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寿町の星  作者: 播磨王65
23/31

23話:豪ドル円の取引とみなとみらい高層マンション入居

 そして2009年となった。世之介にソニーバンクの娘、陽子から1月13日の夜、豪ドル円が60円を切ったので、買い時が近きと言われた。翌日、池田君から同じ内容の電話が入った。その後、注意深く、豪ドル円を見ていた2月2日に、57円で175万豪ドルを買って、世之介の残金が26922万円、池田の残金が21922万円となった。2009年2月1日に世之介の住んでいる3DKの橫浜市営団地で建て替え工事の知らせが届いた。


 来年度、2009年4月から建て替え工事を始めると言う知らせが届き、建て替える2年間、住居を移る様にとの要請が届いた。確かにマンションといえども50年近い築年数では、やむを得ない考えて同意書にハンコを押して送った。そんな2009年2月3日に池田君から世之介に電話が入り、一度、会って話がしたいと言った。そこで2月4日に橫浜駅で会い、スカイビルの寿司屋へ行き、個室に入った。


 池田が、実は、橫浜、みなとみらいに2004年に出来たばかりの高級マンション、MMタワーを買った中国人富裕層が、アメリカの株の暴落で大きな損害を受けたようで、売りたいと言う話がN証券の関連のN不動産の昔からの友人から入ったというのだ。一番良い部屋は、購入時、1億円の3LDK92平米、マンションの真ん中位の高さの部屋で海側だという。その他、4軒が売りに出ていると言う。その他2LDK、83平米が8千万円から9千万円だと教えてくれた。


 購入条件は即金決済だと言うことだった。そして、2LDKの海側を池田が買いたいと言い、夢想も3億円持っているのだから買わないかと言った。話を聞くと、池田はN証券時代、会社から家賃補助が出るので、ずっと東京で駅から、ちょっと遠い12万円で賃貸マンションで生活していたと話した。夢想が、うちは、古い橫浜市営団地3DKで家賃が7万円だと言った。それなら話は早いと言った。そして、詳しい見取り図を見せてくれ、夢想が南側の1億円の3LDK92平米を買った。


 その直ぐ近くの山側の2LDK、83平米が8千2百万円で良いと言った。いつまで答えなければならないというと良い物件だから3日以内と言った。資料は2部あるからと言い資料をくれた。そして寿司をご馳走になって、帰った。家に帰って、その話をすると、奥さんは1億円もするマンションと驚いていたが、兼松幸子さんは、素晴らしい話じゃないかと資料をしっかりと見ていた。そして、明日、電話して、見学させてもらおうかと言うと、そうねと言った。


 確かに見るだけは無料だしねと奥さんが笑いながら言った。翌朝、N不動産に電話すると見学をお受けしますと言い、明日の午前9時から11時ならご覧いただけますと言ったので、お願いした。車で出かけると、場所は、なんとパシフィコ横浜の前、みなとみらい駅までも徒歩数分と最高の立地、しかも、けいゆう病院も目と鼻の先ではないか。これには、奥さんも驚いていた。そして、担当者が夢想さんですか聞くので、そうですと言い3人様の見学ですねと確認した。


 そして、直ぐに歩き出して、最初に一番高い、海側の3LDKの部屋を見せてくれた。そこからの景色、まるで高級ホテルと言った感じで申し分なかった。その後、2DKのマンションも見せてくれたが、このマンション自体の立地が良いので北側でさえなければ全く問題なかった。見学後、N不動産の担当者にお礼を言い近日中に返事するというと吉報をお待ちしていますと言われた。その話を夢想は善一と陽子に連絡すると、みなとみらいのMMタワーズと言って、陽子は驚いていた。


 善一も、すごい所に引っ越すねと言い、引っ越したら、是非、お邪魔しますと言った。同居人の兼松幸子さんが素晴らしい事ねと自分の事のように喜んでくれた。私も家賃払いますというので、美味しい料理をいただいていますので結構ですと世之介が言った。翌朝、マンション部屋を案内してくれた池田君の旧友に電話して、買うと言い、早急に会いたいというと今晩20時にMMタワーへ必要書類とハンコ持参で、おこし下さいと言われた。


 その晩、MMタワーの1室で必要書類を提出し、書類にハンコを押して契約が成立したので明後日以降なら、いつでも引っ越せますと言われた。2月12日に引越する手配をとり2月11日に朝8時過ぎに、引越業者の8tトラックと6人の若者が保土ケ谷の橫浜市営団地の世之介の部屋に来て2階のマンションから、手早く、荷物をトラックに積み込んで12時前に終了して、みなとみらい、MMタワーへ向かい13時前に到着して荷物を下ろし始めてた。


 18時前には荷物を完全な形で部屋に運び入れてくれた。池田君は4tトラックで、その翌日に1人で引っ越して来た。2月12日に池田君と夢想家の3人で近くのレストランで引越祝いをして一緒に食事した。そして翌朝から陽が上がり暖かくなる昼に防寒着を着て、このマンションを出てインターコンチネンタルホテルの海側を30分散歩するのを日課にした。しかし、池田は、きついと言って週に1、2度、顔を見せていた。


 兼松、おばあちゃんは健脚で中華街まで往復40分を歩いた。そして5月になるとバラのシーズンで山下公園、港の見える丘公園へ出かけては、きれいな写真をとってきて、楽しんだ。そして今年、エスティマが10年目に入るので、また、新型のエスティマハイブリッドに買い換えた。

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