第18話〜海に行こう①〜
寒い時に暑い時期の話書くと違和感あるwww
朋と買い物デート中に、晃太先輩と遭遇。
そして何故か晃太先輩の彼女柊先輩のプライベートビーチに招待されてしまった。
そしてあっという間にそのプライベートビーチへの出発日に。
柊先輩は自宅まで迎えに来てくれるらしいので、俺と朋は自宅前で荷物を持って待っていた。
……今日の朋は髪を後ろで束ね、白と紺のボーダー柄タンクトップに上からピンクのサマーパーカーを羽織り、七分のジーンズにビーチサンダルと夏っぽい格好で実に可愛い!うん!
俺は白いTシャツと迷彩っぽい柄の半ズボン。
お互いにラフな格好。
そしてお互いにリュックに数日分の着替えと海で使えそうな物を幾つか……
柊先輩から金は一切持って来なくて平気と言われたので無一文。
後、これからお世話になるので、柊先輩へ、一応菓子折りを用意した……水羊羹。
晃太先輩曰く、柊先輩は水羊羹が大好物らしい。
「…陽、プライベートビーチってどんな所なんだろうね…」
「…うん、てゅーか…日本なのか海外なのかも教えてくれないからピンとこない…」
柊先輩にいくら聞いても着いてからのお楽しみとの事で、情報が全く無い。
「…あ、陽。なんかあっちから車が来たよ?あれかな?」
「…お、本当だ……ってあの車ってまさか……」
朋が指差す方向に目を向けると、1台の真っ白い外国車っぽいのが、自宅前の正面にある車道の右の方向から、此方に近づいて来て俺達の真ん前で停まった。
「「……………な、長っ!!!」」
俺と朋が声をハモらせ言った最初の感想は長いだった…
まさに言葉通り車が長い!普通の乗用車2…いや3台分位はありそうな……これってリムジン!?
「…わぁ〜…すごぉ〜い……陽、これってリムジンだよね?…初めて見たぁ……」
「…う、うん……俺も…初めて見た……すげー……」
目の前の現実離れした物を見て、ボーゼンと溜め息を吐いた。
……ガチャッ!!
呆然としていたら、先頭の方の運転席と助手席の扉が開き、運転席側からは金髪ロングの助手席側からは茶髪ショートのメイドさんが降りてきて、俺達の目の前まで来ると……
「…千堂陽斗様、百瀬朋花様ですね?」
「「……は、はい!!」」
金髪ロングのメイドさんが姿勢正しく頭を下げると、名前を確認してきたのでハモって返事をする俺と朋。
「…それではお荷物をお預かりします。」
もう1人の茶髪ショートのメイドさんが俺達の荷物を受け取ると、軽々と後ろのトランクの方に持っていってしまった…すげ……
……ガチャッ
「…では千堂様、百瀬様。……どうぞお乗りくださいませ。」
金髪ロングのメイドさんが、ちょうど俺達の目の前辺りの扉を開けて頭を下げながら招いている。
「…あ、は、はい!し、失礼します!」
「…あ、ありがとございます…」
俺達は恐縮しながらリムジンに乗り込むと……
中は広く窓にはカーテンまで付いていて、座席はソファーみたいなのがたくさん敷き詰められていた…
中央にはテーブル、他に冷蔵庫やテレビまで……
よく見ると奥の方に縮こまって座っている2人の人影が……
「…ヒロ、大原さん。……どうしたの?」
「……あ、は、陽…はぁ〜…」
「…朋ぉ〜…千堂くんも…はぁ〜…」
2人は借りてきた猫のように大人しいとゆーか……
なんかソワソワと落ち着かないとゆーか…
「…な、なんだよコレよ……オレ達みたいな小市民が乗っていいのか?」
「…これ、汚したら…わたしのお小遣いじゃ弁償できない……」
2人は真っ青になりながらリムジンの豪華さに圧倒されていたようだ。
「…ん?あれ?ヒロと大原さんだけ?…晃太先輩達とかは?」
「…あ、咲良お嬢様や晃太様、他の皆様は別の車でお迎えして既に港へと向かっております。」
扉を開けてくれた金髪ロングのメイドさんが教えてくれた。
って事は俺達4人だけなのに、こんな凄いリムジンでお迎えに来てくれたのか…恐縮過ぎる。
……そして車は発進したが、港に到着するまでヒロと大原さんは一言も言葉を発する事はなかった。
〜港〜
港に到着し、リムジンから降りると数人の男女の集団がなんかデカイクルーザーの付近で会話をしているのが見え…
「…お〜い…陽斗ぉ〜…」
その中にいる1人の男…晃太先輩が俺達に手を振っていた。
俺達はメイドさん達から荷物を受け取り、みんなの所へ向かう。
集まっていた中に、東雲生徒会長や上野先輩に小嶋さんのカップルも……
「…晃太先輩。…あ、柊先輩、今日はお招きありがとうございます…。」
晃太先輩に近づくと隣に柊先輩がいたので挨拶し…
「…あのこれ……つまらない物ですが……今日、お招きいただいたお礼です…」
「…あら。……そんな気を遣わなくてもよろしいのに……」
柊先輩は俺が差し出した紙袋を苦笑い気味に受け取り……
「…あ、いやそんな大した物ではないんで……水羊羹なんですけど…」
「……!!!!……み、み、水よ…」
柊先輩の目の色が変わった…本当に好物なんだな…
…と晃太先輩の後ろの方にいた2人の女性がこっちに近づいて来て……
「…こんにちわ〜君たち同じ学校なんだよね?私は篠宮那緒。…3年生だから君たちの先輩になります♪今日からよろしくね♪」
と茶髪サイドテールの女性が元気に挨拶してきて…
「…私も3年生の藤間綾乃です。……みんなよろしくお願いします♪」
と茶髪セミロングの女性が大人しめな挨拶をしてきた。
この2人も晃太先輩の彼女らしく、本当に彼女さん4人もいたんだ…
俺達も順々に自己紹介をしていく……
…こうして集まったのは……俺と朋、ヒロ、大原さん、上野先輩に小嶋さん。
それから主賓グループになる晃太先輩に東雲先輩、柊先輩、篠宮先輩、藤間先輩と………
「……あ、あれ?平沢先生?どうしてここに?……あ、先生も一緒に行くんですか?」
朋が集団の後方に、ウチの学校の英語教師の平沢先生がいるのに気づいた。
髪を1つの三つ編みに束ね、眼鏡を掛けてる女性、平沢明日香先生が焦ったように此方を見て……
「……え、えっと〜…その…ほ、ほら!…子供だけだと何かあった時に…そのね?…大人が1人いた方が……その……そう引率として……ね?……ね、ねえ晃……あ、一条くん?」
「…あ、そ、そう!引率として……そう!うん!」
「…???…はぁ…そうなんですか…?…」
何か妙に慌てている様子に俺と朋は顔を見合せ首を傾げた。
引率は別に構わないけど、何であんなに挙動不審に…?
晃太先輩や彼女さん達もなんか慌てているような…?
ま、いっか……
「…それでは皆さん。出発しますのでお乗りになってくださいまし。」
柊先輩の号令のもと、停泊されてるクルーザーに乗り込む。
……しかしデカイクルーザーだなぁ……柊先輩って本当にすげー金持ちのお嬢様なんだなぁ…
「…陽、凄いね♪…リムジンにも乗っちゃったし…こんな凄い船に乗るのも初めてだし……楽しみだね♪」
朋は若干興奮気味で、瞳をキラキラと輝かせ、わくわくとした様子だ。
……よく考えると朋と海に行くのも久しぶりだなぁ……
朋はわくわくしてるみたいだが、俺は内心何処かドキドキしていた……
それはこの旅行で1つの目標を建てていたのだ……
……それは………朋と…………キ、キ、キス………すること………てゅーか…キス…したい。
第18話終
リムジンとか乗ったことないので、全て想像ですwww




