季節外れの夏休み2
お待たせしました。しかもかなり短いです。。すみません(>_<)
波の音は、あたし達が宿泊するホテルまで届いていた。
あたしはその音にうっとりと聞き惚れながら、一人窓辺に座っていた。
一人ぽっちなのは、智くんが酷いヤツだから。あいつってば、知らないうちに部屋を二つもとってたんだ……。
こんなのつまんないー!!
――コンコン
誰かが部屋をノックする音。それはすぐに智くんだと分かった。
「ミミ、出てこいよ。飯食いにいくぞ」
あたしは膨れっ面のままドアを開いた。
「ははっ、なんだ。まだすねてたのか?ごめんごめん」
智くんはそう言ってあたしの頭を撫でてくれた。
幸せ?なのかな。分からない。ジーンと響く甘い感覚が、暫く髪に残っている気がした。
ご飯を食べ終えホテルに戻ると、あたし達はお風呂に入る事にした。海の見える露天風呂があるとかで、割と楽しみ。
お揃いの浴衣に身を包み、腕を組んで歩く。周りからはカップルに見えてるかな?見えてるよね。
「じゃあな」
案の定、お風呂も別。あたしは混浴だってちーっとも構わないのに……。智くんの根性なし!
なかばやつあたり的な思考を浮かべながら、あたしは女湯の暖簾をくぐった。
もちろん、露天風呂だけ混浴だった、なんてありきたりなサプライズが起こる事もなかった。
「智くん……旅行、来た意味全く感じないんですけど」
すっぴんのあたしはちょっと抜けた顔だ。
「そう?俺は楽しいけど」
自販機でジュースを買いながら、智くんはひょうひょうと答える。
「違くて!もっとこう…一緒の時間を作ろうとして欲しいってゆうか」
「一緒にいるじゃん」
言いながら、あたしにイチゴミルクを差し出した。
「どこがよ!海も、部屋も、お風呂も、ぜーんぶ別々じゃない!」
「普通風呂は別だろ。彼女じゃあるまいし」
あぁ……痛い一言。言い返せない自分が悔しい。
「じゃあ、部屋来る?」「うん!」
待ってました。その言葉。仕方なさそうな表情はともかく、がんばれあたし、あと一押し。
「寝るときは自分の部屋に戻るんだぞ」
「はぁい…」
入ってしまえばこっちのモノ。絶対に、戻ってなんかやらないんだから。
ある意味一大決心をしながら、あたしは智くんの部屋に足を踏み入れた……。