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第一章② 【設定】ヤバいって

YouTubeにて音声動画上げてます


OP「なりたい自分になればいい」


https://youtube.com/shorts/dFH4la04NC4


お手数ですがブラウザでコピペしてお聴きください

「ここは…どこだ?」

 夢を見ていたような気がする。

 どんな夢だったかは分からない。

 ただ…なんとなく悲しい、そんな感情だけが残っている。

「気が付きましたね」

 この声、ユーリ?

「ご主人様ぁ。良かった…」

 オレの右手を小さな両手で胸元にしっかり包んだ半泣きのメルリが傍にいた。

「ここは?」

「先ほどの酒場に併設された宿泊施設です」

「オレは…倒れたんだっけ」

「ええ、そうです。これを」


ゴト


 バスケットに載せられた…パン?…だよな、食べ物であろうもの、それと水がたっぷり入ったピッチャーとグラス。

「空腹でしたのでしょう。おそらくは、それで」

 そうか、空腹が原因だったか。

 やわらかツインボムに興奮して鼻血ドバーで貧血とかだったらもうお外になんか出られない。

「よっこいしょ。遠慮なくいただくぞ」

 起き上がるとお出しされたパンのような何かをがっつく。

「ご随意に。ハウウェル殿は、こちらの世界へ来たばかりなのですか?」

「オラシオンでいい。呼び捨てで構わない。その通りだ」

「分かりました。オラシオンはこの世界がどのようなものか、お分かりですか?」

「ゴクゴク…ぷはぁ、生き返った! いや死んでるんだっけ。さっぱり分からない。何だ、【設定】ってのは?」

「いきなり核心に入る前に、この世界全体のことを。この世界、言ってみればラノベの中のようなものです」

「異世界モノ?」

「おっしゃる通り。あなたは、いえ、僕も、死んでこの地へ飛ばされてきまました」

「なぜ?」

「それは分かりません。異世界モノのお約束、としか」

「なるほど」

「理解が早くて助かります。そして我々は、異世界モノラノベの登場人物、キャラクターだと思ってください」

「オレたちキャラなのか!」

「そのようなものです。そしてキャラだとすれば、必要になるのはその設定。設定無くしてキャラは成立しません」

「それはそうだ」

「しかし同時に、我々はラノベの作者でもあります」

「作者?」

「はい。なのでキャラである自分に自らの意思で【設定】を盛り込むことができます」

 淡々と語っていたユーリがグイッと身を乗り出す。

「すなわちここは『なりたい自分になれる世界』とでも言えましょう」

 顔近いよ。

「なりたい自分ねぇ…でもそれじゃぁいくらでも最強キャラを創れるってことじゃないか?」

「理屈の上ではそうなのですが、この世界で設定が被った場合、先にそれを創った方が有利、すなわち強いのです」

「早いもん勝ちか」

「それだけではありません。最強、とは何でしょう?」

「最強…案外難しいな」

「その通り。漠としたものではなく、具体的な強さ。場合によってはその具体性を担保するための数値設定なども必要になってきます」

「なんだか難しい話になってきたな」

「難しいのですよ、実際。せっかく強い力を与えたのに、他の能力と干渉しあって、結局発動しない、などということもありますから。それで、そうした試行錯誤の末、人それぞれに【設定】が施されることになるので、苦労して創り上げた設定を奪われるのは」

「面白くない、ということか」

「ええ。場合によってはそのキャラ自体のアイデンティティをも脅かしかねないですからね」

「…なぁ、キャラ自体を【設定】として奪うことってできるのか?」

「可能です。理屈の上では。しかし、そうしたキャラそれ自体の存続に関わるような重大な【設定】、【人格設定(コア)】は、よほど強力な力がない限り奪い取ることはできません」

「もし、奪われたら?」

「その時は…死にます。キャラとして。人としては二度目の死を迎えることになります」

「そうか…死ぬのか」

「ですから、この世界に於いて、【設定】というのは命の次、むしろ同じくらい大切なもの、と言えるのです。それをあなたは…要らないなどと…」

 呆れられたか。いや、ちょっと怒ってる?

「知らなかったのだから仕方ないだろう。それに、オレは他人の設定など興味ないからな」

「個人の考え方としてそれ自体は尊重しますが、ところで彼女は【設定】から生まれたものなのですか?」

 と、メルリの方を見る。ここまで黙って聞いていたメルリだが、いきなり自分の話になってキョトンとしている。

 メルリを『もの』呼ばわりされたのは気に入らないが、ここまでの話から察するに、自分に付き従う者も【設定】で創れるということなのだろう、もの呼ばわりも分からなくもない。

 だが

「それはどういう意味だ?」

 聞かずにはいられない。

 オレは【設定】だと思っていたからだ。

 そもそもオレに親しくしてくれる女の子がいること自体あり得ない話だからな。

 …自分で言ってて悲しくなるが。

「先ほど対峙したとき、正直あなたから奪えそうなのは名前しかなかったのです」

「どういうことだ? 【設定】って見えるのか?」

「見えますよ。そうでなければ書き加えたりできないですから」

「まじか? え? どうやんの?」

「慣れてくれば素の状態でも見えるようになりますが、あなたはまだこの世界に慣れてないですからね…目を瞑って自分の内面を見るように意識して…そう、坐禅の瞑想がそれに近いですかね」

 坐禅とは…これまたオレとは縁遠そうな話が来たコレ。

「そう難しい話でもないですよ。この世界なら誰でもできることですから」

 なんかバカにされているような気もするが…まぁまずはやってみるか。

 目を閉じ…自分の内面…って何じゃ?

 まぁオレはオレだし…と集中…何というか…ぼんやりと、いやだんだんクッキリとしてきた。

 さらに集中していくと内容が文字として見えてくる。

 その文字列は…例えば【騎士】だとか【17歳】であるとか、意味を持った言葉だな。

「見えていますか?」

「ああ、見えている。この文字列が【設定】ってヤツなのか?」

「そうです」

 こっちの【設定】はメルリのものか…

 見ていいのかな?という罪悪感があるのだが、そもそもオレが決めた事柄なのだから決めた本人が見て悪いことじゃないだろう。

 見れば…【耳が尖っていないエルフ】とか【ビクトリアン調ロングスカートのメイド服(濃紺)】とか。

 自分の性癖メモみたいでヤダな。

 【12歳】も設定なのか。

「メルリの設定もあるぞ? ちゃんと見ることができる」

「見ることはできるのです。ただ、僕から見えるものとあなたが見えるものの違いが、多分大きい」

「どういうことだ?」

「あなたは彼女を独立した個人として扱っていると思いますが、僕からはあなたの一部のように見えています」

「オレの、一部?」

「はい。ですから、【設定】としての彼女を奪うにはあなたの【設定】から切り分けるか、あなたの【設定】ごと奪わなくてはならない」

「つまり、オレを『殺す』必要がある、と」

「その通りです。僕にはそこまで強い力は無いですから。ただ、あなたはご自分の名前のついてはずいぶん無頓着でおられる。そうした、所有者が執着していない【設定】は奪いやすいのです」

「捨て設定、ってところか」

「そんな感じです」

「他人の【設定】ってのも見えんの?」

「発動していれば確実ですが、修練次第では」

「ふーん…なぁ、ユーリってなんでウサギなん?」

「ウサギが好きだったから、ですが、何か?」

「…そうか…いや、いいんだ」

 そんな理由で見た目をそんなにするんか。

「もっとも、見た目を【設定】するのも大変ですからね。分かりやすい記号としてこの姿、というのもあります」

「なるほどね…って、これ、【設定】を増やすにはどうしたらいいんだ?」

「念ずる、とでもいうんですかね、脳裏に思い描けば【設定】として記録されていきます。様子とか仕様とか、具体的にイメージすればするほどキレのあるというか輪郭のハッキリした扱いやすい【設定】になります」

「そうか…どれどれ…」

 再び脳内【設定】へ意識をダイブさせ、メルリのフォルダを覗いてみる。

 やっぱり多少の罪悪感はあるな。

 とはいえ…覗いて分かる、新事実。

 【設定】少なっ!

 そりゃそうか、あらすじすら決まってないのに設定だけ作っても広がらないからな。

 こんなに少なきゃ話題も無かろうに。

 どおりで会話が弾まないわけだ。

 いや、そもそもオレが苦手なんだ、メルリのせいにするようなことは言っちゃいかんな。


 …【設定】…足してみるか…?

 何事も経験、やってみなくちゃ分からんしな!


 【エロい】


 どどどどどうだ?


 …ん?

 今ベッドにオレ以外の体重がかかったような沈みを感知。

 左腕が柔らかな何かに挟み込まれる感触。

 感じる体温。

 …まさか


 目を開ける。

 視界に入るはメルリの大アップ。

《ご主人様は、どうしてメルリのカラダを求めて下さらないのです?》

 潤んだ青い瞳と潤った薄桃色の唇が、どちらも半開きでグイグイ迫ってくる。

「な… あ… ?」

 オレの左腕にはメリルの両腕が絡みつき、さらに聳える巨峰の谷間に挟まれ、完全にロックされた。

《メルリはもう殿方と愛し合えるカラダなのですよ?》

 言いながら耳に熱い吐息を浴びせてくる。

 潤んだ瞳を閉じ潤った唇を尖らせ準備万端バッチコーイ状態だ。

「チョ、マテ、メルリ、その、オレは」

《メルリは…もう待てません》

 左腕から解かれた腕の一つがオレの太ももへ着地、撫でさすりながら内側へ侵入してくる。

「ちょ、ユユユユユユーリ! たぁ、助けてくれぇっ!」

 マズい。

 非常にマズい。

 相手は12歳ぞよ?

 放っておいたらこっから先は18歳未満の皆さまにお見せできなくなる!

 というか股間の邪神が目醒めてしまう!

 助けてぇ!

 救助を懇願せんとユーリを見れば…

 …笑っとる。

 腹を抱えて、ゲラゲラと。

 おいコラ、そこのクール系メガネウサギ!

 そんなイメージ崩すような笑い方してないでオレを助けろ!

「ひぃー、ひぃー、今、【設定】書き足しましたね?」

「ああそうだ、ほんの出来心だったんだ、こんな、こんなことになるなんて、助けウグ」

 ああ…なんてことだ、オレの顔はその豊かな実りの間に埋められてしまった…これは…異世界から天国へ旅立てる…

 いやいや、そうじゃなく!

 メルリとこういう関係って罪深き何かを感じるんだ。

 慕われるのは嬉しいがこんな形じゃない、気がする。

 なんでかは知らんけど。

「ひぃぃぃ…【設定】は一度書いたら消せませんよ?」

むっ、むぐっぐぅ(な、何だって)?」

 顔がおっきなメロン2つの間にめり込んでいるからな、言葉にならん。

「ふぅぅぅ…笑いすぎて息苦しい…一度決めた設定は消すことはできません。ただ書き換えたり書き加えたりはできるのでそれで対処して下さい。うわ、涙出た」

むぐっぐ(分かった)!」

 落ちついてまた脳内フォルダへアクセスするんだ。

 ええい、平常心、平常心。

 鎮まれ我が邪神!

 じゃなく邪心!


【普段は清楚でおとなしいけど実はちょっと】


 を追加!

 ど、どうだ?

 ん?

 …圧が…消えた…(物理的に)

 目を開ける。

 メルリは…先ほどまでと同じように目の前のイスに座っている。

 あれ? さっきの何だったん?

 何事もなかったかのように、フツーに座ってるぞ?

 いや違う。俯いて耳まで真っ赤に。

 ユーリは…笑いすぎてイスから転げ落ちたのだろう、床から立ち上がり、いま着席。

「はぁっ、はぁっ…いや、こんなに笑ったの久しぶりですね。一年分の爆笑量を遥かに超えましたよ」

 うるせー! ゲリラ豪雨の記録的降水量みたいな言い方すんなっ!

「メ…ルリ…な…なんとはしたないことを…」

 メルリの両手は膝の上で握られプルプル震えている。

「メルリ! すまん! 今のは全面的にオレが悪いっ!」

 オレは頭の上で手を合わせ平身低頭だ。

「いえ、ご主人様が悪いわけでは」

「いや、オレが」

「そろそろ助け船を出しますか。良いものも見せていただいたことですし」

 ぐぬぬ、ユーリめぇ…!

「ともかく、【設定】の強大さ、ご理解いただけましたか?」

「ああ、ご理解いただいたよ。これほどとは思わなかった…」

「…ご主人様がお望みならメルリもやぶさかではないんですけど…」

 メルリが小声でブツブツと何か言ったようだが聞こえなかった。

「メルリ、何か言ったか?」

「あ、いえ! 何にも!」

 否定された。まぁメルリにも言いたいけど言えないこともあるだろう、深くは追求しない。

「そうそう、あなたの剣なんですが」

 良いタイミングの話題転換だ。ナイスユーリ!

「あれはエクスカリバーではないのですか?」

 ん? 何言ってんだコイツ。

「エックスカリなーだよ?」

「エックスカリなー、ですか」

「え? エックスカリなーだって」

「は?」

「え?」

「エックスカリなー、なんですよね?」

「いや、エックスカリなーだから」

「?」

「?」

 なぜ話が噛み合わん?

「…オラシオン、あなた、【設定】で誤字ってませんか?」

「ん?」

 どういうことだ?

 【設定】を見にいってみる。


【武器】 エックスカリなー


 おう…見事誤字っとる…

 『エックス』はいいんだ。『未知の』とか意味を含ませようと思ったから。しかし『なー』は…オレはパソコンの入力はローマ字入力だ。そしてBを打つ時右の親指を使う。Bの右隣はN。打ち間違って、そのまま変換、確定してしまったんだろう。

「やっちまった…」

「誤字、ですか」

「【設定】って書き直し…」

「できません」

「そうだったな…」

「どのような設定なのですか、その剣は。都合悪ければお答えしなくても結構ですが」

「いや、問題ない。ただ【最強の剣】とだけ」

「なるほど。 …それは…面白いことになっているかもしれません」

「何がだ?」

「【エックスカリなー】なんてトンチキな名前、誰も付けませんからね」

 トンチキ言うなっ!

「それが最強を名乗る。しかも具体的な能力を語らずに…なるほど、分かってきましたよ。先ほど対戦した時、あなたの剣は見えなかった。おそらくあなたにも。そしてそれは見えない剣ではなく、実は最強を謳いながらなんの能力も定められていないが為に、ただ威力だけが相手を襲う。しかも名前が唯一無二。ならば威力だけでもこの世界最強の剣、ということに」

「マジか!?」

 怪我の功名とはこのことか。入力ミスがリーサルウェポンを産んじまったらしい。

「これは面白い…そうだ、僕は明日この村を離れるのですが、よろしければ一緒にいかがです?」

「ここに住んでるんじゃないのか」

「ええ。僕たちのような旅人は自らハンターと名乗り、【魔物】、まぁこの世界の野生動物みたいなものですが、そういうのを狩って生計を立てています」

「オレもこっちに来てすぐゴブリンをヤったが、そういうことか?」

「そういうことです。【魔物】は小銭稼ぎ程度で、その上に君臨するのが【魔族】。これは中々に実入りがいいんですよ。そこ、壁に貼ってあるのが言ってみれば手配書ってものですね」

┏━━━━━━━━┓

┃お尋ね者    ┃

┃盗賊 バルトー ┃

┃種族 オーク  ┃

┗━━━━━━━━┛

「…顔、分かんないじゃん…」

「写真というものが無い世界なのですよ」

「ふーん…魔族がいるってことは…」

「いますよ。【魔王】」

 おーおーおー。さすが異世界ラノベな世界観だぜ。さっそく魔王サマのお出ましだよ。

「とはいえ望めばなりたい者になれる世界ですからね、自称【魔王】もゴロゴロしているのですよ」

「え? 魔王にもなれんの?」

「ええ。ですがなりたがる人は多いですからね、早い者順ということを鑑みれば今から【魔王】になったところでランクは相当下の方の者にしかなれないでしょうが」

 そっか、そこも早い者勝ちの論理が当て嵌まるのか。

「自由に【設定】が作れるとはいえ独創的なものをそうそう思い付くものではないですし、何より早い者順ですからね。だったら強い【設定】は奪った方が早い、と。だからハンター同士で奪い合いにもなります。そして概して【魔王】は強力な【設定】を持っています。その【設定】を狙って【魔王】に挑む者もいます。なかなか上手くいかないようですけど」

「ふーん」

「さらに【魔王】の中に一番最初の【魔王】、【真祖の魔王】は【究極の設定】というのを持っているとのウワサです」

「【究極の設定】? 何それ?」

「さぁ? ウワサはあってもそれが何かは誰も知らないのです」

「そっか。で、やっぱり【魔王】討伐がこの世界の目標なのか?」

「少なくとも僕は『それ』を探しています」

「ふーん。で、行くあてはあるのか?」

「ここより西にあるサージエンスという街へ行こうと思っています。街といっても地方都市程度の規模ですが。そうしてこの世界をあちこち見て回って、あなた自身が何になりたいのかを探してみてはいかがでしょう?」

 なるほど、面白そうな話だ。いくら『なりたい自分になれる世界』だとはいえ、自分が何にどうなりたいのかも分からんからな。それなら、まずはこの世界を見て回るというのは悪くない。しかもガイド付きで。【魔王】をぶっ倒すなんて、オレの中の厨二魂が疼いて仕方ねぇ。

 それにこのユーリという男、これだけ腹を割って話すのだ、信用してもいいかもしれない。まぁ用心に越したことはないが。

 となると問題があるとすれば…

「メルリ。お前はどうしたい?」

 オレが良くてもメルリがNOと言えばナシだ。彼女の気持ちは最大限に尊重したい。

「メルリはご主人様と一緒であればどこへでもどこまでも付いて参ります」

 澱みなく言い切った。

 くそぉ…

 …カワイイなぁ。この従順さと意思の強さに、オレは萌え死ねる。もう死んでるけど。

「ならばそういうことだ、ユーリ」

「分かりました。ごちそうさまです。では明日、朝食が済んだら発とうと思いますが」

「オレは構わない。メルリは?」

「…はい」

 返事はするが俯いて耳が真っ赤だ。先ほどのきっぱり言ったことが今になって恥ずかしくなったか?

「では、夜もふけましたし、僕は自分の部屋へ。おやすみなさい」

「おやすみなさいませ」

 メルリが立ち上がり、頭を下げ就寝のあいさつをした。

「それではメルリたちもそろそろ休みましょう」

 あれ? 自分の部屋に…行くんじゃないの?

「それでは灯りを消しますね? おやすみなさいませ、ご主人様」

 灯りが消える直前、やっと気付いた。この部屋にはもう一つベッドがあった…ということはオレはメルリとひとつ部屋の中で寝るのか? …眠れるかな、オレ…

 そういえばさっきユーリは最後に「ごちそうさま」と言っていたが、ありゃどういう意味だ?

ED「しょー⭐︎みー⭐︎せってー」


https://youtube.com/shorts/-xdiB2mkXBU

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