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わすれる

続き

学校に授業終了のチャイムが鳴り響く。

有馬、武市、俺で部活に向かっているところだ。


「んー!夏休み明けてからの授業長く感じるなー」


たしかにそれは俺も強く共感する。

「それに授業の後の部活ってなんかやる気でないんだよな」


「いや、照井の場合授業あってもなくても変わらないと思うが」


「それ!!」


正論を言われてしまった。が、俺は練習が嫌いなだけで、野球が嫌いなわけじゃない。ちなみに前も言った。


「前から思ってたんだけど、照井って野球のなにが好きなんだ?」


「それ!!」


武市が不思議そうに質問してきた。なんと答えればいいのか、一瞬わからなくなったがしっかりと答えた。


「野球やってると、何も考えられない時があって、俺はその時間がたまらなく好きなんだ。見るにしてもやるにしても必ずその瞬間があって、その瞬間だけは余計なことは全て頭から抜けるんだよ。そこが好きだ。」


「へー、ちゃんとした理由があったんだな」


「それ!!」


なかったらそもそも部活やってませんよっと。

さて、練習始めるかー



練習終了後



「おい、今日トレーニングなんて聞いてないんだけど」


「ソレェ」


吐きそうな顔で有馬が俺の言葉に必死に相槌を打ってくる。

少しひどい話だが、辛い表情をしている有馬はとても面白い。

例えるならハリー・ポ○ターのディ○ンターがふな○しーにキスをしている感じだ。分かりにくいけど、まとめると面白い。


「大丈夫かよ有馬、頼むから吐くなよ。そういえば武市どうしたんだよ」


「武市なら…うっぷ、監督によば…オロロロロ…れてたよ」


「吐きながら喋んなくていいから。ほら水」

すると有馬は親指を立ててパンチしてきた。

だから直接いいねすんじゃねぇ。


「うぅ、なんかあったのかなー武市」


「そうじゃねーの」


「ごめん、照井、出る」


また有馬が嗚咽を漏らしながら少し前かがみになった。

吐くなこれは。


「ほら、深呼吸しろ」

背中をさすってやるか。そう思った瞬間 …


ジョワワワワワワワワ〜


えっ、出るってそっち?嘘っしょ。





盛大に漏らした有馬を送ってからトレーニングで追い込んだ足にムチ打ちながら俺は家までの道のりを歩いてた。すると後ろから声がかかった。


「あ!健吾くん!」


同じクラスの美里野未鈴だった。中学校から一緒だった。らしい。


「あぁ、えと…美里野さん、なにしてるの?」


「さっき塾のテスト受けてきたの!それで今はその帰り!」


なるほどね、塾に行ってるってことは頭がそんな良くないのかな。まあそんなこと聞いたら失礼だから言わないけど。


「頭悪いの?」


ま〜た、やったよ。


「い、一応学力学年一位なんだけど…それも知らなかったりする?」


「いや、知らない」


「そ、そっかー、まあとりあえず!私頭そこそこ良いんだよ!

覚えといてね!」


覚えといて俺に得はあるのか?と言いそうになったがここは我慢した。話がすんだっぽい雰囲気になったので俺は帰る!

姿勢に入ろうとしたら


「ねぇ!…その、入学式の事、覚えてる?」


「いや?特になにも覚えてないけど」


「だよね、流石に忘れちゃったか。じゃあね!また明日!」


「また明日」


入学式、なんかあったっけ?俺が覚えてんのは二人の男性が個室のトイレに入った後に遠吠えのような声が聞こえた事ぐらいだ。















まだまだいくぜー

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