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桐崎 美代子
テストがーー
放課後
「おい」
呼ばれいるが無視をする。
「おい」
無視をする。
「おい」
無視をする。
「おいって言ってんだろ!」
読んでいた本を取り上げられ投げられる。
投げたのはこの高校の理事長を父に持つ女子 桐崎 美代子だ。
「・・・・・・何か用?」
「さっきから何度も声をかけたんだけど」
「何か用?」
「なんで無視するんだ?」
「何か用?」
「もういいや」
桐崎は右手を私の前に出し言う。
「出せよ」
私は首を傾げる。
「何を?」
「金」
「なんで?」
桐崎は肩を組んでくる。
「お前みたいな、母親が死んだショックで表情を表現できなくなった奴にでも声をかけてやっている私を無視したんだ。
それくらいのお詫びがあってもいいと思うんだけど」
「別に話しかけてなんてお願いしていないし」
自分の席を立ち投げられた本を拾う。
「いいから金を出せよ。どうせお前はどれだけ金を使っても怒る親なんていないだろ」
私は再び無視をし本を読む。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り教師が入ってくる。
「全員席に着け〜」
桐崎は悔しそうに舌打ちをし、歩いていく。
「・・・・・・覚えておけよ」
終わったー