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23 白いツバサ 流転転生 本編19


 合流場所への行き方はあらかじめ教えてもらっていたが、コリーの申し出もあって、選達は港の近くまで送ってもらう事になった。


コリー「戦うすべのない私達にはこれくらいの事しかできませんから、どうか貴方達の行く末に天の加護がありますように」


 そう言って、海が見えて来たのをきっかけに別れを述べるコリーの表情は少し寂しそうだった。


選「自分達で何とかしたくてもその力が無いんだったら、人に託すしかないよな」

緑花「そう言うの、もどかしいわよね。自分たちの住む世界だもの、きっと他でもない自分たち自身でなんとかしたかったんでしょうね」


 そう言いながら、海の見える港に辿り着く。

 城で襲ってきた化物達の姿はなく、代わりに会ったのは頼もしい味方の姿だった。


エアロ「皆さん、よくご無事でここまで辿り着かれました」


 エアロ達数人の兵士が、こちらの姿を見つけて表情を明るくする。


選「そっちこそな。心配かけちたみたいだな。ごめん。そっちも無事でよかった」


 一時はどうなる事かと思たが、城の兵士たちの無事な姿を見て安堵する。


緑花「それで、コヨミ姫は大丈夫なの?」


 しかし、緑花の疑問の言葉にエアロは顔を曇らせる。

 


エアロ「まだ、分かりません。無事だと願いたいですが。実は、選さん達だけでは困るという事で、数人の兵士達もあの時共に脱出させられていたんです。ですからあの後の事は……」

緑花「そうだたったの……」

エアロ「ですが、たとえ何があろうと私達が、貴方達をお守りしなければならない事に変わりはありません。この命に代えても、必ず託されたお仕事をやり遂げてみせます」


 沈痛な面持ちをするエアロはけれど、決意したような表情でそう言い切った。


 立派な心意気だと選は思う。

 少しの時間しか城の者達と関わった記憶しかない選達が、その覚悟について何かを言う事はできないだろう。


 だがそれでも、選は口にしていた。


選「命に代えても、何て言うなよ。一番良いのは皆で生き残って問題を解決することだろ」

緑花「そうね。皆で一緒に最後まで行きたいわ」

未利「最初から弱気になってたらできる事も出来なくなるんじゃないの」

啓区「そーそー。やるなら勝つ気で臨めって、僕たちのクラスの担任だったら言うよねー」

菜亜「ふぇ、菜亜はよく分からないの。でも駄目かもっって思うより、出来るよって思いながら頑張る方がきっといいと思うの」


 そうだ、初めから犠牲を覚悟でいるなんて、良くない。

 それでもどうしようもない状況はあるかもしれないけど、心はいつでも前を向いて頑張るべきだろう。


エアロ「皆さん。そうですね。皆さんの言う通りです」

選「ああ、だからここにいる全員で乗り越えよう」




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