SS「ちょっと上達、努力の子」
私「私、努力の子!」
ウォルド様「なんだ、いきなり声をあげて」
私「見てくださいウォルド様! 頑張りました! とうとうぬれせんべいが、ただのおかゆになりましたよ!」
ウォルド様「チャーハンつくるまでのゴールはまだまだ遠そうだけどな。ま、頑張ったんじゃねーの?」
私「でへへへ。他にも他にも、縫物だって、十センチくらいまともにできるようになったんですよ。洗濯もやぶかないようになりましたっ」
ウォルド様「へいへい」
私「こんな頑張った私! こういう時ってあれですよね。ちらっちらっ。ご褒美なんかほらっちゃったり。きゃーっ。うへへへ」
ウォルド様「すがすがしいほど欲望を隠さねーのな。別にいいけどよ。ほれ」
ぽんぽん。
なでなで。
私「!」
ウォルド様「おーい、どうした。固まって」
私「私、仰天。推し、天然。てっきり、さらっと流されると思ったのに、そんなさっくり頭なでなでしてくれていいんですん?」
ウォルド様「あんたががんばったのは知ってんだから、当然だろ?」
私「うぉぉぉ! やる気でたあぁぁぁぃぃぃっ。ありがとうございます。もう頭洗いませんっ」
ウォルド様「それはやばいから、ちゃんと洗っとけ。お前、そういうとこがなけりゃあれなんだけどな」




