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魔術師は穢れない。  作者: ねぎらーめん
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魔術の広がる世界

キャラクター紹介


主人公 東山奏多(とおやまかなた)


ヒロイン 小鳥遊花憐(たかなしかれん)



ここ23世紀は魔術がモノを言う世界。


この世に生まれてきた人間は必ず魔術力を持っている。


魔術師は15歳になった次の年から3年間魔術師育成高等学校というスクールに通い、そこで評価をもらい世界に飛び立っていくのだ。




そしてこれはとある1人の魔術師の物語。










時計をみると5時半。

どうやら今日が楽しみで目覚ましが鳴る前に起きてしまったようだ。


窓を開け呟いてみる。


『ついに……今日から高校生か。』


まだ春の早朝を寒がる耳から自分の新鮮な声が入ってくる。少しだけ実感が湧いてきた。


風呂に入り一昨日からしている入学式の持ち物を再度確認する。

時刻は7時半。俺の予想が正しければそろそろインターホンが鳴るはずだ。


『ピーンポーン』


きたきた。胸を弾ませドアを開ける。


『おはようござい……って奏多か!おはよ〜!』


元気な一声。

澄んだ瞳に黒い艶のある髪、可愛らしい桜色の唇にツンとした小さな鼻。

小鳥遊花憐__俺の幼馴染であると同時に大好きな女の子だ。

また可愛らしい外見に加え、今日から通う魔術師育成高校の特待生になる程頭がいいから驚きだ。


『おはよ、今日から3年間よろしくな。』


と改めて笑いかけると少し照れている様子。


花憐とは今日から3年間一緒に通うことにしている。まー徒歩10分で着くのだが。


楽しい日になれそうだ、そう思いながら母にいってきますの挨拶をし、2人歩いて行く。



『ねーねー、MADどーなるかなー??私絶対魔獣召喚型がいいな!』


しばらく歩くと花憐が元気よく振り向きながら言ってくる。


MADとは魔術師適性診断の略式でこの診断で自分の魔術のタイプが決まるのだ。

魔術師は2種類のタイプがいる。

まず魔術強化型。これは自分または自分の周囲のものに魔術をかけることでその魔術の対象の能力を強化させるのだ。


この魔術強化型は鍛えれば鍛えるほど強化させた対象の威力が強くなる。

また、難しい魔術も多く努力家には人気がある型だ。



そしてこの魔獣召喚型。

これは単純に魔獣を召喚して魔獣に闘ってもらうタイプだ。

このタイプは魔獣のもともと持つ数値化されたスピード、パワー、マジック、バランスという基本能力値に加え、好きな能力値を育て、魔獣を強化し強くなる型だ。


こっちのタイプになりたいという人が多いのだが理由は簡単で、ペットの要領で可愛がったり育てたりしたいからだ。餌もいらずに排泄もせず、病気にもかからないので、ただ可愛がりたい人や魔獣の成長やその過程を楽しむ人に向いている。


『奏多は?どっちがいい?』


花憐がまた振り向き、可愛らしく聞いてくる。いつも可愛いのだが。


『俺は魔獣強化型かな。自分が強くなると嬉しいし。』


『ほえ〜。じゃあ奏多は、努力家だねっ!』


なぜかとても嬉しそうに言う。

こいつ天然っぽいけどなんであんな勉強できるんだよ……


『まあ成績悪くならない程度には頑張るよ。

お前の方こそ、あまりガリ勉するなよ?』


と笑いかける。


そんなこんなで学校が見えてくる。

この広大な敷地だからこそ5万人を超える全校生徒が登校できるのか。


『うわぁぁぁ!楽しみだね!奏多〜!』


ふと目線を学校から下げると花憐と目が合う。



笑いかけてくる。



風が吹きぬける。



『そうだな。……楽しみだ。』



笑いかける。



風は僕らの背中を押していた。



学園生活初日、スタート。




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