正義の剣 編Ⅰ
世界は、突如姿を現した異形の様々な未確認生物により混乱と恐怖に震えた。
人類は後に未確認生物を《ディア》と命名。
ディアは各地で人類に猛威を振るった。
人を喰い、踏みつけ、切り裂く。
ディアと言う脅威に対し、世界中でディア殲滅作戦が行われ様としていた。
しかし、何処からともなく姿を現し、人々を攻撃するディアに対して人類は常に後手に回らずにいられなかった。
更に追い打ちを掛けるかのように、現代兵器では倒せなディアが存在し人類を危機に至らしめていた。
そんな折、世界では不思議な力を宿した子どもが生まれ始めた。
「では…魔力を宿した子どもが、世界で初めての魔法をつかった時のことを
答えろ篠木。」
「はい。ディアがニューヨークの街を襲った際に、軍人から拳銃を借りた子どもが発砲。銃弾はディアの腹部を抉り、貫通。魔力伝達による典型的な武器強化によるものだと判明しました。」
「正解だ。まぁ、これくらいは誰でも知っているな。」
とある学園での授業風景。
スーツを着た若い男が教卓で教鞭を振るっていた。
「現在、ディアに対して我々魔力を持つ者が同等の力を持っている。諸君はもうわかっているだろうが、この星光学園ではディアと戦う為の心身を養って貰う。…にも関わらず現在、落ちこぼれと呼ばれる者達が居る。放課後、G262小隊は職員室に来るように…!!」
教卓を叩きつけそう告げると彼は怒りの表情で教室を去って行った。
直後、教室内ではヒソヒソとあちらこちらで話しをしている生徒達が大勢いた。
その内容はどれも同じくG262小隊についてだった。
曰く、学園の恥。
曰く、何故まだいるのか。
曰く、才能の無い小隊。
極めつけは―
《落ちこぼれ》