7、仮装大会 ~陽の巻~
「このままじゃまずい」
俺は、一益と梁田に向かって言った。
二人はお互いの目を見合わせる。
梁田は姿勢を正した。
「我々の――稽古が生ぬるいという事でしょうか?」
いやいや。あれ以上やったら死んじゃうよね?
「そうじゃなくて……。
村の皆が、怯えてる」
「ああ……」
一益は天井を仰いだ。
梁田は「意味が分からない」という顔をしている。
そりゃそうか。ずっと恐れられる立場だったんだから。
「戦力は欲しい。梁田には感謝している。
だけど、村の皆とも仲良くやってほしいんだ」
みんないい人なんだ。それは、俺がよく知っている。
村の皆も。元盗賊団のメンバーも。
一人一人話せば、ものすごくいい奴らだ。
……だけど、水と油みたいに交わらないから……。
「和颯殿がそう言うから、村の奴らには乱暴しないよう、部下には徹底しているぜ」
不満そうに梁田が言った。
そうだ。その通りだ。
だから、盗賊団が悪いというよりは、村の皆が閉鎖的すぎるんだけど――。
「でも、村の皆はおびえている。
俺は、みんなが気持ちよく過ごせる場所が好きだ。
だから、このままじゃ、ダメだ」
俺は、断固として言い放った。
「というわけで、仮装大会をやることにした。
仮装して、みんなで踊りながら近隣の村をまわる。
全員、強制参加だ。
仮装も踊りも、本気でやれ。
恥ずかしがったり、中途半端な態度をとるのは許さない。
――俺も死ぬ気で参加する。
全員――思いっきり、ハッチャケてくれ!!」




