今は、たまにですが、仕事していた7年前は1日1箱くらいすっていたと言った。


 お酒はと聞かれ仕事時代、1日200ml位というと、ビールですか日本酒ですかウイスキーですかと聞かれ、ブランデーですと言うと、それで、ガンマーGPTがこんなに高いのですねと納得していた。あなたは成人病のデパートみたいですねと先生が言うと先生上手いこと言いますねと笑うと、笑い事ではありませんとピシャリと言われた。それを聞いて検査は仕方ないですが、私は痛み止めの薬以外飲んだ事ないのでと言うと、そんなの関係ない。


 糖尿病、高血圧、高脂血症の領域に入っている検査値だと説明した。精密検査のあいてる日程を調べ最短の10月26,27日、1泊2日で検査しますと言われた。これは選択の余地はないのですかと先生に聞いたが、そうですと言われ、しぶしぶ了解した。そして10月26日に入院して翌日の夕方17時に自宅へ帰ってきた。検査結果は10月30日に知らせるので来て下さいと言われたと話していた。その時ついてきてくれよなと世之介に頼むので仕方ない奴だな笑いながら言った。


 10月30日に世之介がついて内科外来に入るとCT検査で肺に腫瘍が見られると言った。そこで池田がガンですかと聞くと組織検査してないのでわからないと言い、今日、やっていきますかと聞くのでハイと言った。すると看護婦さんを呼んで何やら話をして午後15時から病室で麻酔をかけ肺の組織をピンセットのようなものでつまみ出し、それを調べると言った。そう言う事で、今晩、泊まって下さいと言われ、了解した。


 翌日10時過ぎに池田君が世之介の所へ来て肺をピンセットでひっかいたので麻酔が切れたとき痛くてたまらなかったと言った。でもこれで検査は終了と言われたと安心した。それから1週間後、電話で11月6日、午後の呼吸器内科の専門が入りに来る様に言われ、世之介がついていき外来に入った。そして担当の先生が、あっさりと悪性ですと言い池田が状態は、どの程度と聞くと悪性の分類の真ん中の2だと言った。切除手術しますと言った。


 他に転移するかどうかは、あなたの免疫力がどの程度あるか不明なので、一概に言いにくいのですが40%くらいですかねと言った。40%って10人中4人と言う事と聞き直すとその通りですと言われ、かなり落ち込んでいた。あと3年、5年、早かった10%以下になったのにと言った。そして手術日は2009年12月19日を午前10時を予約したと話した。良いですねと池田に言うとわかりましたと答えた。


 それを聞いた後、世之介に手術日に一緒に来てくれるよなと言うので断るわけにはいかないだろうと答えた。そして他に知らせる肉親はいないのかと聞くと8つ下の妹がいるが知らせたくないと言った。両親は既に他界していないと言った。12月19日9時45分に世之介は池田君の病室に行き、励まして手術室の外で待っていると伝えた。そして13時過ぎに手術室のランプが消えて終了したことがわかった。麻酔がかかっていて痛々しい姿に鳥肌が立った。


 そして担当する看護婦に今日は大変だろうから、このまま帰ったと伝えて欲しいと告げ、いつ頃面会に来たら良いでしょうかと聞くと5日後位で良いのではないかと教えてくれた。そこで12月24日の10時頃に来る、聞かれたら答えて欲しいと告げ帰った。12月24日に池田君の病室を訪ねると、歩き始めていた。最初の1,2日は痛みが残ったが、やがて消えたと言った。


 そして7日目にレントゲン検査と採血検査を見て、退院できるかを決めるそうだと言った。1人身なので遅い方がありがたいと医者と看護婦に伝えたと笑って話した。だから、もう見舞いに来なくて良いよと世之介に告げた。家はすぐ近くだから何かあった、すぐ連絡しろと世之介が言うと目頭を熱くしていた。

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