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木こりと騎士〜不条理に全てを奪われた元宰相家令嬢は、大切なものを守るために剣をとる〜  作者: 温故知新
第6章 待ち望んだ再会と星降る夜の語らい

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第374話 答え合わせ①

(閑話や特別編を含めて)400話目!


「『噂』というと?」

「『天才魔法師が平民を殺した』という噂だ」



(ほう、てっきり『平民』のところを『どこぞの貴族の隠し子』に変えて、カトレアに冤罪をかけるかと思ったら、どうやら違ったみたいだな)


 予想とは違った展開に、内心ほくそ笑んだルベルは、不愉快そうにわざと眉を顰めた



「は? 噂の落とし前だと?」



 不機嫌そうに睨みつけるルベルに、玉座でふんぞり返るノルベルトが偉そうに鼻を鳴らす。



「フン、そうだ。いくら他国に比べて圧倒的に優れている我が国だが『稀代の天才魔法師が平民を殺した』という噂が他国の耳に入れば、流石に他国から良く思われないだろう」

「ハッ、貴様の偏った政策のお陰で、ここ数年は他国との国交を断絶している我が国が、今更他国を気にするのか?」

「貴様! ノルベルト様に何という口を!」



(おっと、これは失礼。というかここに集まっている貴族達、全員こいつの腰巾着じゃなかいか)


 ノルベルトをバカにされ、謁見の間に集まっている貴族の1人が声を上げると、ルベルはバカにしたように笑った。



「フッ、お前こそ何を言っている? 宰相と宮廷魔法師団長が対等な立場であることは、この国の貴族なら誰でも知っていることだろうが」

「だからと言って、宰相閣下に対して、そのような不遜な態度を取っていいと思っているのか!」



(あぁ言えばこう言う。全く、ここに集まっているお暇な貴族達は、他人の揚げ足取りが得意なのだな)



「不遜な態度? 違うな。俺は、こいつと対等な立場でいる者として苦言を申しているだけだが?」

「貴様! たかが、宮廷魔法師団長の分際で……」

「ほう、それならどうしてくれるんだ?」

「っ!」



 その瞬間、ルベルから周囲を威圧する殺気を放たれ、緩めていた眼光を鋭くしたルベルは、周りにいる貴族達をゆっくりと睨みつける。

 そんな彼の団長としての威厳のある態度と猛者としての雰囲気に、ルベルに批判的な目を向けていた貴族達の顔が一気に青ざめると、揃って口を閉ざした。


(ハッ、この程度で黙るくらいなら最初から口を挟むな)


 怯えた表情でこちらを見る貴族達に、ルベルが呆れたように溜息をつくと、高みの見物をしていたノルベルトがわざとらしい咳払いをした。



「コホン。それで貴様は、この噂に対してどう落とし前をつけるんだ? このままだと、我が国の威厳が損なわれ、他国に隙を与えてしまう」

「ハッ、こんな根も葉もない噂で国の威厳が損なわれるなら、この国はもうすぐで他国に滅ぼされるな」

「くっ!」



 悔しそうな顔で見下ろしているノルベルトを見て、小さく笑みを零したルベルは大げさに肩を竦めると騎士達から離れ、威風堂々とした態度で噂の真相を話し始める。

 この場にいない大切な部下の噂がガセだったという証明をするために。



「とはいえ、奴の噂はそれなりに宮廷魔法師団に影響を及ぼしたからな。それを鑑みて天才魔法師にはそれ相応の処罰を下したぞ」

「あの生温いお使いが処罰だと? バカにしているのか?」



(ほう、それはあっさりと見抜いたのか。さすが、宰相というところか?)

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます!


始まりました! ルベル団長による弁明タイム!


カトレアのために、宮廷魔法師団長として頑張りますよ!


そして、ブクマ・いいね・評価の方をよろしくお願いいたします!

(作者が泣いて喜びますし、モチベが爆上がりします!)


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