インターバル’’
番外編です。
読まなくても全く問題ないです。
今日妻は、息子と二駅向こうの自然公園に行くそうだ。
一緒に行こうと思ったら、仕事で疲れてるでしょう家でゆっくりしていて、とやんわり断られた。
僕は言いたいことを全て飲み込んで、分かったと言う。
今日もまた、内藤に会いに行くことにする。
妻と結婚したのは「それが正解」と分かったからだ。
実際に妻も息子も幸せそうだ。ふたりが幸せそうだと僕も嬉しい。
僕も、嬉しい。
多分。
今のこの状態は「良いこと」なのだろうか。
僕はずっと悩んで、それでも答えが出ず、人に相談できずにいた。
そこで耳にしたのが時計店だ。
タイムスリップできる。人智を超えた力。
何人も利用したことを知っているのに、僕が利用できないことを最初は不満に思っていた。
今はどうだろう。内藤と仲良くなり、不満は和らいでいた。
あの笑顔を見るまでは。
内藤に会うことも「正解」だと分かっている。
なぜ。
あの笑顔を見て、自分のいる世界とは違う世界があるのだと実感したのに。
怖いと、思ったのに。
「正解」だと分かった。
僕は多分、迷っているんだろう。
勇気が出ない。先に進む勇気がないんだ。
そんなことを考えている間に時計店に着いてしまった。
内藤と話せば、先が開けるような気がする。
そんな裏付けのない予感と共にドアに手をかける。
この強盗も逃げ出すであろう重いドアを……
ドアは、
音もなくひらりと開いた。
読まなくても問題ないですがプロローグです。




