尻取フリーク
便座に座って一直線
線上の閃光見える窓先
先制攻撃された気分
分刻みすら待て無い人間
間の悪い僕の心情
情け無いから努力
力一杯していた年数
数学みたいに引き算
算数に変わるみたいな阿保
保つのがギリギリ規模
模型のまま失望
望まない行方
方角も曖昧
昧爽は大空の角
角番になる前の夜話
話の終わりに柔肌
肌が合わない気性
性根が腐って泡
泡沫の文明が自由に識色
色との境界
界隈を散歩
歩く意味も走る意味も無期懲役
役柄に合わない太陽
陽気に笑うピエロの口
口伝の話を信用する命
命令の歌 命令の歌
歌人の苦熱
熱帯夜の連続
続載が浮ついて死亡
亡くなったのは頭
頭頂に出来る輪
輪作することしか考えていない手
手段を奪っては事故
故に走る意味に放射
射的としても我ながら哀悼
悼む心情で平伏
伏して尚燃焼する意志
志しのあるべき姿
姿勢であれ死生であれ平家物語
語る口に熱度ある息
息子が見聞きし持ち行く物
物質では起きえない摩擦
察するに余りある動脈
脈拍を測ると当面
面倒しする夢
夢中で無料で端武者の破滅
滅ぼす相手を見聞
聞いている先には天蚕糸
糸を伝わる振動
動きたい人間の商業道徳
徳用パッケージに歓喜
喜ぶ心情は理解
解せないのはその上に正座
座りっぱなしで常勤
勤めるだけなら芸術など笑止
止められないから継続
続行する究明
明るいのに見えないから奥地
地べたを這いずり触媒
媒介しながら就寝
寝たまま終える弾丸
丸めて運ぶ穏便