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学校

「ステラー!待ってー!」


「アリス、以外に早かったですね!」


「ど、ど、どうして起こしてくれなかったの!」


「え?だって、ユリアさんからアリスは起こさなくてもいいって言ってたです」


「へ?嘘?」


「ほんとです。早く行かないと遅刻です」


「わー!危ない!」


「今日、入学式なんですから」


ステラとアリスは、国で一番の学校に入学した。

王立ローズブレイド学院は、誰でも憧れる名門校。全寮制、国が掲げる学校、卒業生は有名人多し。


「あー楽しみだなぁー!がっこーたのしみー!」


「そーですねー!」


「しかも、しかも!ステラと同じ部屋なんて嬉しすぎる!」


「そーですねー!」


「ステラと二人っきり!いえーい!」


「そーですねー!てか、私のこと好きですね」


「うん!大好きだよ!」


「わ...私も、好き、ですよ」


「え?なんか照れてる?ステラ照れてる?」


「てっ、照れてませんよ!」


ぺちん

ステラがアリスの頬を叩く音が響いた。


「いった!」


「あ、ごめんなさい」


「もー、叩かないでよー」


入学式は大分早く終わり、二人はクラスへと向かった。


「えっと、ここかな?」


「そうみたいですね」


一学年は、総勢82名。

若干昨年とは人数が減ったが、それもしょうがない事だった。

そもそもの国が小さい。

ローズブレイドなんて、かっこよさげな名前を掲げているが実際は世界から見て大分下の国なのだ。


二人がクラスへ入ると、30名程がそこにいた。

クラスに入るなり、ステラとアリスは注目の的だった。


「わー、髪の毛かわいい!」


「ふわっふわっだね!」


「わー、髪の毛きれい!」


「さらっさらっだね!」


「アリスちゃんよろしくねー!」


「ステラちゃんよろしくねー!」


30名ほどの女子が口を揃えて、よろしくと手を出した。


「うん!よろしくね!」


「よろしくお願いです。」


2人は手を出した。


やがて、クラスの全員が集まり先生が入ってきた。


「このクラスの担任のフィリス・ウォーロックだ。よろしく頼む。」


「堅そうな先生だね!」


アリスが隣のステラにこっそり話しかけた。

しかし、


「アリス・カーライル!私語は厳禁だ」


「ひいっ!」


先生は耳が良かった。


「では軽くこの学校の説明を。ここは、れっきとした学校だ。お前達にはしっかりと学業に勤しんでもらう、もちろん一昨年から導入された魔法もだ。」


「魔法学?」


早くも生徒が頭にクエスチョンマークを浮かべた。


「魔法学は、魔女などを想像すると思うがそこまで深い事は学ぶ事は無い。まぁ、深い事は高等部で選択できる。」


「因みに、この学校は階級制度だ。年齢を問わず、その階級に見合った知能があればクラスも変わるし勉強の内容も変わる。1級生から5級生までが小学部。6級生から8級生までが中等部。9級生と10級生が高等部だ。まぁ、大分ややこしい制度だが慣れればそこまでややこしくは無いと思うぞ。」


「では、寮の話に移るぞ。基本的に一つのへやに二人で生活してもらう。集団性を学んでくれ、食堂、シャワールーム等は寮に全て設備されているから安心しろ。色んな事は連帯責任だ。」


「さて、話はここまでにして置くが詳しい説明は寮にあるパンフレットを見てくれ。」


フィリスの話(上記の話は要約版)が終わり、平均年齢6歳の少女達はすでに疲労気味だった。

チャイムが鳴り、寮に戻る時間になった。


「つかれたよー、先生の話ながいよー、助けてすてらー」


「もう、寮に戻りますんよ」


「すんよ?」


「かわいくないです?」


「可愛くないねぇ。」


ステラとカルタの寮は端っこにあった。


「端っこですね」


「うん。」


二人が部屋に入ろうとした時ー


「ちょっと、そこの貴方たち!待ちなさいよ!」


「ひょえ!?だ、だれ?あわわわわ」


珍しく、ステラが敬語を失い動揺した。


「あ、あの...いきなり驚かせてごめんなさいっ!」


金髪のくるりん髪の気の強そうな女の子とうす緑のおかっぱの気の弱そうな子がそこにいた。


「えっと、誰かな?あ、私はアリス。よろーしくー」


「挨拶が遅いわよっ!」


「ちょっと、アシュちゃんそんなに怒っちゃ、可哀想だよぉ」


「あ、もしかしてお隣の方?」


「ご名答。私の名前はアシュリア・エゼル。」


「わ...私の名前は、イリア・ライアン...」


「私の名前はステラ・レノフです。よろしくお願いします。」


「ふん!挨拶してくれるなら最初からしなさいよっ」


「え?挨拶ってそんな大事な事なの?」


アリスが問う。


「はぁ!?み、見てないの!?寮のしおり。」


「し...しおりに挨拶はちゃんとしろって...書いてあったから............」


「そんな事であんなに怒ってたんですか?」


「そ ん な 事?挨拶が?ルールは守らなきゃ行けないのよ!」


「アシュちゃん、落ち着いてよぉ」


「うん、ルールは大事だよね!うんうん!でも私達はまだ部屋に入ってないから、しおり見れてないんだ......」


「え?そうなの?」


「そうですよ」


「ああああああああああああっ!ごめんなさい!取り乱してしまってっ...」


イリアが恐らくはアシュリアの失態をステラとアリスに謝罪した。


「そうだったのね、ごめんなさい...」


意外にアシュリアが素直だったのにステラは驚いた。

そしてステラはアシュリアに話しかけた。


「じゃあ、改めてよろしくお願いしますね」




世界的な情報 1


世界は大きくて五カ国。

炎の国・ブロッサムフレア

水の国・クレマチスフォッグ

木の国・ローズブレイド

光の国・ブレイクライト

闇の国・ダークリアリーズ


今回、舞台の王国・ローズブレイド王国は五つの国の中では経済力も劣り、人口も減少中。

文明が発展していないため、他の国から見放されている部分も多々ある。

ペシュル村もローズブレイドの領地。


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