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カサカサ
パサ
「えーと、恐山?あれ?これだけか…なんだ…?…恐山…?」
プチッ』
「先輩、せっかく手に入れたんだから、ちゃんと見て下さいよ」
タカスギが溜め息まじりで言ってきた。
「見ろっておまえ、こんなのまともに見れっかよぉ!ったく、人がグチャグチャじゃねぇかよぉ…」
「何を今さら。人が死んでるのなんて今までいくらでも見てきたでしょ?」
「生々しいんだよぉ!こんなリアルなさぁ…」
「はぁ…ここ一ヶ月ずっとこんなですよ。…こんな状況でもまだちょっと他人事なんですね……まあ、そんなことももう言えなくなりますけどね…」
タカスギの口元が不気味に吊り上がった気がした。