表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/8

ハナ

私は可愛い。

自分で言うのもあれだけど。


友達は普通にいるし、頭だってそんなに悪くない。

体育はまぁまぁ得意だ。特に格闘術。授業ではあんまり使わないから意味ないけど。


昨日の体育ではマット運動で、決め技を見せた。

これがきっかけか、私の周りには自然と人がよってきた。

やっぱり、体育が上手な女子はモテるのだ。


私には親友がいる。私程では無いけど、美人だ。

私の顔はかわいいがリナの顔は美人だ。


美人に生まれたかったなぁと思う。


帰り道、リナと帰った。


「そういえば昨日の体育すごかったですね。」


「そう?たかがマット運動じゃない」


「私は体育が苦手なので少しうらやましいです。まぁ、できなくてもいいですが」


「え?どうして?」


「体育はちょっとできない位がいいのです。か弱い女子はモテるんです。」


「活発な女子の方が男子受けはいいと思うけど。」


「違います。」


「その根拠は?」


「私の方がモテる。」


「....私の方がモテるし」


そうやって、冗談交じりにリナと話していると疲れた気分が吹っ飛んで素敵だ。


リナと私は波長が合うのかもしれない。


出会った時もそうだ。

最初はお互い何も思わない存在だったけど、いつからかお互いを意識し始めた。その意識はライバル意識かもしれないけど。

私達は普通の女子とは違う所が二つある。それもまた意識のきっかけだろう。


一つ目は、私達が自分を可愛い・綺麗などと、堂々に言えること。


普通の女子は自分より上の者がいない。と考えるのが一般的なのだが、それを口に出すことはない。口に出した所で、他の人から引かれるからだ。

引かれるのが怖いということは、自分に自信が無いこと。

私とリナは自信がある。だから言える。

そもそもの問題だが、私達より可愛くて美人な人はいないと思う。


二つ目は私達は強いという事。


私の格闘術と、刃物の使い方は結構いい線行ってると思う。

厳しい祖父に叩き込まれた、格闘術と刃物の組み合わせは最強だ。

あまり祖父に感謝した事は無いけど、これだけは感謝できた。


リナは射撃が上手い。

父が、狩猟の人なのでそのおかげか銃について詳しい。銃は日本では所持するのは禁止だけど、もしリナが持ったらきっと素敵な形になって強くなってると思う。

彼女のライフルの命中率は九十九パーセントだ。


ここまで、自分を褒め称えたけどリナと私は同じくらいだ。


「ハナはどんな死に方をしたいですか?」


唐突に聞かれる。


「リナと一緒に綺麗に死にたいな」


「心中ですか。」


リナは少し笑う。


「綺麗な死に方はできなくても、リナと人生を終えてみたいんだ」


「何故?」


「だって、私が死んだら人気は貴方の方へ行くじゃない」


「そうですか。まぁ、そんなもんですね」


「綺麗な死に方できるといいな」


「できるといいですね」


私達の会話は、何かが抜けている気がする。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ