第16話〜肌色多めな着せ替え〜
今寒いのに、作中は夏休みwww
朋との初デートはいきなりプリクラを撮ることに。
最後に頬っぺにちゅーされたのはかなりビックリしたけど。
……その後エアホッケーやUFOキャッチャー等で2人楽しく遊んでから移動。
本屋やアンティークショップ等を見て回り、気づいたらお昼を過ぎていた。
楽しい時間は過ぎるのが早いって本当だな。
……一度1Fに戻り、昼食にする事に…。
〜1F・飲食店スペース〜
「…お店いっぱいあるね……朋、何食べよっか?」
「……うぅ〜ん……何がいいかなぁ…」
ファーストフードやピザ屋、中華料理に洋食店、たこ焼きやお好み焼き。
ドーナッツ屋やクレープ屋、パンケーキのお店まで並んでいて、目移りしてしまう。
「…私はピザが食べたいな」
「…俺はハンバーガーにしよっかな……半分っこして分けて食べる?」
「…あ、うん。そうしよ♪」
……それぞれ食べたい物とジュースを買って、イートスペースに移動し昼食を始めた。
「…陽、はい♪あ〜ん……」
「……あー…むぐ…もぐもぐ……あ、このピザ美味いね。」
「…ね♪美味しいよね。」
朋がピザの一切れをあーんで食べさせてくれたのは、思いの外美味しいかった。
「…はい朋も。あーん。」
「…あー…はむ……もぐもぐ……うん、ハンバーガーも久しぶりに食べたけど、美味しいね♪」
ハンバーガーを食べやすいように小さく切って朋の口元に運ぶと、可愛らしく口を開けて食べる朋。
………なんかすっかりあーんに慣れてしまったのか、照れが無くなってるな俺……
…てかふと周りのイートスペースを見ると俺達みたいなカップルが多数いて、俺達に触発されたのかあーんが連発されていった……
「…食べたら次は朋の目的の衣服店に行く?」
「…うん♪」
ああ…返事も可愛いなぁ…幸せってこーゆー事を言うのかな…
「…そういえば朋の買いたい物って何?…あ、衣服店だから洋服とか?」
「……え、えっと………ま、まだ内緒…行ってから…教えるね?」
「…え?……な、内緒……そ、そう…?」
何故か買う物を聞いただけなのに、頬を赤くして照れるような感じで秘密にされてしまった。
……なんだろ?衣服店で買う物で照れる要素のある物って………ま、まさか…下着!?
ど、どうしよう!?もし本当に下着だったら気まずさ半端ないんだが……
やや戦々恐々しながら食事を進めた……
〜2F・衣服店〜
……そして当初の目的場所である衣服店に到着。
………そして周りを見渡すと、多数のマネキンがカラフルな布地を纏って並んでいたり、ビーチをイメージした看板等が設置されていた。
……つまり水着売り場だった。
「…あ、あの〜…朋が買いたい物って……」
「…う、うん……水着。」
まさか朋の買いたい物が水着だったとは…
可愛い系やセクシー系…かなり際どい水着まで並んでいる。
下着よりはマシかな?…いや面積でいったら下着も水着もあまり大差ないか。
「…えっと……せ、せっかく陽の……こ、恋人になれたから……海とかプールも行きたいなぁ……って……だ、だから陽にも…一緒に選んでほしくて……」
「………朋」
もじもじしながらチラチラと此方を見つつ照れたように言う朋。
内心は朋自身も、恋人とはいえ男と来るのは恥ずかしかったのかもな……
「…分かったよ朋……それじゃあ……ん?あれ?……あの朋、今……なんて……?」
なんか聞き間違いでなければ朋、俺に……選んでって言った…?
「…えっと…だから……は、陽にも……一緒に選んでほしいの……ダメ……かな…?」
やっぱ聞き間違いではなかったぁーーー!!
「……え、お、俺も!?一緒に!?選ぶの…?…い、いやでも女性用の水着売り場に、男の俺がいるのはまずいんじゃない…?」
「…え?…でもカップルで水着選んでる人達けっこういるよ?……あ、ほら。」
朋が指摘するので、売り場をよく見ると……
確かにカップルで男が選んでいる光景がチラホラと……
「…ホ、ホントだ……けっこういる……あ!?……あ、あのカップル……一緒に更衣室にまで入っていってるけど…」
「…わぁ…ホントだぁ……あ!は、陽はあそこまでしなくていいからね……」
「…ああ…うん…はい…。」
さすがにそこまでする度胸はまだありません。
とりあえず朋と一緒に水着を選ぶことにはなってしまった。
「…どんなのがいいかなぁ〜♪……」
「……………」
朋と並んでハンガーに掛かってる大量の水着を選別中。
実に楽しそうに水着を選び見ている朋とは対象的に、俺は目の前の水着の束に目を白黒させていた。
うわぁ〜…水着って…ホントに下着と同じ位に、布の面積が少ないけど、こんなの男の俺が触っていいのか…
うぅ〜ん……しかし種類が多いなぁ…。
……要は朋が人前で着る水着を選ぶワケだから……
うわっ!?なんだこの水着は……ほとんど布地が無い。
これでは大事な所が隠れないんじゃ…
こ、こっちはTバック……だ、ダメだ!こんな大胆なの朋には着せられない!
かといってワンピースタイプは……なんとなく朋の感じとは違うような……
朋はビキニタイプの方が絶対似合うな!うん!
いつの間にか熱心に水着選びをしていた俺は、声が洩れてる事に気がついていなかった。
「…うぅ〜ん……これは…ダメだなぁ……朋の肌や可愛い姿を他の男に見せんのは絶対嫌だし……あ、これ位なら……」
「…は、陽…………えへへ♪」
「……ん?……どうしたの朋?……なんか嬉しそうだね?」
「…ん〜?……ふふ♪なんでもなぁ〜い〜……えへへ♪」
「…………?」
朋は急に、頬を赤く染めながらニコニコと上機嫌になっていた。
ん〜?…まぁなんか楽しそうだし、いっか……
「……お。……これは…」
色々見ていると1セットの水着が目に留まる。
ビキニタイプでブラの縁の部分にヒラヒラとしたフリルがあしらわれ、ブラの中央にはリボンが付いている。
パンツの方にはフリルが二重になっていてスカートみたくなっていた。
そんなに露出も高めではないし…デザイン的にも朋に似合いそうだな……よし。
「……と、朋。……この水着……どうかな…?」
「……ん?どれ?」
水着をハンガーごとフックバーから外して朋に見せる。
「…あ。可愛い〜♪…これ良いね〜…わぁ〜」
朋はハンガーから外して水着を隈無くチェックしている。
……ブラのサイズを見ているようだ…
そ、そっか…と、朋はその…明らかに平均よりも大きいからな…
「…陽。……この水着って他にも色あるの?」
「…え?色?……あ、色ね。……えっと…あ、あるみたいだよ。」
朋に渡したのは黄色で、他に水色、白にピンクの計4色があった。
「…ん〜〜……ねえ陽。…何色がいいかなぁ?」
「…え!?……うぅ〜ん……そ、そうだなぁ……」
頭の中で妄想を膨らませ、朋がこの水着を着てるのを思い浮かべる……
「……この水着なら……黄色かな…」
「…あ。やっぱり?…私も黄色かなぁ〜…って思ってた。……えへへ♪」
おし!朋と意見が一致した!……良かったぁ〜…こーゆーので意見合わないとなんか嫌だしな…
……この後、更に何着かの水着を選び、試着する事に………
「…じゃあ試着してみるね。」
「…うん。……………お?」
朋が試着室に入ろうとした時、その近くに合ったヒラヒラとしたキャミソールみたいな水着が、視界に入り……
おお!これもなんか可愛くて朋に似合いそうだな……
これも試着してもらおうかな……
慌ててハンガーごと水着を取って、朋に駆け寄り……
「……朋!……もう1着可愛いのあったから、これも着てみて?」
「…あ。分かった。……ありがと……じゃあちょっと待っててね?」
………シャアァァッ!
俺から水着を受け取りカーテンを閉める朋。
………この時、先程最後に選んだ水着を慌てて取った為、隣にあった水着と間違えて取って、朋に渡していた事に気がついていなかった……。
……数分後。
……更衣室の近くにある椅子に座り朋を待つ。
……あの布1枚の向こうで朋は着替えているのか…
水着に着替えるって事は……やはり……裸になるワケで………っていかん!!何を想像しているんだ俺は!?
「…陽ぅ〜……いいよ〜」
「…は、はい!?」
変な想像している時に朋から声を掛けられ、声が裏返った返事になってしまった。
慌てて椅子から立ち上がり、更衣室の前に行くと……
「…陽、開けていいよ?」
「…え!?……あ、わ、分かった。」
まさか俺が開けるとは……とりあえず言われるままに更衣室のカーテンを左右に広げる。
……シャアァァッ!
「……お、おお…」
「…えへへ……ど、どうかな……?」
カーテンを開けると、朋が最初に選んだ黄色のフリル水着を身に纏って、モジモジとしながら立っていた。
……目の前にいるのは天使か天女に思えるように綺麗で美しかった…
「…う、うん…可愛いよ朋……似合ってる…」
俺はコケティッシュな水着姿の朋に、見とれるようにポ〜ッとした感じで感想を述べていた。
「…ありがと陽……嬉しい………あ、じゃあ……次のも……着てみるね…」
はにかんだように頬を赤くしながらお礼を言う朋。
そして次の水着に着替える為に再びカーテンを閉めていく…
ヤバい……こんなのが…まだ続くのか……
まだ1枚目なのに、既に悩殺されてしまったかも……
━━……この後も朋の肌色が多めなセクシーファッションショーが続いていき、俺の精神力ライフは削られていった……
そして最後の1枚になり……
ああ……凄いなぁ…俺は今…人生で一番…幸せな時間を過ごしているなぁ……ピンク色的にね……
まさか朋が…こんなに多数の水着姿を見せてくれるなんて…
これ当分夢に見そうだなぁ…
……んん?朋、遅いな…?
最初は洋服から水着に着替えるから時間掛かったけど…
2枚目以降は水着から水着に着替えるからそんなに時間は掛かってない。
今も水着から水着だから、もう終わっててもいいハズなんだが…
「…は、陽ぅ〜……あ、あの〜……」
「……ん?朋、着替え終わった?」
朋に呼ばれ、更衣室の前に立ったが……何か声の感じが少しおかしかったな…?戸惑っているみたいに聞こえたような…
「…陽……あの…あのね?」
「……ん?ど、どうしたの朋…?」
カーテンを少しだけ開けて顔だけ出してきたが、かなり真っ赤になっていて困惑の表情の朋。
「…あ、あの…こ、この…み、み、水着…あの…ちょっと…は、は、恥ずかしい…ってゆーか…」
「…恥ずかしい…?」
順番的に最後に選んだフリフリキャミソールっぽい水着だよな?
…恥ずかしいって…露出控え目だし…デザイン的に少し子供っぽかったかな…?
「…朋に似合うと思ったけど……子供っぽかったかな?」
「…え!?似合…!?…子供っぽ!?…えっと、えと!?……」
俺の言葉を聞いて、更に困惑しだす朋。
ど、どうしたんだろ?なんか変なこと言ったかな?
「……うぅ〜………ん〜……は、陽……あ、あの…カーテン開けて…」
「…う、うん?……じゃあ…開けるよ…?」
何か決心したように朋から許可が出たので、更衣室のカーテンをゆっくり開けて、現れた朋の姿に目線を向けると……
「………え?………え!?ええ!?…ちょっ!?な、なに、あれ!?」
「…うぅ〜……恥ずかしい……」
更衣室の中にいる朋は顔を耳まで赤くしながら、恥ずかしそうに身体を捩り両手で身体を隠そうとしていた。
それもそのハズだ……朋が着ている水着は俺が選んだキャミソールタイプのではなく、布の面積は殆どない裸に近いような極小の白い水着……マイクロビキニだった。
俺は一瞬で目を釘付けにされて、離せなかった。
大好き女の子のセクシーショットは破壊力抜群で、鼻血が出そうな位に興奮していた。……ってちょっとまて!?と、朋は何でマイクロビキニを!?
「…ちょっ朋!?…な、なにその水着は!?」
「…な、なにって……陽が最後に渡してきた水着だよ?」
「………は!?…あれ!?…な!?……ちょっ、ちょっと待ってて!!」
朋の言葉を聞いてから慌ててカーテンを閉め、さっきのキャミソール水着のあった場所に行くと…
キャミソール水着のすぐ隣にマイクロビキニとかのセクシー水着が並んでいた。
どうやら俺は間違えて水着を取り朋に渡していたみたいだ。
本来渡すハズだった方のキャミソール水着を持って更衣室に向かい……
更衣室の前に立って閉じたままのカーテンに水着を差し入れ……
「……朋、ごめん……渡す水着間違えた……それじゃなくて……こっちを渡すつもりだったんだ………本当に……ごめんなさい…」
「……え?え?…あれ?…えっと…じゃあ…こ、この水着…は?」
「…それは…間違えて…渡したヤツで…全く関係ない……です」
「………ええーーーー!!??……やぁあーーーん」
更衣室から朋の悲鳴が絶叫したのだった………
〜2F・ラウンジスペース〜
「…朋、本当にごめんね……」
「…はうぅ〜………」
マイクロビキニから洋服に着替えてから、一旦2階に設置されてる共有休憩スペース移動し、そこにあるベンチに並んで座り、朋の気分を落ち着かせていた……
朋は茹でダコのように真っ赤になり、両頬に両手を当てて悶えていた……
「……おかしいと思ったんだぁ……あ、あんな…エッチな水着……可愛いとか……」
「……で、でもまさか……本当に……着るなんて……」
「……だ、だって……陽が選んでくれたから……」
な、なんて健気で良い子なんだ朋は……
感動しつつも瞼には、マイクロビキニ姿の朋がしっかり焼き付いてしまっていた。
……この後、朋の気分が落ち着いたので再び水着売り場に戻り買い物を再開。
結局最初に選んだ黄色のフリルビキニを買うことに。
会計コーナーに行こうとした時……
「…あ、朋。……その水着代、俺が出すよ。……さっきのお詫びの意味もこめて…」
「…え?……そんな…いいよ別に…さっきのは間違いだったんだし……」
「…いやお願い出させて?…俺の気が済まない。……朋にあんな恥ずかしい格好させちゃったんだし…ね?」
「…う〜……ん〜…じゃあ…お言葉に……甘えちゃっおかな……ありがと陽。」
さすがに彼女にあんな真似させて謝罪だけでは、男としていかんだろ。
……ふぅ…お金多めに持ってきて良かった…水着って布少ないのに、高いよね…………。
第16話終
マイクロビキニなんて売ってるのかな……




