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02 白いツバサS 本編01

 中央心木(ちゅうおうこころぎ)小学校 午前八時

 小学校の教室、五の二では登校してきた小学生たちが騒いでいた。


 未利「ありゃ、何やってんの?」

 啓区「騒がしいねー、何だろうねー」


 たった今教室に入ってきたばかりの少女……未利(みり)と、少年……啓区(けいく)は扉の近くにいた小柄な少女……なあに教室内部の騒がしさの理由を尋ねる。


 なあ「えっとなの、黒い虫さんが出たの、それで皆わーって逃げてるの」

 未利「あー、なるほどGか」

 啓区「そりゃ逃げるよねー」


 教室の騒ぎはどこからともなく飛来した、黒くテカテカしている憎き害虫が原因のようだった。

 クラスメイトは悲鳴を上げながら右往左往。


 その中で勇気ある生徒二人が奮闘している。

 ケンカが得意な少年……(たすき)と、少女……緑花(りょっか)だ。


 選「そっちいったぞ、緑花」

 緑花「おーけー選!」


 二人は箒片手に見事なコンビネーションを発揮して、ゴで始まってリで終わる名前の生物を追い詰めていく。


 未利「あー、そろそろかもね」

 啓区「だねー、やっときますかー」


 未利と啓区は頃合いを見計らって、教室の窓を開けておく。


 選「行くぞ! そりゃあ」

 緑花「えええいっ!」


 ゴキブリを追い詰めた選、箒で追い払った先の緑花はさらに窓へと誘導する。


 選「いっけえええ」

 緑花「これで終わりよ!」


 シナリオボスにトドメを入れるようなテンションだった。

 ともあれ、ゴキブリは誘導され窓から外へと羽ばたいて行った。

 教室の中は拍手喝采で満たされ平穏が訪れる。


 世間一般の教室より、少し騒がしすぎるような気もしなくもないがこれが彼ら彼女らの日常だった。


 だが、それも唐突に終わる。

 突如教室を桜色の光が満たした。


『お願い、私たちの世界を助けて』


 その日、中央心木小学校の生徒は校舎ごと異世界に転移した。




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